大いなる沈黙へ

この映画は21年の歳月を費やして制作されたドキュメンタリー映画です。フランスアルプス山脈に建つグランド・シャルトルーズ修道院という男性修道院の生活を音楽なし、ナレーションなし、照明なしで淡々と撮っています。169分という3時間弱の長い映画でヨーロッパ映画祭のベストドキュメンタリー賞を受賞したのをはじめ数々の映画賞を受賞しています。

都内で観れるのは1カ所のみで毎回チケットは完売でこんな混んでいる映画館は久々でした。私は映画を年間50本近く観ますが、こんな映画は初めてでした。何もかも不思議な感じ・・・ナレーションもなく、音楽もなく淡々と修道院の生活が映し出されるので次第に眠くなってきます。良い意味で寝てしまう映画です。

この映画は観ている人に何かを訴えてきません。淡々と生活がひたすら映し出されます。全ては観ている人に委ねられています。不思議な感覚の映画でした。修道院は結構人生を色々経験した人が悟りを拓く見地から入るものだと思っていましたが、結構若い人も修道院に居るので、この人たちは世の中を捨てて何故ここにいるのだろう。何があってここに入ろうと思ったのだろうと余計な事を考えてしまいました。

チケットを頂いた方に感謝。貴重な体験ができました。