大学院(MBA)卒業して

2011年震災の年に大学院を修了しました。卒業式は学部と合同で日本武道館で行われる予定でした。私のゼミは男性も含め全員で袴を履く予定でした。ところが震災の影響で早稲田大学が日本武道館での卒業式を取りやめるとそれに続き、ほとんどの大学が卒業式を中止にしたのです。

あれから5年が経ちました。大学院に行っていた時は勤務税理士でしたのでそれはそれは忙しく、平日夜と土曜日1日使って学校に通いました。他の平日夜や日曜日を使い課題をこなしあっという間の2年間。今振り返ると学んだ内容を完璧に覚えている筈はなく、むしろ、そういえばこんなことも学んだな・・・という程度です。あと、5年経ったらほとんど忘れてしまうのではないかと不安です。。

もう既に過去の資料等を確認しないと思い出せないレベルまで来ていますが、5年経っても失わなかったものは、細かい理論や手法ではなく、物事の考え方のような気がします。物事を部分的に見るのではなく全体的にトータル的に見ることの大事さ・・・頭だけで考えるのではなくやってみないと分からないことも沢山あるという事・・・そういうビジネスの基礎となる考え方のようなものは失われませんでした。卒業式は中止になって残念だったけど有意義な2年間でした。

資格のバッチ

国家資格を取得すると資格のバッチが貰えることがあります。税理士もありますが、他の士業もあります。インターネットで資格のバッチと検索すると様々なバッチの画像が見れます。税理士バッチの裏には、通し番号が付されていて、無くしてしまうと税理士会に始末書のようなものを提出しなければらなないため、大事に保管して普段の業務では付けていません。税理士バッチを付けるのは税務調査の時くらいですね。

その他に私が持っているバッチは、行政書士のバッチとCFPのバッチです。この2つはほとんど付けることありませんが・・・税理士バッチと行政書士バッチはいかにも国家資格バッチという感じですが、CFPのバッチは青くてなんかおしゃれな社員証のような感じです。まじまじとこれらを眺めると新たな発見もありますよ。CFPはプラスチックケースですが、士業バッチは小さな木箱に入っていて(子供のへその緒が入っているような)ちょっと大事にしなきゃと思います。

桜の季節になりました。今週週末に税理士受験勉強仲間と花見の予定です。桜の季節になると日本に生まれて良かったと思いますよね。また、4月からは新たな年度が開始します。私は今位の時期から梅雨の前までが一番好きな季節です。何かを始めたくなる時期・・・みなさんは何か始めますか?

医師国家試験合格者

今年で110回を迎える医師国家試験の合格発表が平成28年3月18日に行われました。合格率は医師不足を反映してか過去最高の91.5%(男性90.7%,女性93.2%)女性の合格者における比率は32.8%になりました。

3人に1人が女性という現象は数年前からあったことですが、いよいよ確定してきました。今のところ、女性の理事長は私の顧問先ではありませんが、各拠点における管理者(院長)は女性というのも私の顧問先でも出てきました。あと20年後はもっと、女性医師の活躍が目に見えてくると思います。

テレビ番組にもありましたが、ドクターXのようなカリスマ女性医師も誕生するかもしれませんね。各病院・クリニックは今後女性医師の活用の対策を強化しなくてはなりません。特に病院にとって医師の獲得は病院経営を左右します。看護師も同様ですが・・・今後は女性がいかに家庭と仕事を両立させることができるか。また、職場はそれをサポートできているかが問われそうです。できるだけ早く対策することをお勧めします。

法人が受け取る利子の源泉利子割の廃止(H28.1.1~)

普通預金に2月と8月の年2回利息がいつの間にか入っていると思います。あれって本来の受取利息から15.315%(所得税と復興所得税)と5%(利子割)が勝手に引かれて入ってくるのです。ですから、税務申告や会社の会計などでは、手取りを総額に計算しなおして仕訳をしています。

手取り額の計算は、手取額(通帳記載額)÷{1-(15.315%+5%)}です。カッコ書きの部分だけ計算すると、0.79685なので手取り額を0.79685で割り戻せば、税引前の利息が出ます。ところが、平成28年1月1日以後受取の利息は、受取人が株式会社などの法人格を有する場合には、利子割5%部分が廃止されました。

ですから、1月以降の利子については、総額を計算するときは、手取額(通帳記載額)÷(1-15.315%)となりますので、手取り額を0.84685で割り戻すことになります。さっそく、2月に預金利息の入金があると思いますのでご注意下さい。また、これは普通預金だけではなく定期預金やその他の預金で利息が付くものについては適用になります。ポイントは受取人です。受取人が個人の場合だったら今まで通り。法人だけ利子割が廃止になりますので要注意です。


ご存じ直木賞を受賞した作品です。
私は年に何十冊か本を読んで、すぐにその本の中に入っていけるのですが、この本はなかなか入り込むことができませんでした。なんと言ったらいいのか分かりませんが、日常に溢れている暴力的な描写に目を背けたかったのかもしれません。何となく怖かったのかも・・・なかなか馴染めないまま読み進めた本です。

