フォルトゥナの瞳

こちらは以前、本で読んだことがありまして、本の感想は2015.12.16に本のカテゴリーで書いています。最後のシーンの設定が本とは違っていましたが、その他は概ね本と同じ内容でした。本から読んだ場合、本の中で人物イメージが出来上がっていることが多いので、だいぶイメージと違うこともあるのですが、今回の主人公の神木隆之介氏は私のイメージの主人公にぴったり。こうもぴったりくるものかと感心するほどのピッタリさでした。

本に描かれていて映画に描かれていないシーンで何故この会社に入ったのかという場面が描かれていないのが残念でした。車をピカピカに磨くコーティング会社の仕事についたきっかけみたいなものは、映画には直接関係ありませんが、そのシーンを読んだときに、主人公の天職だ!と私は思いました。そのような点が描かれるのが本の良い部分ですね。

もちろん映画のように画像で訴えられると、あぁこの描写はこうなるんだ。と言葉と画像が一致してより理解が深くなり一つの作品としての「フォルトゥナの瞳」をより理解できます。同じ作品の本と映画を観る相乗効果を感じました。

グリーンブック

何気なく時間帯が合ったので観た映画です。時は1962年のアメリカの実話。リンカーンが奴隷解放宣言を発したのが1862年ですから、100年後の出来事です。1962年においてもアメリカ南部では人種差別が色濃く残っていていました。北部で成功した黒人ピアニストのドクターシャーリーが南部においてコンサートの旅に出かけます。そこで用心棒兼ドライバーとして選考の末選ばれたのは、イタリア系白人のトニーリップ。トニーは喧嘩っぱやくて口より先に腕が出るタイプ。それに反してドクターシャーリーは感情をあまり外に出さず冷静沈着なタイプ。

まずびっくりしたのは、奴隷解放宣言から100年後でも白人しか泊まれないホテルがあったり、黒人が入れないレストランや、トイレまでもが白人用と黒人用(外)で違ったり、スーツを買おうと試着しようとしたら買ってくれるならサイズ合わせするが試着だけなら黒人はお断りだったり、どんなに名声や成功を手に入れたドクターシャリーですら差別に合うのです。

そんなトニーも黒人に対して当初差別的感情を有してましたが、黒人だからというだけで差別に合うドクターシャーリーを見ているうちに少しずつ感情が変わってきます。ある時白人の警察に呼び止められ何でこんな夜に車で移動しているのだと聞かれます。警官が言うには黒人は暗くなってから出歩いては行けない。なぜあいつ(黒人)の肩を持つ?さてはイタコ―(白人でもイタリア人)だからだな。と言われカッとして警官を殴ってしまいます。

その時もトニーだけでなくドクターも牢屋に入れられます。その時ドクターシャリーがトニーに言います「なぜ君は、ちょっとしたことを言われるだけで暴力をふるうのだ。私にはそんなことは日常茶飯事。いちいち暴力をふるっていたら生活できない。暴力は負けだ。暴力は敗北を意味する。今日は君のせいで敗北した・・・」深いです。また、車の中で二人が言い争う場面でもトニーがどちらかというと僕の方が黒人だ。君はお城の上で生活している。僕の方が黒人に近いと・・・ドクターシャリーは言います。君が言うように僕は黒人の中では黒人として扱われない。みんな白い目で僕を見る。だからといって白人の中では僕は黒人なんだ。だから僕はどこにも属さないと寂しいことを口にします。とても良い映画。もう一度ちゃんと見たい映画でした。

翔んで埼玉

テルマエ・ロマエの監督と同じということで、きっと面白いだろうと思い観に行きました。いやぁ笑いました。テルマエ・ロマエより面白かったです。昔、武蔵の国は埼玉と東京と神奈川の一部からできていて、まず首都東京が独立し、次に神奈川が相模の国と独立し、余った部分が埼玉だという説明から入ります。そこでまず、吹き出しました。埼玉県と千葉県はお互い東京に入るとき、通行手形が必要でそれを解放するためライバル心を持っている点や、埼玉の特産物、草加せんべい・深谷ネギ・日本一暑い熊谷・クレヨンしんちゃんの春日部・・・色々出ています。

かなり過激にデスっていますが、(千葉や茨城・群馬も凄い)そうそう!と思うこともあります。私の事務所の池袋も埼玉の植民地として紹介され池袋の風景に東武百貨店・西武百貨店・ビックカメラなど出てきます。私も埼玉で生まれて埼玉で育ったのでこの映画がとても身近に感じられ、楽しめました。

そして思いました。私以上に埼玉を愛していないと、この映画は作れないと感じたのです。埼玉をこよなく研究しています。この映画は埼玉で最もヒットしているそうです。通行手形などの映画グッツもバカ売れだとか・・・そう埼玉県民はこのようなジョークを笑って飛ばせる県民性なのですよ。確定申告で疲れた脳に栄養を与える映画でした。

