AI税務調査

最近AI税務調査という言葉を頻繁に聞くようになりました。これは国税庁が税務調査などに人工知能(AI)を活用することです。これは過去に申告漏れがあった事例をAIに学習させ、申告書の不備が多かった事例を基に対象先を選定し、税務調査するというものです。税務調査自体が変わったというより、税務調査の対象先をAIに選ばせて調査対象を絞り込む感じです。その結果、所得税の申告漏れの追徴税額が1398憶円になり過去最多になりました。また、相続税についても2025年夏からAIによるリスクスコア判定を導入し、所得税と同様に過去の申告誤りの傾向を分析して申告漏れ等が生じている可能性をAIによってスコア化して対象者を絞り込むというものです。

凄い世の中になったと思いますが、真面目に申告している人からすれば至極当然な事だと思います。これで脱税が減れば国としても、真面目に申告している人にとっても良いですね。正直者が馬鹿を見る世の中になってはいけないのでこれは仕方ない措置かと思います。また、令和8年9月には国税総合管理(KSK)システムが次世代システム(KSK2)に完全移行されます。さらに研ぎ澄まされるということですね。税務調査に立ち会う税理士としては、やり過ぎずほどほどにお願いしますと言いたいです。