主人公の少年の祖父が何者かに殺されました。祖父は内紛や戦争で多くの人を殺した人物です。少年は祖父が大好きでした。少年は祖父が殺された事が心の片隅に残されたまま大人になります。少年は暴力的な少年期を経て、それなりに甘く切ない恋愛をして失恋もして、大人になり結婚をして子供ももうけます。それでも祖父は誰に殺されたのか?という疑問が常に付いて回ります。

ある写真をきっかけに犯人は分かるのですが、それは少年のよく知る人物でした。それには脈々と受け継がれる血というものを感じずにはいられませんでした。ネタバレするので言いませんが、台湾を舞台にしていますので、台湾から見た日本との関わり合いのような側面も垣間見れます。

全然関係ないですが先日テレビで、少年時代に両親を目の前で殺されその少年は捕虜として囚われて少年兵として地雷を敵地に埋め込む作業をさせられます。その少年が大人になり、自由の身になったとき、地雷除去の作業をボランティアでやっていました。自分が埋め込んだ地雷で何人もの命が失われた。 だから自分で地雷を除去しなければいけない。と言っていました。そして彼は言いました。「目の前で両親を殺されてその殺した犯人の顔を今でもはっきり覚えている。犯人を憎いと思う気持ちはある。でも、犯人を自分が殺したら、犯人の子供が僕を殺しにくるだろう。そして殺害は繰り返される。それなら、自分がそれを止めて地雷の除去をすることに決めた。」と言っていました。この言葉を聞いた時なぜか「流」を思い出しました。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

リーマンショックが起こることを予測して、それに債権の空売りや金融商品(スワップ)を組み合わせて、大儲けした実話です。一人のちょっと変わった天才が目論見書などをじっくり見て、デフォルト率などを算定し、サブプライムローンが破たんすることを予測して、空売りをしようとします。その時期、債権価格は上昇し格付けもAAAだったため、応対した銀行員などは狂った人が居たと飲み屋などでバカにします。その話を聞きつけたり、または、何らかの疑問点を持った何人かは、ある人は現地で家はちゃんと販売されて使われて住宅ローンも返済されているのか。などの調査やローンを組んだ業者に質問などをして、調査の結果、これは破たん間違いないと同じようなリスクヘッジをします。また、別なチームも資産運営会社で見た資料からその事に気が付き、有名な金融専門家の意見も聞き実行します。結局、その予測は当たり大金を手にします。

驚いたのは、サブプライムローンのデフォルト率が30%を超えても債権価額が上昇した点。そして、格付け機関もAAAの格付けを落とさなかった点です。異常です。債権価額が上昇すれはこれらの予測者たちは多くの保険料を支払わなくてはなりません。結局、ある投資会社の破産がされるまで、債権価額は上昇し続け、格付け機関も格付けを落としませんでした。これが事実だとすると(事実なのですが・・・)格付けなんて信頼できないと本当に怖くなりました。金融機関も格付け機関も国でさえ、この事実に目をつぶり、返済可能性のないローンをバンバン貸しまくりました。銀行も自社がローンを貸すのなら返済できなそうな人には貸しませんが、結局そのツケはサブプライムローンという債権にして、一般人に買わせてしまえばリスクを負うこともありません。損をするのは結局のところ債権を買った一般人なのですから・・・

あ~怖い怖い。そんな映画でした。それにしてもこれらに気が付いた4人(チーム)ですが、これが決定するまでは気が気じゃなかったでしょう。債権価値が上がれば自分たちは大損をします。しかも半端な額ではありません。実際デフォルト率が高まっても債権価格は上がり続け、格付けも落ちませんでした。私がこの人達の立場でこの情報を知ったとしてもこんな博打はしませんね。何しろ心臓に悪いし、生きた心地がしません。まぁ、この位のリスクを取らないと大金持ちにはなれないということですね。私は大金持ちにはなれそうにありません。

役員変更登記の期限切れ注意

平成18年に商法改正が行われ、取締役・監査役ともに任期が10年に延長することが可能となりました。以前は取締役2年監査役4年だったため、殆ど役員変更のない中小企業などは負担が軽減されました。ところが、次の登記が10年後なので忘れてしまいます。平成18年の改正時に行ったのであれば、もうそろそろ10年です。

役員等の変更がなかったとしても、10年ごとに重任の登記をしなければいけません。もし、任期を忘れて選任決議を行わなかったり、登記を忘れてしまった場合は、100万円以下の過料が科せられます。実際には遅延した期間に応じて数万円から10万円程度を請求されるようですが・・・

そして、最後の登記から12年経過しますと、自動的に解散登記されてしまいます。知り合いの顧問先が勝手に解散されてしまい、復活させるのが大変だったと言っていました。役員変更登記の時期と定款の内容を一度確認してみてください。