アリー/スター誕生

レディー・ガガがナチュラルメークで出演していることでも話題になっている映画です。レディー・ガガ扮するアリーは歌は上手いが鼻が曲がっているというコンプレックスを抱えています。だから自分は一流の歌手になれないと思っていて、昼間はレストランで夜はバーで歌っています。ある日有名なカントリー歌手のジャクソンがその歌を聞きその声に魅了され彼女を自分のコンサートに起用します。そこから彼女がスターへの階段を駆け上がるまでの日々を描いています。

アリーとジャクソンはその後結婚します。ジャクソンはアリーのポップ歌手としての転身を快く思っていなく、アルコール中毒が重症化します。アルコールとドラックに溺れるジャクソンですが、アリーはそんな彼でも変わらず愛しています。ジャクソンに悲劇が訪れて終わります。アリーはジャクソンを救えませんでした。アリーの落ち度は全くないのに救えませんでした。切ない・・・

この映画の中で何度もアリーの歌やジャクソンとアリーのデュエットが流れます。いい曲だなぁと思って聞いていましたが、ある日蟹屋さんでこの映画のサウンドトラックが流れてきてつくずく良い曲ばかりじゃないか!と改めて思いました。やはり歌は心を揺さぶりますね。

2018年 映画鑑賞

毎年カテゴリー映画のブログは、私が今年観た映画ベスト3を発表しています。ご参考までに・・・

1位:ボヘミアン・ラプソディ
感想は2018年11月30日のブログに書いています。この映画の題名である「ボヘミアン・ラプソティ」とはQUEENが1975年に発表した曲名です。演奏時間は通常の曲では3分くらいですがこの曲は6分もあり、内部で議論となりましたが、シングルカットされた曲です。素晴らしい和音のコーラスから始まって、しっとりとした告白のような音調になり、そして曲調が突然オペラ調に変わり、しめにはロック調になり最後にしっぽりと終わります。曲を聞いているだけでも何かの演劇を観ているかのような変化の仕方です。1曲の中でこんなに沢山の曲調を入れた曲は他にどこにもないのではないでしょうか?正に想定外の曲です。映画の題名にもなるのも納得です。

2位:レディプレイヤー1
2018年4月30日のブログに書いています。約30年後の未来はこんな風になっているのではないか?と思わせる映画です。

3位:カメラを止めるな
今年は万引き家族、ミッションインポッシブルと良い映画もありましたが、やはり3位はカメラを止めるなです。2位の映画とは天と地くらい製作費が違いますが、製作費が低くても世界に注目される映画は工夫によって作れるのだと知らしめた映画です。

今年の私の映画のキーワードは想定外でした。毎年多くの映画を観ますが、今年は想定外の映画が多かったような気がします。来年も沢山の映画を観たいと思います。今年もお世話になりました。ということで、いつもブログを読んでいただいている読者の方に日頃の感謝を込めて抽選で3名の方に当事務所オリジナル卓上カレンダーをプレゼントします。住所・氏名を明記の上、このブログのメールまでご応募ください。


すべてのページに金箔加工がしてあり、顧問先からも好評です。締め切り日は1月8日です。発表は発送をもって代えさせていただきます。良いお年を・・・

ボヘミアン・ラプソディ

伝説のバンドQueenの物語です。Queen黄金期に私はまだ子供でQueenの良さが分かる年齢に達していなかったのでQueenの印象は何か悪そうな怖い感じがしていました。すっかり大人になりすぎてしまいこの映画を観ました。ボーカルのフレディ・マーキュリーを中心に描かれていますが、地元のライブ会場から始まって世界のQueenになるまでが描かれています。フレディのコンプレックスや心と体の乖離の問題、バッシングや孤独感、様々な感情が表現されていて、それでも音楽への情熱は熱いままです。

この映画には多くの名曲が収録されていますが、全て聞いたことがある名曲ばかり。しかも全部雰囲気が違って、しっとり落ち着いたものもあればオペラ的なもの、ロックの中のロックという感じのもの、観客一体となって歌えるもの、圧倒されます。これはメンバー全員が作詞作曲を行い、かつ、様々な楽器をこなすマルチタスクの集団だからです。改めてQueenとはダイナミックな器の大きい(映画の中の言葉を用いれば想定外の)バンドだったのだとつくづく思いました。

ボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなって27年経ちます。それでも今Queenの曲を聞いて古さを感じるどころか新しささえ感じるのは何故でしょうか?最後20分くらいコンサートの模様が描かれていますが、途中不覚にも涙しました。音楽の力そしてQueenの曲の持つエネルギーに圧倒された映画です。この映画は観ないと損だと思えるほどの映画でした。

億男

主人公の一男は昼間は図書館司書として働き、夜はパン工業で働いています。家族もありますが、昼も夜も働く理由は兄弟の借金の保証人になり、失踪した兄弟の代わりに払っているからです。妻も子も居ますが謝金返済のため生活が苦しいのです。借金の額は3,000万円一男は娘のバレエ教室を辞めさせるように妻に頼みます。バレエだけは辞めさせない!それから別居が始まります。お金さえ返せば、借金さえなくなれば家族みんなでまた一緒に暮らせると一男は思っています。

