「アイヒマン実験」と呼ばれるものは、心理学者 スタンリー・ミルグラム が行った「服従実験」を指します。背景には、ナチス・ドイツの官僚だった アドルフ・アイヒマン が「自分は命令に従っただけ」と主張した裁判がありました。
実験では、被験者は「学習実験」と説明され、別室の相手が問題を間違えるたびに電気ショックを与える役を任されます。実際にはショックは偽物で相手もサクラですが、被験者は本物だと思わされていました。相手が「苦しい」「やめてくれ」と叫んでも、白衣の実験者が「続けてください」と指示すると、多くの人が最大電圧まで従いました。
この結果は、残酷な行為をするのは特別な悪人だけではなく、普通の人でも権威や組織の圧力の中では判断停止し、命令に従ってしまう可能性があることを示しました。企業不祥事や軍隊、学校でのいじめなどにも通じる心理として知られています。人は権威に服従し、自分はそれに従っただけと言い訳します。自分を確かに持っていないとそういった沼に入ることになります。注意しましょう。