観たかった プロジェクト・ヘイル・メアリー を、ようやく映画で観ることができました。原作は感想を書いていませんが、上下2冊のSF小説として1月に読み終えています。小説は宇宙に関する専門用語が多く、しかも実際に見たことのない世界なのでイメージしづらい部分が多々ありました。ここまで視覚的なイメージを求めた作品は初めてで、ぜひ映像で観たい!と思い続けていたので、映画化を知ったときから楽しみにしていました。実際に観てみると、登場人物の造形やロッキーの姿はほぼイメージ通りでした。小説では「クモのような形で岩のような素材」と描写されていましたが、映像でもまさにその通りで、思わず笑ってしまうほどでした。
物語は、宇宙船内で人類最後の生き残りであるグレースと、異星人の生き残りであるロッキーが協力し、なぜか死にかけている太陽の謎に挑みながら、それぞれの知性を駆使して宇宙の生命を救おうとする壮大なものです。ロッキーの特徴も非常に興味深く、アンモニアの大気でしか生きられないことや、驚異的な速度で金属を加工できる一方で放射線の概念を知らない点など、小説では具体的に説明されていて理解しやすくなっています。また、人間が視覚で物を認識するのに対し、ロッキーは目を持たず、形状で認識するという違いも印象的でした。
映画ではこうした要素が直接的な説明ではなく、映像や演出によって「察する」形で表現されており、制作者の工夫や苦労も感じられました。ただ、その分、小説を読んでいないと分かりにくい場面もあったように思います。とはいえ、小説でぼんやりとしか描けなかったイメージが映画によって鮮明になり、両方を体験することでより深く楽しめる作品でした。