グレース・オブ・モナコ

この映画はケリーバッグで有名なグレース・ケリーを主人公にした映画です。現実に存在した女性の映画はできるだけ観るようにしています。この映画が始まって早々~この映画は真実を基にしたフィクションです~という字幕が出ます。えっ?真実を基にしたフィクションって、フィクションなのノンフィクションなの???という疑問のまま映画が始まります。

大女優だったグレース・ケリーはモナコ王に嫁ぎ女優業を引退しますが、引退してからの様々な出来事が語られています。モナコは小さな国ですが、ケリーが嫁いだことで救われたと言われています。フランスとの政治的な衝突もケリーが女優の大演技をして救ったこととして撮られています。

彼女は本当は女優の世界に戻りたかったが、実際の世界で大演技をすることでモナコを救ったということに映画ではなっていますが、最初にこの字幕が出たことで、どこまでが本当なの?どこからが違うの?という部分が気になってあまり映画に集中できませんでした。

観終わった時、おそらく大きな歴史は真実ですが、ケリーの感情的な動きや行動(演技かどうか)はフィクションだということだと思います。大女優だったので、演技か本心かも見分けることも困難ということが言いたいのかもしれませんが・・・演技でもケリーが覚悟をしたことで(覚悟している演技をしたことで)国王の気持ちも戻ってくる(現実にもそうなる)というのは現実にも起こり得ると思いました。

医療系税制改正要望

平成27年度の税制改正で厚生労働省と日本医師会から提出された要望について、お話ししたいと思います。

厚生労働省
①医療器械(高額医療機器や医療安全機器)を購入した場合の特別償却制度の延長
②非営利ホールディングカンパニー型医療法人制度(地域連携型医療法人制度)の創設等に税制措置の検討
③消費税率引上げに伴う医療に係る消費税課税のあり方(医療法人損税問題)の検討
④社会医療法人認定制度の見直しおよび非課税措置の継続
⑤社会保険診療報酬の事業税非課税の存続
⑥医療法人の社会保険診療報酬以外部分に係る軽減措置の存続
⑦サービス付高齢者住宅の供給促進税制の延長

日本医師会
①社会保診療報酬制度等に対する消費税の非課税制度、医療保険制度における補填の仕組み
②社会保険診療報酬等に対する事業税非課税および事業税の特別法人としての軽減税率の存続
③医療承継時の相続税・贈与税制度の改善
④医療機関が取得した耐震構造建物、防災構造施設等に係る特例措置創設
⑤医療法人の法人税率引下げ、特定医療法人の法人税非課税化の実施

共通しているとことは、消費税損税問題の解決、社会保険診療の事業税非課税・軽減税率の存続、減価償却資産の優遇といったところです。どこまで認められるか注目ですね。

白熱教室

MBAカテゴリーはしばらく、私がコンサルタント業を営む上でのセミナーを受けた内容についてお話ししてきましたが、ちょっと休んで今回は、NHKのEテレで金曜日の23:00~23:54まで放送されている白熱教室の内容についてお話ししたいと思います。白熱教室は以前から何回か見たことがあります。各国の大学の有名講座を収録したものですが、これがとても面白いのです。

今はソウル大学のキム・ナンド教授の授業です。第1回と第2回を観ました。第1回のテーマは「あなたの全盛期は何歳?」というものです。現在の韓国の就職事情について日本のロスジェネ世代と同じような問題を抱え、就職浪人さえ出ている状況でどう生きるかということがテーマになっています。第2回のテーマは「人生で一番楽しいことは?」で、韓国の収入格差の問題にも触れ就職してから仕事にやりがいを感じているもののあまりにも低所得なので辞めるべきか辞めずにいるべきか。などの悩みに答えています。1・2回を振り返ってキム・ナンド教授は、こんなことを言っていました。