娘と一緒におばあちゃんから貰った福引券で福引をします。本当は娘の自転車を狙っていたのですが、宝くじ10枚が当たります。その宝くじが当たります。その額3億円。これで借金が返せて家族と暮らせる。残ったお金はどうやって使えばいいのか?大金を手にしたことない一男には皆目見当がつきません。そこで大学の時の漫研で一緒だった親友九十九が自分が立ち上げた会社を売って大金持ちになっているので使い方を教えてくれるだろうと思い相談します。煌びやかなパーティが行われ、泥酔しているすきに親友は3億円を持って失踪します。なぜお金持ちの九十九が3億円もって失踪したのか一男には分からなく、九十九を探す旅を始めます。九十九を探すうちに九十九とともに会社を興して大金を手にした3人の人と話し九十九の事。そして大金を手にするという事が徐々に分かってきます。

この映画は落語の「芝浜」を知れば全て納得できます。九十九は芝浜の妻の役を演じただけです。お金を扱えない人が大金を手にすることの不幸。お金では得られない幸せがこの世にあるということ。お金に捕らわれた人がいかに多いかということ。お金ということを色々考えさせられる映画でした。私は大金持ちじゃなくて良かったボチボチくらいが丁度よいというのが実感できました。

ミッションインポッシブル~フォールアウト~

今月は検察側の罪人とミッションインポッシブルを観ました。検察側の罪人の感想を書こうと思っていましたが、ミッションインポッシブルがあまりにも凄かったのでこちらを書きます。最初から最後までハラハラしっぱなし。心臓に悪くてこんなの何時間も持たないよという感じです。

もの凄く時間がかかった撮影のものを凄く無理やり2時間に凝縮している感じでお金かかっているな。というのが分かる映画です。費用対効果を考えると他の映画と同じ料金でよいのでしょうか?と投げかけたくなるくらい・・・ロマンス部分の描写ですら時間が勿体ないという感じで僅かな時間で映画の中の時間もどんどん過ぎていきます。

それにしても走る走る。動く動く。トム・クルーズ自体も体どうなっているんだ?と益々バージョンアップするトム・クルーズに脱帽しまくりです。この人自体がサイボーグなのではないか?と思うくらいのエネルギーを放っています。費用対効果という意味では最高の映画です。

カメラを止めるな!

話題の映画「カメラを止めるな!」を観に行きました。冒頭のノンストップ・ワンカット37分を見逃すな。のような情報が入ってしまい。うかうかしていたらどんどん情報が入ってしまうと思い焦って観に行きました。会場は激込み。最初の37分ノンカットのシーンが展開されます。見ていて思ったのは、私が最も嫌いなタイプの映画じゃないか・・・なんだよ。これ・・・正直そう思いました。

でも見逃すなという情報が入っていたのでいやいや仕方なく注意深く観ました。次第にあれ?これは?と何度も笑ってしまい、ホラーだと思っていたのが、いやコメディ?と思いだして、でも最後にはこの裏の裏はどうなってるの?ととてつもないスケールというか緻密な計算された台本に圧倒されて終わるという感じ・・・

全員知らない役者さんというのがまた良くて全然展開が見えません。いや年間30本~50本映画を観ますが、「こんな映画観たことない!」それが感想です。映画撮るのって大変なのですね。最初の30分くそ映画だと思ってしまい申し訳ございません。観終わった後、最初の37分をノンストップ・ワンカットで撮ったの凄いなと逆に思ってしまう映画です。私の感想を読んでも頭の中が??だと思いますので是非会場で見てみて下さい。

空飛ぶタイヤ

池井戸潤氏の小説を映画化したものです。池井戸氏の作品は下町ロケットなどの代表作のように仕事をすることの難しさ、困難を乗り越えた時の何とも言えない充実感などが特徴で、私は池井戸氏の小説が大好きです。空飛ぶタイヤは大型トラックの脱輪事故で1人の主婦が亡くなりその脱輪原因がこの小説の主人公の経営する整備会社(中小企業)の整備不良と判断されたことから始まります。

主人公の赤松社長は調べているうちに自分の会社の整備不良ではないのでは?という疑問が生じます。そこにあったのは大企業のリコール隠し。過去にも同じような事件があり全て整備不良として片付けられていました。その犠牲となった中小企業に掛け合っても、もう過去の事だからと同志として戦ってくれる人はいません。俺がやらなくて誰がやる!と四面楚歌になりながらも赤松社長は奮闘します。

マスコミを使おうとしても上部で打ち消され、銀行からは借入金の早期償還を迫られ、従業員の一部は辞めていきます。それでも一人で戦う赤松社長の姿を見て心を動かされる人がいます。自分の中にある正義感のようなものが呼び起こされたのだと思います。家庭の中にも、会社の中にも、大企業の中にも、銀行の中にも・・・それで最後に大企業のリコール隠しが公になります。泣きそうになりました。また、この映画のテーマ曲のサザンオールスターズの「戦う戦士(もの)たちへ愛をこめて」がこの映画にピッタリです。