社員向け食事提供非課税枠の拡大

昼食などの支給を会社がする場合、基本的に経済的利益となり給与課税となりますが、従業員等が食事の価格の50%以上を負担している場合や、会社負担分が非課税限度額以内であれば給与課税されません。その非課税限度額ですが、月額3,500円でしたが、令和8年税制改正により7,500円になります。

また、夜勤勤務の時の夜食は現物支給の場合は全額非課税ですが、金銭を支給す場合は1回300円でしたが、同じく改正により1回650円までが非課税になります。社員食堂や弁当補助など食事提供がある場合は内容を確認しておきましょう。また、夜食支給や夜食手当てを出しいている会社も福利厚生規約などの見直しが必要です。

これらは令和8年4月1日以降の食事等から適用なので確認お願いいたします。

税務調査のオンラインツールの活用

税務署や国税庁では、令和7年9月以降、デジタル庁が提供するGSS(ガバメントソリューションサービス)を活用しています。税務調査においては、インターネットメールの利用が進められており、まずメールでのやり取りを行うかどうかについて、電話により意思確認が行われます。税理士に依頼している場合は、税理士に対して連絡があります。ここで同意すると、登録フォームへ入力し、Microsoft Formsを用いたテストメールの送信を実施します。これらの手続きは電話で確認しながら進められ、誤送信の防止が図られています。

また、WEB会議も可能となり、Microsoft Teamsを使用して実施されます。会議はカメラ機能をオンにした状態で行われます。資料のやり取りについてはPrimeDriveを利用でき、パスワードを設定したファイルで安全に送受信する仕組みとなっています。現時点では、福岡国税局および金沢国税局での運用にとどまっていますが、今後は全国的に拡大していくものと思われます。なお、税務調査終了後には、電子データは完全に消去される運用となっているようです。

これまで書類のやり取りは郵送が中心で手間がかかっていましたが、こうしたデジタル化の流れにより、今後はより効率的な対応が可能になると考えられます。詳しくはこちら→
https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/onlinetool/index.htm

マイナポータル連携

確定申告で今年から新たに生命保険契約等の支払調書・年金の支払調書や損害保険契約等の満期返戻金等の支払調書・年金の支払調書やふるさと納税以外の寄付金(特定非営利活動法人、国連、UNHCR協会、国境なき医師団、日本ユニセフ協会)などがマイナポータル連携の対象になりました。友人に確定申告楽になった?と聞かれましたが、このマイナポータル連携については全く楽になりません。これは自分の確定申告を自分でする場合には有効ですが、税理士が他の者のマイナポータルを連携はできないので全く役に立たないというのが本音です。

確定申告が簡単なお客様については国税庁の確定申告コーナーからご自分で作成することを推奨していますが、お客様もマイナポータル連携を保険料控除等でやろうと思ったがかなり面倒で途中でやめてしまったということでした。国税庁の確定申告作成コーナーは使いやすいですが、マイナポータル連携は保険会社毎に手続きしなければならずかなり面倒らしいです。一体どのくらいの人がこの制度を使っているのだろう?と思ってしまう今日この頃です。

財源

衆議院選挙が公示されました。今回は国民にとっても過去最大と言われる注目度なのではないでしょうか?まぁ各党色々政策を述べていますが、私は税理士なので税務の論点を考えます。消費税の点について各党の意見を聞くと、ほとんどの党が食料品について時限的に廃止、恒久的に廃止、食料品だけでなく全体的にに廃止という党まで現れています。それがほとんどの党なのです。今、この国に幻滅しています。そんなことをしたらどうなるのでしょう?失われた財源はどこで穴埋めするのでしょうか?そもそも政治家がそれを言わずして減税だけを言うというのは国民をバカにしていませんか?と思います。国民の事を後先考えないアホだと思っているとしか思えません。私は消費税率は下げるべきでないと思います。減税した分の税収減をどの税金で賄おうとしているのか具体的に教えてほしいです。まさか国債とか言いませんよね?今だけよければそれでいいという政策をそろそろ止めませんか?日本の未来が心配です。

今年もお世話になりました

皆さんは今年はどんな年だったでしょうか?私は仕事や引っ越しで本当に忙しい年でした。ちょっとやり方変えないとなと本気で思っています。削るものを削るか。誰かに助けてもらうかしないと来年も同じような1年になってしまうのではないかと不安です。お正月に色々考えてみます。来年は午年。飛翔の年です。皆様も良いお年をお迎えください。

