星の子

本屋さんで何気なく手にした本です。夏の夜に読みたくなる表紙でした。主人公の女の子は幼い時、体が弱くて両親は家と病院のあいだを駆け回る毎日でした。生後半年経った時、湿疹が全身に出て両親は父の同僚が勧める水を使ってその水を浸したタオルで優しくなでるように洗っていたら徐々に良くなり2カ月で完治したことから、この水「金星のめぐみ」を使うようになります。

この主人公の林ちひろが中学3年生になるまでの日々が綴ってあります。特に重大な事件があるわけでもなく日々の暮らしが綴られています。ちょっと変わったことと言ったら、姉が家を出て行ってしまったこと。そして、両親は毎日緑色のジャージの上下を着ていて、頭にタオルを置いて金星のめぐみを頭のタオルにかけていることくらいです。そのため、周りからは変な目で見られたり、変な宗教に入っているのかと疑われたりします。

確かにこの描写を想像するとかなり変な映像が浮かびますが、両親は真面目で他人に迷惑をかけているわけでもなく、娘を救ってくれた水にただ感謝して使用しているに過ぎません。でも、傍から見たらかなり変な人です(見た目だけで)。両親はただ水の力を信じてるだけで他人に迷惑をかけているわけでもないのに、この異質性が他人から見ると排除的要因になりうるんだなぁ。でも他人と同調することが良いことのわけでもありませんし、そういう意味で今まで気にしなかったというか気にしたことのなかった問題を目の前に突き付けられたような本でした。

カメラを止めるな!

話題の映画「カメラを止めるな!」を観に行きました。冒頭のノンストップ・ワンカット37分を見逃すな。のような情報が入ってしまい。うかうかしていたらどんどん情報が入ってしまうと思い焦って観に行きました。会場は激込み。最初の37分ノンカットのシーンが展開されます。見ていて思ったのは、私が最も嫌いなタイプの映画じゃないか・・・なんだよ。これ・・・正直そう思いました。

でも見逃すなという情報が入っていたのでいやいや仕方なく注意深く観ました。次第にあれ?これは?と何度も笑ってしまい、ホラーだと思っていたのが、いやコメディ?と思いだして、でも最後にはこの裏の裏はどうなってるの?ととてつもないスケールというか緻密な計算された台本に圧倒されて終わるという感じ・・・

全員知らない役者さんというのがまた良くて全然展開が見えません。いや年間30本~50本映画を観ますが、「こんな映画観たことない!」それが感想です。映画撮るのって大変なのですね。最初の30分くそ映画だと思ってしまい申し訳ございません。観終わった後、最初の37分をノンストップ・ワンカットで撮ったの凄いなと逆に思ってしまう映画です。私の感想を読んでも頭の中が??だと思いますので是非会場で見てみて下さい。

入試女子減点問題

東京医大の入試で女子受験者の点数を一律減点していた問題について、皆さんは報道を聞いた時どう思ったでしょうか?私は「知ってたよ。しかも東京医大に限ったことではないし・・・」と思いました。

これは多くの大学で行われていることだと思います。有名大学でもです。成績順に合格させていたら女子大になってしまうというのはよく聞く話です。これは男性と女性の考え方の違いもあります。女性は今でも例えば誰もがびっくりするような有名大学に入れる実力を持っていても、そうすると結婚に不利(例えば可愛げがないとか、近寄りがたいとか思われるのが嫌)などの理由で本来挑戦できる大学を挑戦せずに確実に入れる大学を受験するという人が多くいると思います。男性は遺伝子的にも挑戦するのが好きなので本来の実力以上の大学を挑戦するという人が多数います。これは今も昔も変わらないことです。一流企業の中でも出世を拒むのは、ほぼ女性だそうです。

ジェンダー・ギャップ指数(男女格差指数)でも日本は先進国の中でも低い114位です。国が無理やりこの指数をあげようとあれこれしても結局女性本人にその気がないならいつまで経ってもこの指数をあげることはできません。北欧を中心に女性は結婚しても育児をして仕事をするのが当たり前、男性も家事などは女性並みに行うという風潮が定着しています。日本は男女ともに古い考えの固い頭の中から改造する必要がありそうです。