若者は大学を卒業すると周りと比べ、自分は周りの人より遅れているのではないか。とか取り残されているのではないかという不安を抱えている人があまりにも多い。自分が変わろうとしないで周りの環境のせいにしてしまったり、比較して落ち込んだり・・・例えば35歳にもなってこんな低所得で自分は遅れているからもう自分の人生終わりだと思ったとしても、人生80年と考えて24時間を人の人生と考えた場合、35歳なんて朝の10:30なのです。朝の10:30の状態で残りの人生もうダメだと考えるのはあまりにも早計だということが、24時間という時間を経験している自分たちには分かります。

就職に関しても親や周りの人はできるだけ安定している大手企業などや公務員などを勧めますが、はたしてそれさえ出来れば一生ハッピーに過ごせるだろうか。多くの起業家にインタビューしてきて、ある起業家が大企業よりも一番信じられる自分を信じて起業したと言って成功した話などを踏まえ、人生でいちばん楽しいと思えることは成長していると実感することだと言っています。ですから仕事などもお金や安定や周りの意見よりも、その仕事で自分は成長できるのかどうか。ということが重要だと言っています。

また、ある事情によって夢が敗れ去った時、例えばチェロ奏者が身体の事故によりプロのチェロ奏者になる夢が閉ざされてしまった時どう生きるか。などもお話ししています。実際キム教授も当初の夢は村長になることでした。当時は村長になるために試験がありましたから何年も試験を受け続け、それでもダメで仕方なく大学で教員の仕事をしたことが教授になるきっかけだったと言います。よくよく考えてみたら自分は村長になることがやりたいことというより、多くの人にいろいろ教えたいということが夢だったのだと気付き、村長の試験に受からなくて良かったと今では思っていると言っていました。

成功者の多くは過去に挫折を抱え、その挫折があったからこそ今の自分があると実感している人が多いといいます。挫折があった時、それで腐らず諦めずその後どう生きるかの方が挫折という事実より重要なんだと悟っています。なんか勇気がもらえる授業です。3回目は「名前をなくした女性たちへ」というテーマです。興味ある人は是非観て下さい。1回目も2回目もとても勇気をもらえる授業でしたよ。

資格業というもの

資格業は年々厳しくなっていると言われています。今から50年前の税理士の1社当たりの顧問料は女子経理従業員の給与相当額だったと言われています。今は、大きな顧問先でない限りそんな顧問料はもらえませんね。また、弁護士や公認会計士などの花形資格でも今ではノキ弁、イソ弁、浪人会計士という名前まで有名になってしまうほど、誰でも資格さえ取れれば後は明るい未来が待っていますというものでもありません。行政書士などは国家資格でありながら、資格を取っても独立することさえ困難とまで言われています。資格業の未来は明るくないと言われます。そんな中、一人で2~3000万円稼ぐ行政書士2人の話を聞きました。

1人目はバスの運行計画書を作成して役所に提出するのを専門に扱っている行政書士です。バスは道路交通法に則って計画しなければならず法令が変更される度に提出しなくてはならないため、法律も熟知していなくてはできません。各バス会社と契約していますが、提出時期が重なるのが玉に傷だと言っていましたが、何かに特化して専門的にやれば行政書士でも充分稼ぐことができます。

もう一人はどこの国かは忘れましたが英語でも、中国語でも、イタリア語やドイツ語でもない、あまり聞いたことのない言語を扱う国の帰化申請や法令手続を専門に扱う行政書士です。その方はその言語を3年かかって習得し、ほぼ国内のその国の法令手続はその方がやっているようです。マイナーな国の国内居住者はほぼコミュニティが出来ていて、1件やればあとは芋吊式だと言います。やはり外国人の方もその国の言語を話せる方の方が安心できますしね。

行政書士の扱う業種は多岐に渡ります。この2人に言えることは業務を広げず1つの分野に対し、圧倒的に他者を引き離す豊富な知識量を持つことです。それには努力がつきものです。ここまでやられたら、周りの行政書士は畏れ入りました。と頭を下げるしかないと思います。資格業を行う者はある程度の覚悟が必要なんだとつくづく実感しました。