日本税務会計学会2

11月18日の日本税務会計学会研究報告会の続きです。第2部は中小企業税制の在り方でした。ここでも中小企業の税制の在り方について様々な税理士たちの研究が発表されました。日本の企業の99.7%は中小企業です。中小企業の特例のような税制は数々ございます。それらの税制について、適正か否かなどを討論しています。これらの発表を聞いてすっかり自己嫌悪に陥ってしまいました。ここ1~2年くらい忙しく私はというと目の前にある仕事をこなすのに精いっぱいでまったく自己研鑽をすることなく過ごしていました。こんなんじゃダメだなぁと思いました。以前の私はもっと自己研鑽の時間を持てたはず。生活改善が必要です。

AI税務調査

最近AI税務調査という言葉を頻繁に聞くようになりました。これは国税庁が税務調査などに人工知能(AI)を活用することです。これは過去に申告漏れがあった事例をAIに学習させ、申告書の不備が多かった事例を基に対象先を選定し、税務調査するというものです。税務調査自体が変わったというより、税務調査の対象先をAIに選ばせて調査対象を絞り込む感じです。その結果、所得税の申告漏れの追徴税額が1398憶円になり過去最多になりました。また、相続税についても2025年夏からAIによるリスクスコア判定を導入し、所得税と同様に過去の申告誤りの傾向を分析して申告漏れ等が生じている可能性をAIによってスコア化して対象者を絞り込むというものです。

凄い世の中になったと思いますが、真面目に申告している人からすれば至極当然な事だと思います。これで脱税が減れば国としても、真面目に申告している人にとっても良いですね。正直者が馬鹿を見る世の中になってはいけないのでこれは仕方ない措置かと思います。また、令和8年9月には国税総合管理(KSK)システムが次世代システム(KSK2)に完全移行されます。さらに研ぎ澄まされるということですね。税務調査に立ち会う税理士としては、やり過ぎずほどほどにお願いしますと言いたいです。

防衛特別法人税

こちら令和7年の税制改正で創設された税金です。〇〇法人税というくらいですので、法人に課税されます。ただ、その事業年度の基準法人税額(所得税額控除をする前の法人税額)が500万円以下であるときは課税されません。算式は下記の通りです。

(基準法人税額-年500万))×4%です。つまり法人税額が500万円以上払うような会社でないと課税されないということになります。資本金1億円以下の中小企業の場合、所得ベースでは2,440万円くらいの利益がでていないと支払いが生じません。該当しそうな法人は早めに対策必要です。令和8年4月1日以後開始の事業年度より適用になります。

万博の入場券の税務

何かと話題になっている大阪万博ですが、法人が万博の入場券を購入し、これを販売促進の目的で取引先にあげる場合、交際費ではなく、販売促進費等(つまり全額損金)で処理できます。普通に考えると交際費なような気がしますが、国税庁が損金経理を認めています。あくまでの入場券のみですが・・・支払った側の法人は、販売促進費/現金預金 で処理しますが、受け取った側はどう処理するのかというと、福利厚生費等/雑収入などとして処理します。

また、取引先からではなく、その法人が従業員の福利厚生目的で入場券を購入した場合も、全従業員を対象にしている場合には、従業員の家族分も含めて福利厚生費として認めてくれるようです。自社社員の福利厚生費の時は入場券だけではなく、交際費や宿泊費も認めるというなんと太っ腹な通知です。国全体で押している感じです。消費税も切手等と同じで使用した時に仕入れ税額控除の適用を受けることができます。

詳しくはこちら
https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/050707/04.htm

住民税定額減税

住民税の定額減税は昨年行われた制度です。年収制限がありましたが、一人に付き所得税3万円と住民税1万円を減税しようというものです。住民税は本来翌年に課税される税金ですが、前年2023年の所得を基に予想で引かれました。控除対象配偶者や所得のない子供などがいればその分減税されます。(扶養配偶者と子供2人)の場合、本人分も含めて所得税3万円×4人=12万円、住民税1万円×4万円=4万円が減税されました。所得税については年末調整で控除して還付されました。

年末調整で所得税0円になってもまだ減税額がある場合、住民税も本来徴収するべき税金で控除不足が生じる場合、その金額を定額減税補足給付金(不足額給付)というのですが、それが各市町村でこの夏から還付が始まりそうです。市町村によって違うのですが、定額減税補足給付金(不足額給付)の対象者であると判断できた方については市町村から支給決定通知書または受取口座確認書が送られてくるということです。

昨年の定額減税制度については経営者や経理担当、税理士や市町村に不評でした。なぜなら手間がかかりすぎるからです。勤務先でも控除できなかった分については市町村にも手間が及びます。昨年の雑務が未だかつて影響しているということになります。溜息だらけの制度でしたが、もう二度とこんなに面倒な制度を発動しないでほしいものです。