災害義援金

連日の酷暑に引き続き、7月には豪雨や台風の大きな被害もありました。西日本を中心に広い範囲で災害救助法が適用されて、被災自治体への義援金以外にも日本赤十字社や中央共同募金会などに対する寄付も「ふるさと納税」として取り扱われます。

ふるさと納税にはサラリーマンなど年末調整だけで事が足りる人に限ってはわざわざ確定申告をしなくても寄付金控除ができるように「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が利用できますが、この度の災害義援金はふるさと納税に該当するものであってもこのワンストップ特例制度は利用できません。ですから災害義援金を行って税額控除を受けたい方は確定申告をする必要があります。

また、被災地の救援活動や救護活動などを行っている認定NPO法人などに対する寄付金は、ふるさと納税ではなく「認定NPO法人に対する寄付」となります。これは税金の負担を軽減することはできますが、ふるさと納税には該当しません。

暑い税理士試験

今月は本来は暇なはずなのに急ぎの仕事が何件か入り、ブログが書けず、読者の皆様にはご心配おかけしました。下旬になってから毎日のようにバタバタと書いています。

税理士の仕事とはそんなものです。急な仕事が突然降ってくることもあります(まぁ仕事があるのは有難いです)さて、税理士試験本番まで今日で2週間前ですね。今年は毎日のように最高気温が過去最高!という報道がされ救急搬送される人も毎日3000人を超え死者も出るというという酷暑が続きました。

辛くても暑くてもあと2週間です。受験生の皆様は、気温の暑さよりも税理士試験にかける熱い情熱で立ち向かっていってください。陰ながら応援しています。

医療法人の推移

平成30年3月31日現在の医療法人数が発表になりました。
以下参考にして下さい。
参考:医療法人の数の推移表
なんとその数53,944法人です。3年前に5万件を超えてからも右肩上がりで増えています。日本の産業でそこまで増え続ける産業は珍しいです。

その結果社団医療法人のうち、昔からある持分の定めのある社団医療法人は74.1%に減り、平成19年から新たな開設の時の法人形態である持分の定めのない社団医療法人は25.9%にまでなりました。私の予想ですと、認定医療法人制度ができたことにより今後急速に持分の定めのある社団医療法人は減少し、持分の定めのない医療法人が増えることと思います。あと数年で半々くらいになるかもしれませんね。

仮想通貨業者からの金銭返還額

仮想通貨が不正アクセスにより平成29年には6億6240万円もの被害が出ました。仮想通貨業者は信頼を失わないために、顧客に金銭によって補償を行うケースもありました。この金銭返還は所得になるのでしょうか?

損害賠償金は通常非課税所得となりますが、このケースは損賠賠償金になるのでしょうか?こちらについては、先日、国税庁のタックスアンサーで明らかになりました。

仮想通貨業者から受けた返還金は貰った金額で仮想通貨を売ったものとみなして雑所得により課税されるということです。つまり返還額を雑所得の収入金額としてそもそもその仮想通貨を購入したもともとのお金を費用として、収入から費用をマイナスした金額がプラスなら雑所得となしますし、マイナスなら雑所得のマイナスになるので他の所得と損益通算できませんが、同じ雑所得同志であれば、内部通算することができます。ご参考までに・・・

空飛ぶタイヤ

池井戸潤氏の小説を映画化したものです。池井戸氏の作品は下町ロケットなどの代表作のように仕事をすることの難しさ、困難を乗り越えた時の何とも言えない充実感などが特徴で、私は池井戸氏の小説が大好きです。空飛ぶタイヤは大型トラックの脱輪事故で1人の主婦が亡くなりその脱輪原因がこの小説の主人公の経営する整備会社(中小企業)の整備不良と判断されたことから始まります。

主人公の赤松社長は調べているうちに自分の会社の整備不良ではないのでは?という疑問が生じます。そこにあったのは大企業のリコール隠し。過去にも同じような事件があり全て整備不良として片付けられていました。その犠牲となった中小企業に掛け合っても、もう過去の事だからと同志として戦ってくれる人はいません。俺がやらなくて誰がやる!と四面楚歌になりながらも赤松社長は奮闘します。

