70歳のたしなみ

70代の母にこの本が読みたいから買ってきてほしいと頼まれました。どうせ買うなら自分も読もうと読んでみました。この本を読んだ第一印象は、私は坂東眞理子さんと気が合うかもと思った点です。坂東氏とは親子ほど年齢が離れていますが、それでも気が合うかもと思ったのです。私が日頃思っていることと同じような事がこの本には書いてありました。

そして私を超える考えもありました。「AIがどれほど進歩し自己学習を重ね、知識を有するようになっても、挫折や絶望から立ち直る力はない。人間が人間である根本の能力は絶望からの回復かもしれない。私も将来どのような老いを迎えるのか、どんな病気になるかわからないので正直不安である。健康第一を心がけるのは大切だが、『生老病死』という命の大原則を変えることはできない。老いや死と同じく病を受け入れ、病とともに生きる覚悟も必要である。」

この一文を読んだとき涙が出そうになりました。この本はおそらく70代の人にバカ売れだと思いますが、もっともっと年下の世代が読むとアドバンテージがある分凄く得した気分になります。そしてどちらかというと女性目線というか女性の味方のような文章なので世の中の女性への応援メッセージのような気もします。良い本を読みました。母に感謝です。