大共感の本でした。日本は結婚しても家事・育児の大半は女性が担います。でもデンマークでは男性も女性も正社員で働くのが当たり前で、家事や育児はほぼ半々で行います。どちらかに荷重が集中することはありません。ですから夫婦は運命共同体で協力体制が出来上がります。男性も積極的に家事・育児に参加するし、むしろ参加したいとさえ思っています。女性も正社員で働くのが当たり前で、男性に養ってもらおうなどという考えは微塵もありません。女性も仕事にやりがいを見出しており家庭も仕事も大事です。
ジェンダー不平等指数(DII)という数値があり、値は0(女性と男性が完全に平等な状態)~1(全ての側面において、男女の一方が他方より不利な状態:ほとんど女性が不利)で表しますが、デンマークは0.009で世界一不平等でない国です。ちなみに日本は0.078でまだまだデンマークの足元にも及びません。デンマークでは15時から16時くらいになると帰る準備をして帰ります。日本のように上司が帰らないから帰りづらいということもありません。それが当たり前なのです。なんのためにそんなに早く帰るのか。それは家族との時間を大事にしているからです。早く帰り家族全員で一緒にご飯を食べて、もし、仕事が終わっていなかったら子供が寝てから仕事をします。
みんな仕事が大好きで、でも家庭の方がもっと大事という感じです。仕事ではほとんどの人が会議に積極的に参加します。上下関係はあまり関係ありません。仕事上の反対意見もありますが、それは仕事の内容であって人格を否定しているわけではないので、反対意見でもお互いを尊重します。素晴らしいの一言でした。日本もそんな風になれば大人になっても楽しいし、結婚もしたいし、子供も育てたいと思う人が増えるような気がします。この本での働き方、そしてデンマーク人の考え方は私の理想とするものでした。だから私は日本では働きづらいと思っているのだと思います。だからと言って国家資格なのでこの国で仕事をするしかないのですが・・・価値観というものを見直すきっかけになる本です。