アップルソング


この本は茉莉江という一人の女性の出生から終わりまでを綴っていますが、茉莉江の周りにいた様々な人を通して描かれています。その中で一番初めに描かれる美和子と茉莉江の関係が全く分からずにいました。何となく雰囲気からして茉莉江の生き別れた子供かなとも思いましたが、途中で茉莉江が流産した事を知り、えっじゃあ誰?と益々気になりました。茉莉江と美和子は血が繋がっていませんでした。それなのに何故美和子は渡米してまで茉莉江の足跡を辿ったのか・・・最終数ページでその謎が解けました。

茉莉江はB29の戦火の中から拾われた赤ん坊で、成長して戦争などを扱う報道カメラマンになりました。その茉莉江の一生を様々な視点から描かれていくのですが、これ本当にフィクションなの?というのを超えて、これは本当に経験しなければこんな風には描けないのでは?と思う位リアリティに溢れ、ぞくぞくする小説です。生まれたばかりの赤ん坊から50代後半位までの茉莉江が描かれていますが、それは私が理想とする女性の成長でした。茉莉江という女性は成長するたびに魅力的になっていくのです。30代の茉莉江より50代の茉莉江の方が明らかに魅力的です。

最後に美和子が渡米先で聞いた茉莉江のボストン大学での講演のテープに録音されていた茉莉江の言葉が特に印象的でした。「この会場にいる人たち全員が、望むと望まざるとにかかわらず、戦争にかかわっている、~省略~ 人の本質は、悪なんだと、私は思っています。それは歴史が証明しています。人類の歴史は、戦争の歴史なのです。・・・・・悪を持たないのは、動物だけです。しかし、私は信じています。悪を包み込む善があれば、悪を塗り替えてしまえるほどの美があれば、人は悪を孕みながらも、平和に幸せに、生きていけるはずなのだと。私は信じたいのです。必要なのは善と美です。これは、私たちが努力していけば創造していけるものなのです。そうなんです。創り出していけるのです。意識して、努力をすれば、平和も幸福も実現できるし、得られるのです。人として為すべきことは、悪を包み込む善と美を、それぞれの人間が、それぞれの能力を使って、日々、創造することではないかと私は思っています。・・・・・」

事業用の預金管理(納税準備預金)

前回のカテゴリーFPのブログでは、事業用の預金管理の方法として決済性預金のお話しをしました。今回は、もう1つ事業を行う上でお得な口座を紹介します。

それは「納税準備預金」です。通常利息は勝手に税金が引かれて預金口座に入ります。20.315%も税金が取られます。つまり1,000円の利息の場合、手取りは800円にも満たないのです。でも、納税準備預金なら丸々1,000円もらえます。つまり、利息にかかる税金が非課税になる口座なのです。ただし、要件があって、引出は納税に限ります。目的外引出(納税以外の引出)があった時点で課税になります。つまり、税金を払うための引出を行う分には非課税ですが、税金以外のもののてめに引出を行うと通常の普通預金と変わらないことから利子に係る税金が取られてしまいます。

うちはそんなに税金払っていないから関係ないやと思わないで下さい。これは赤字でも支払わなくてはいけない均等割や固定資産税、消費税、給与に係る源泉所得税の支払もできます。従業員が10人超える法人であれば、毎月の源泉所得税もある程度支払っていると思います。ですから意外と使えます。

是非おためしあれ。

マイカー通勤手当の非課税枠拡大

マイカーおよび自転車通勤手当について所得税法上非課税となる限度額が平成26年10月20日に改正されました。



この改正はH26年4月1日に遡って改正されます。しかし、10月19日までに給与所得として源泉徴収されたものは、源泉徴収の計算のやり直しはしません。4月1日から10月19日まで旧制度により給与課税としてしまった分については、年末調整で非課税の再計算を行い精算することになります。退職者で年末調整できなかった場合は確定申告をすれば戻ってきますが、職場からの源泉徴収票交付の際の支払金額の欄は改正後になるように記載してもらい、源泉徴収税額は実際に徴収された金額にします。