もう少し

もうすぐ行政書士の試験です。今年は何人かの友人が試験に挑戦します。その友人と会話していると、試験前の緊張と言うかプレッシャーというか不安感というか。そういうものが伝わってきます。私も税理士試験前は毎年こんな感じだったなぁと思い出します。

あと10日で全てが終わる。早くその時になってほしいような。もっと勉強する時間がほしいので待ってほしいような。不思議な感覚です。

私は試験前の精神が不安定な時期に自分に対して手紙を書いていました。手紙と言っても長々としたものではなく一言メッセージです。手帳の片隅に、「ゴールは見えてる!あと少し」とか「やるしかない!」とか「貴方が出来ない問題は誰もできない!」とか「時間配分だけは気を付けて!」とか・・・

そうやって、不安定な精神状態を均衡に保っていました。もう少し。。
終わったら楽しい年末が待ってますよ。

強行遠足105キロ

先日、テレビである高校の秋の遠足を紹介していました。それは男子は105キロの道のりを歩いて(又は走って)、完歩(完走)するというもの。女子は確か40キロでした。

女子は頑張ってほしい男子に手作りのお守りを渡します。(無事完歩できますようにという願いを込めて)男子は走ります。途中、足がつってしまったり体調がすぐれなくなり脱落する人も出ます。その中で完走した男子は学校から林檎を1つ貰います。男子はその林檎をお守りをくれた女子に渡します。女子はその林檎でアップルパイを作りその男子と食べます。

なんじゃこれは~まるで何かの漫画を読んでいるかのような実話です。でもそれだけではありませんでした。卒業生たちは道端で走っている在校生に声援や差し入れを渡しています。夜通し歩くので真っ暗で不安にならないように、山の中で卒業生が一晩中ブラスバンドを演奏して応援しています。父兄なども温かいシジミ汁を作って声援を送ります。

何という温かい町なのでしょう。町ぐるみで若き高校生を応援しているのです。朝から泣きそうでした。学校長に「なぜこのような過酷な遠足を続けるのか?」と尋ねたところ、「この辛い経験は、これを乗り越えたことにより今後の自信につながっていく。」と仰っていました。その通り。辛い経験は乗り越えることにより何倍も大きな自分になれるのですね。そして、周りの温かさに支えられて精神的にまだ脆弱な若者でも乗り越えていけるのですね。

マイ・インターン

プラダを着た悪魔の続編と言われている映画「マイ・インターン」を観てきました。厳密には主人公の名前が違っているので続編ではないのですが・・・
「プラダを着た悪魔」は約10年前にファッション業界に新卒で入社した主人公が悪魔のような上司のしごきに耐えながら、社会人として成長してゆく様子が描かれていました。「マイ・インターン」は結婚して出産をした主人公がインターネットでのファンション販売を始め社長として奮闘する様子が描かれています。

社会貢献のためシルバー人材をインターンとして雇います。全く期待していなかった人材ですが、女性経営者である主人公の仕事の痒いところに手が届くような仕事ぶりを発揮し、主人公も徐々に信頼していき起業家としても成長するという話です。シルバー人材のインターンは電話帳印刷会社で定年まで勤めた男性70歳です。30代の女性経営者は始めは戦力外の扱いをしていましたが、気が利きすぎるインターンに少しずつ心を開きます。

30代の女性経営者が上司で70歳の男性インターンが部下です。仕事もプライベートも忙しい女性経営者のサポートを見事なまでにこなしていきます。仕事があるだけで幸せというインターンの謙虚さときめ細やかさに、私のシルバーインターンに対するイメージもだいぶ変わりました。自分の父親位の部下なんて想像できず、イメージとしては癖があるし、女性経営者を見下すかもと思っていましたが、こんなインターンなら歓迎ですね。

