オリンピックが終わりました

オリンピックが終わりました。ちょっとオーバーですが、オリンピックって本試験に似ていると思いませんか?その日のために何日も何年も、その日結果を出すために、繰返し何度も何度も練習をする。。

オリンピックは4年に1度、国家試験は多くの場合1年に1度です。オリンピックより恵まれていますね。その日のために何日も場合によっては何年も前から準備して体調に気を付けたり・・・

その日に実力が発揮できる場合もあるし、そうでない場合もあります。その日に良い結果を出せるように、当日ミスをしないように、何度も何十回も何百回も何千回も練習するんです。受験勉強に似ています。

私は素晴らしいものを見ると、ここに至るまでこの人はどんな苦労をしてきたんだろうと想像する癖があるので、オリンピックを観ていた時は、結果が分かっている再放送でさえウルウルしていました。

浅田真央選手がフリーの演技の後のコメントで「やっと恩返しができた。。」と言っていました。あの若さであんな小さな体でみんなの日本中の期待を背負って生きてきたんだ。。コメントを聞いたときそう思いました。

受験生の皆様、日本中の期待を背負わなくてもいいので、自分のためにそして周りで応援している人のためにだけ頑張ってください。

コンサルタントというもの6

良くしようと思わないと悪くなる。
良くしようと思わないことは悪くなる。特に人間関係は放っておくと悪くなる。勝手によくなるものはない。なので、放っておかない。いつかよくなるのではないかと期待しない。今から自分を変える。

行き詰ったら”改革”する
例えば、売上10%アップを目標にした場合、労働時間を増やすなどの《改善》をする。しかし、これが売上10倍アップだったとしたら、改善レベルでは追いつかないので《改革》を試みる。今やっている仕事の意味まで全部、売っている商品全部見直す。つまり、行き詰ったら《改革》をする。大きなジャンプ。

仲間がいる。
喜びは仲間と分けると倍になる。悲しみは他人と分けると半分になる。一緒に同じ思いを共有できる人がいると、充実感は何倍にも大きくなるということ。

小さいおうち

ベルリン国際映画祭で主演の黒木華さんが最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞した作品です。今月は仕事がバタバタしてこの映画1本しか観れなそうです。

映画が開始した瞬間、あれ、これどこかで観たことあるなと思いました。1人のおばあちゃんが亡くなってその親族がお葬式に参列するという「永遠の0」と同じ感じのオープニングです。そして登場人物が、ほぼ映画「東京家族」の出演者ということも観たことがあると錯覚する原因でした。

孫世代がおばあちゃん世代の若かりし頃を回想していくという作りも「永遠の0」と同じです。その回想の内容は違いますが・・・次第におばあちゃんが奉公していた時代にクローズアップされます。おばあちゃんが住み込みでお手伝いさんとして働いていた家は近所でも評判の可愛い赤い屋根の小さいおうちです。そこでの出来事をお手伝いさんである主人公タキの目を通じて描かれています。

終盤になるとおばあちゃんがたった一つ自分のやった(というかやらなかった)事柄について心に引っ掛かったまま亡くなっていったのだと想像するに至ります。「私のした事は正しかったんだろうか」と答えのない問いかけを引きずって生きてきたんだろうと想像できます。おばあちゃんの気持ちははっきりと描かれていません。だからこそ、映画を観ている私達の想像が膨らみます。もしかしたら、小説には描かれているのかもしれませんが、私は小説は読んでいないので、ますます想像力は増大し、あの時、手紙を渡していて2人を会わせてあげていたら少なくとも、大好きな奥様は幸せだったのではないか。とか、でも坊ちゃんや旦那様の事を考えるとこれで良かったんだとか・・・

観ているものの解釈や想像力によっていかようにも取れる不思議な力がある映画でした。

最近このような映画が多くなったような気がします。映画の中ではっきりと表現せずに、あえて観ているものの判断に任せるといった作りです。

医療法人が消費税増税に備えてやっておくこと

売上に転嫁できる業種ならともかく、医療法人のように収入のほとんどが非課税売上(社会保険診療報酬)のような業種であと、1ヶ月半でやっておくべきことは何でしょうか?

通常であれば、薬等の在庫はできるだけ少なく持つという指導をします。でも、今回は消費期限を加味した上で、3月までに仕入れておくというのをお勧めします。

貴法人の薬の仕入は毎月いくらありますか?5%の時と8%になった時では確実に支払う金額がアップします。収入からは消費税はもらえないので、それは直接医療法人の支出に直結するのです。

だからといって闇雲に仕入れるのではなく、例えば9月決算法人であれば、おおよその9月までの薬の出るものを選定し3月中に仕入れておきましょう。それぞれの薬の回転率(どのくらいで出るかの頻度のようなもの)を考察し仕入れると良いと思います。経費の額がだいぶ変わってきます。

また、どうしても修理すべき固定資産がある時は3月中に修理完了させておく必要もあります。ただ、やりすぎは厳禁です。そもそもの資金繰りが付く範囲で考えましょう。

厚生労働省の迷走

平成26年税制改正で医療法人でも事業承継税制が認められる運びとなりました。(参照:2013.12.18のブログ「平成26年税制改正大綱」)ただ、この規定の前提条件として厚生労働省の認定を受けることが必要です。認定条件はまだ、定まっていません。厚生労働省が持分の定めのある社団医療法人から持分の定めのない医療法人への移行を促進したいのであれば、この条件を厳しすぎないようにしなければいけません。以前の厚生労働省の税制改正要望をみますと、みなし贈与が課税されない4要件を満たして、定款変更によって持分なしにするとありますが、みなし贈与が課税されない4要件(参照:2010.4.12のブログ「相続税法施行令33条3項」)を認定条件にすれば、移行は進まないでしょう。そうなれば、医療法人の事業承継税制も絵に描いた餅になります。

