ジャングル・ブック

今月はなんだか雑用で忙しく映画は1本しか観れませんでした。

狼に育てられた少年の話です。少年は赤ちゃんの時に森で拾われ狼の子として育ちます。道具を作ったり道具を使ったりするのは禁止で、理由は「狼らしくないから」です。ある時、人間に恨みをもつトラに出会います。そのトラは人間が大嫌いで少年を殺そうとします。親である狼は少年を救うため、少年を人間の街に避難させようとします。その途中、大蛇から少年を守った熊に恩返しをするため道具を使ってハチミツを取ったり、人間だけが持っている赤い花を狙って少年が大猿にさらわれたり・・・

赤い花は触るもの全てを消滅させ、触ることすら許されない人間だけが扱える花です。それは炎。動物たちは炎を恐れます。炎に触れたものは大やけどをし、山ですら燃えつくします。だから大猿は力もある。権力もあるので、赤い花さえ手に入れれば世界を征服できるとさえ思っています。だから赤い花を持っていると思われる少年を誘拐したのです。

こう考えると人間って自然界で特殊な生物だということが分かります。動物としては、力もないし、足が速いわけでもない、体が大きいわけでもない。生命体としてはどの動物より虚弱な感じです。だからこそ、それを補うために道具を使いこなし、時には自然界にとってマイナスになるようなこともやったりします。動物という観点での人間というのを客観的に見る機会を与えてくれた映画でした。