マスコミを使おうとしても上部で打ち消され、銀行からは借入金の早期償還を迫られ、従業員の一部は辞めていきます。それでも一人で戦う赤松社長の姿を見て心を動かされる人がいます。自分の中にある正義感のようなものが呼び起こされたのだと思います。家庭の中にも、会社の中にも、大企業の中にも、銀行の中にも・・・それで最後に大企業のリコール隠しが公になります。泣きそうになりました。また、この映画のテーマ曲のサザンオールスターズの「戦う戦士(もの)たちへ愛をこめて」がこの映画にピッタリです。

強い決意

近藤亨氏をご存知でしょうか?彼は69才の時、もうすぐ定年だが定年後はどのように過ごそうと考えたとき、過去にネパールで10年以上国際協力事業団(JICA)で働いた時のやり残したことをしに、ヒマラヤの奥地のムスタンに旅立とうと決意します。

ムスタンは平均寿命45才という飢えと寒さに震えている人々が住んでいます。そこに住む秘境の貧しい村人を救うため、人生最後の大仕事の旅に出かけたのです。ムスタンは標高2,700メートル年間降水量150ミリという砂漠のような土地です。食べ物も麦、ライムギ、ソバ、雑草などで肉や白米はほどんど食べられません。高冷地なうえに水もないので植物が育たないのです。そこに水を得て米を作り子供たちに腹いっぱいご飯を食べさせてやりたいというのが近藤氏の夢となりました。どうやって水を得るか?ヒマラヤ山脈の雪解け水を利用しようと考えて、水を引くパイプを引くアイディアを考え村の人にいっても誰も相手にしてくれないので70才の老体に鞭を打って一人でパイプを引き始めます。その距離5キロ以上・・・1人でやっている近藤氏に現地の人も動かされて村の人も手伝うようになります。

やっと、水が確保できたら今度は高冷地での稲作です。稲作は通常標高1,000メートルが限界で2,700mの地で行うのは世界最高地での記録です。試行錯誤を重ね苦行4年にして見事稲作作りを達成しました。それに平行してニジマスや鯉の養殖を始め魚など食べたこともない人々に喜びを与えます。その後もリンゴの栽培をしたり、乳牛の飼育、小中学校や病院の建設などをしました。それぞれが困難でありながら日本人の知恵と根性で乗り切ります。

70才になったら残りの余生を穏やかに静かに過ごしたいという人が大半だと思いますが、近藤氏は違いました。人生強い決意さえあれば、何歳からでもやり始めることができるんだと教えられました。頭が下がる思いで非常に感銘を受けました。

コンビニ人間

36歳独身女性、恋愛経験なし職業コンビニアルバイトの恵子。大学1年の時からコンビニでバイト、今は週5日9時から17時までアルバイトをしています。そんな彼女が周りの人から「結婚しないの?」や「なんでアルバイトなの?」と聞かれまくる年齢になり息苦しさを感じます。自分ではこれで満足で特に不満はないのに周りから見ると自分は普通ではなくちょっと外れた存在に見えるみたい・・・あまりにも周りの声がうるさいので自分は変わる必要があるのだろうか?と悩みます。

同じく35歳独身男性職歴なしの白羽さんが同じコンビニに入ってきて、コンビニという職業を下に見ている感じ。それでいて男は外に狩りに行って(働いて)子孫を残してもっと働くというのが縄文時代から何も変わっていない。女性は男性に寄生して何もしなくても結婚さえすれば何も言われないが男性は結婚して子供を作り外でバリバリ働かないとムラ(社会)から爪弾きにあうと社会に不満を言う男性。とりあえず、結婚して女性に稼いでもらいそのお金で起業しようと考えています。

お互い好きなわけではありませんが、恵子は周りの人からあれこれ言われるのを回避するために、白羽さんは女性に寄生するために同棲し始めます。恵子は18年間コンビニで働いているだけあってコンビニの声(どうしたら店の運営がうまくいくか)を熟知しています。何度か他の仕事にも就こうと思いましたが全て失敗しました。ところがコンビニは全てマニュアルがあってきちっとそこを押さえておけば良いので恵子はとても働きやすかったのです。

30代になると女性なら結婚しているか結婚していないならバリバリ正社員として働いているのが普通。男性なら正社員で働いているのが普通。それ以外の人はとても居心地が悪い社会を生きているというのです。コンビニ描写がリアルで色々なことが多様化している時代でも何故か普通ではない路線を生きると周りの人の目が厳しい世の中なんだということがまざまざと書かれています。普通ってなんなの?と考えずにはいられない本でした。