出産費用無償化へ

厚生労働省は2026年度をめどに出産費用の無償化を検討しています。それは良いことだと思いますが今までも出産育児一時金が引き上げられてきたこともあります。その後も出産費用は上昇していて妊産婦の実質的な経済的負担を削減するということが主な目的らしいですが、産婦人科を経営する産婦人科医からは、毎年毎年最低賃金が値上がりし、人件費が増大している。例えば今回の出産費用無償化とは自費を保険診療にするということであれば収入が落ちるような気がする。今でも多額な人件費でやりくりが大変なのに、保険化されたら経営を継続させられるか自信がないという意見です。

確かに妊産婦側から見たら無償化は大変喜ばしい事です。でも低額な保険でカバーされてしまうなら産婦人科経営は成り立たなくなります。どうか、妊産婦にとっても医療機関にとってもお互いに良い制度設計になることを願っております。私の事務所は様々な診療科の顧問先がおりますが、私が実感するに一番ハードな診療科目は産婦人科だと思います。特に個人クリニックレベルだと、常勤医師は一人だけでたまに非常勤医師が対応しているという環境ですと、常勤医師はほぼ365日24時間拘束です。計画出産でもしなければいつ生まれるか分からないためです。以前産婦人科医の奥様がおっしゃっていました。結婚してから海外旅行に行ったことがない。いつ、お産で呼び出されるか分からないからです。とおっしゃっていました。どうか妊産婦にも医療法人にもお互いにメリットがある制度設計になりますように。