それに比し、今度の医療法改正で医療法人の議決権を社員1人1票ではなく、出資持分に応じて可能とする定款を認めるかもしれないという報道がありました(参照:2014.1.7のブログ「医療法人 株式会社参入のおそれ」)そもそも出資持分に応じて可能とするというのは持分の定めのある社団医療法人に限った話です。

ここに話の矛盾が見えます。持分の定めのある医療法人社団から持分の定めのない医療法人社団への移行を促進したいのか。それとも持分の定めのある社団医療法人を株式会社参入を許すことによって認めていく方向に行くのか。政策としてどちらを目指すのか?それとも、持分なしに移行する法人は移行して移行しない場合は株式会社等の統合を促進するという混合政策なのか・・・

今、医療法人経営は先の見えない不安定な時代に入りました。4月からの消費税増税も大きく影響します。今後の動向を早めにキャッチしてこれからの方向性を決める必要があります。

ロスジェネの逆襲



これは大ヒットドラマ「半沢直樹」の続編の小説です。何となく俗っぽい気がして購入していなかったのですが、職場でこの本を貸してくれた受験生がいたので読んでみました。今月は出張で何度も飛行機に乗ったので、本をたくさん読めました。

一言でいうと期待以上に面白かったです。池井戸潤氏の作品は、企業本が多いのですが、仕事の面白さとそれから湧き上がる情熱のバランスがうまく取れていて、下町ロケットを読んでから、ずーっとファンです。

今回のテーマは企業買収(敵対的買収)です。ビジネススクールでM&Aの勉強をして興味がある分野だっただけに楽しく読むことができました。半沢直樹の属する証券会社は当初、敵対的買収を仕掛けた企業(A)のアドバイザーでしたが親銀行に横取りされます。そして敵対的買収を仕掛けられた企業(B)のアドバイザーとなります。ホワイトナイトと思われていた企業が実は刺客だったり、敵対的買収を仕掛けられて企業(B)のアドバイザーに立候補していた他の証券会社が実は銀行とグルだったりして、大変なことになっています。

一番興味を持ったのは、Bはベンチャーで3人の友人で起業し大きくしますが、3人の経営方針が分裂して代表取締役である瀬名さんと他の友人2人の間に亀裂が入り、他の2人は市場外取引で自分たちの株をA社に売ってしまうのです。A社はこれでB社の約30%の株式を取得したことになり、50%超を目指し公開買付をします。

B社だったらどうするであろうか。勿論自分が大きくした会社を乗っ取られたくありません。買収防衛策を考えなくてはいけません。
1.新株を発行して株式総額を多くすることによって社Aが50%超を取得することを阻止する。そのためには新株を引き受けてくれる協力会社(ホワイトナイト)の存在が必要
2.B社の株価を引き上げて(引き上げる要因を作り出して)そもそもA社が高くて購入困難な状況にする
などがあります。ここで豆知識。新株の発行が会社支配の維持を目的にする場合は商法に違反する可能性があるということ。そして、上位10社による合計出資比率が全体の8割を超えると1年間の猶予後に上場廃止、さらに9割を超えると即時上場廃止になる。

そこで逆にホワイトナイトを逆買収する方向に動くのです。ここまで聞いたら読みたくなりますよね。

この本のタイトルになっているロスジェネですが、いわゆる就職氷河期に就職した人々です。就職氷河期だったロスジェネ世代は簡単に就職できたバブル世代を疎ましく思っています。そのバブル世代の代表ともいえる半沢直樹が今回一緒に仕事をしたロスジェネ世代の森山にこう語ります。

「嘆くのは簡単だ」
「世の中を儚み、文句をいったり腐してみたりする。でもそんなことは誰にもできる。いつの世にも世の中に文句ばっかり言ってる奴は大勢いるんだ。だけど、果たしてそれになんの意味がある。お前たちには社会に対する疑問や反感という、我々の世代にはないフィルターがあり根強い問題意識があるはずだ。世の中を変えていけるとすれば、お前たちの世代なんだよ。ロスジェネの逆襲がこれからはじまるとオレは期待している。だが、世の中に受け入れられるためには批判だけじゃだめだ。誰もが納得する答えが要る」

どうですか?「誰もが納得する答えが要る」深い言葉です。ロスジェネ世代にエールを送る本でもあるんです。

新・ものづくり補助金

昨年もありました「ものづくり補助金」が平成26年も継続されることになりましたが、一部改正があります。まず、予算規模ですが昨年は1,000億円だったのが今年は1,400億円になりました。

全国で1万1千社の採択を予定しています。採択率は40%程度と予想されます。対象企業はものづくり中小企業つまり製造業でしたが、今回は製造業だけではなく商業やサービス業でも受けることができます。

補助金額は1,000万円(補助率2/3)が限度でしたが、医療・環境等の成長分野については1,500万円(補助率2/3)になります。申請書様式も簡素化されるようなので、前回採択されなかった企業もチャンスです。

この情報は2月上旬に中小企業庁のホームページと経済産業省のホームページに載ります。本日現在ではまだUPされていませんが近日中にUPされるはずですので細かい要件はここでチェックして下さい。