カンヌ国際映画祭で日本人監督最年少26歳の監督の監督週間に選出された作品です。この作品は家族を描いた作品ですが、家族愛を描いた作品ではなく、家族だからこそ流れる微妙な雰囲気(負の雰囲気)が出た作品です。父は仕事に追われるランドスケープでサイナー(都市空間や公園・庭園などのデザインをする仕事)で妻はそんな夫にもっと家族との時間を大事にしてと願う妻。そして子供はどこにでも居るような普通の女の子と男の子。父にとって最も優先なのは仕事で例え旅行中でも仕事の話があれば帰る事を選択する人。母は家庭第一でそんな夫に不満を持つ。子供たちは大人になり母の死をきっかけに家族離散してしまう。
父は子供たちに悪かったと心のどこかに詫びの気持ちがあり、姉はもう関係ない。自分の人生は自分で決めるという考え。弟は父に不満を持ちながらも父に姉の結婚の報告をするなど繊細な心の動きを持つ。とても繊細な映画でぼんやり見るには不向きです。一生懸命に向き合えば何か見えてくる映画。そんな映画でした。ハッピーエンドで終わるわけでもなく、妙にリアリティがある日常が描かれているのですが、亡くなったはずの母が突然出てきたりあれは家族だけが見える幽霊なのか。それとも何なのかと分からぬまま終わります。しかも母は子供たちには見向きもせず、ひたすら夫に話しかけます。そしてじゃあねという感じで去っていきます。成仏しきれない妻の霊が最後に夫とゆっくり話せる時間を持ったのか?ヒントもないので観る側に委ねられている判断なのか?と思ったりもしました。疲れている時には、ちょっと難しい映画でした。