主人公が女性経営者であるということ。そして仕事もプライベートも頑張っている様子に私も頑張らなきゃと改めて思いました。

最低賃金の引上げ

労働基準法上の最低賃金は都道府県ごとに定まっていてこの度早い都道府県で10月1日から、遅い都道府県でも10月18日から改正になります。全国16円~20円の大幅な引き上げとなっており、昨年の改正も含めると2年通すと最低でも29円の引き上げになります。
下記参照↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
大幅な引き上げになりますので、違反していないか再度確認する必要があります。

また、800円未満の労働者の賃金を引き上げた中小企業・小規模事業者が労働能率の増進に係る設備等を購入した場合には、導入コストの一部を助成する制度があります。(上限150万円)
該当する事業者は是非助成金の申請を行って下さいませ。
下記参照↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

マイナンバー改正H27.10.2

制度が始まったばかりのマイナンバー制度ですが、早速ですが改正されました。詳しくは下記を参照して下さい。

マイナンバー10月2日改正.pdf

簡単に言うと年末に源泉徴収票が発行される際、実は同時に4枚作成されています。1枚は本人交付用、もう1枚は税務署提出用(金額により提出されないこともあります)、あと2枚は本人の住所所在地の市区町村用(原則として全て提出されます)です。マイナンバー制度が出来た時、これら全てにマイナンバーが記載される予定でした。でも上記のうち本人交付用にはマイナンバーは記載されないこととなりました。本人交付用にマイナンバーが記載されると郵送などで送る場合に紛失するリスクも大きくなり、かつ、事業者の負担も増えるからです。マイナンバーが記載されないのは、あくまでも本人交付用のみであり、税務署用・市区町村用にはマイナンバーは記載されます。

輸入業者の注意点(判決)

アメリカから自動車用品を輸入して、インターネットを媒体にして日本国内で販売していた人がいました。通常であれば、この売上って税務申告しますね。ところが、その方はアメリカ人と結婚し、アメリカに出国しアメリカに住んでいました。そうなると居住者(日本に住んで日本に税金を支払う人)でなくなります。非居住者とは外国に住んでいて外国で稼いでいる人です。非居住者は原則的に日本の所得税は支払いません(相続税は支払います)。しかし、原告は日本国内に倉庫を持ち、発送指示で日本にいる従業員が商品の発送・梱包を行っていました。

非居住者の所得税は恒久的施設に該当するか否かによって課税がされます。日本にある倉庫が恒久的施設に該当すれば所得税課税になるし、そうでなければ非課税となります。この方は出国前に住んでいた賃貸アパートと出国後に商品を保管するために借りた倉庫を持っています。日本にいる従業員が倉庫にある商品を出庫し、アパートの住所が不良品等の返品先でした。しかも販売先は全て日本国内でアメリカ人の顧客はいませんでした。

判決は、この賃貸アパートと倉庫は国内における恒久的施設に該当し、日本における所得税の課税対象になるというものでした。最近、外国に住めば日本の所得税がかからないと思っている方が増えていますが、そうではないよと知らしめる判決でした。
[東京地方裁判所平成24年(行ウ)第152号 平成27年5月28日判決]

ホテル・モーリス

かつて華やかで高級リゾートとして栄えたホテル・モーリス・・・支配人の自殺という事件が起こってからそのホテルは以前の華やかさとは裏腹に上得意様はギャングであとはわずかな観光客だけ・・・それでもホテルを復興させようと赴任された新支配人とその仲間たちによって奮闘されるホテル内のトラブルなどを解決していくお話です。

本を読んで思ったのは、木曜日夜9時位のドラマのような物語でした。特に強く引かれるものでもないけれど、回を進めるうちについ気になって見てしまうドラマのよう。1回1回起こるホテル内の事件は、60分ドラマにありがちだし、短編小説の積み重ねのような事件も広い概念でみると長い歴史も見え隠れして家族の在り方や人々の関係性も描かれています。派手で華やかな演出は想像しやすく頭の中がおもちゃ箱のようになりました。読み進めるうちにどんどん気になって読んでしまう不思議な本でした。