税金をPayPayで納付できるようになります

税金の納付の仕方は銀行の窓口や税務署の窓口で直接行うか。口座振替手続きを行うのが主流でした。クレジットカード納付も何年か前にできましたが、クレジット手数料がかかるということで浸透はしていません。令和4年12月1日より国税納付がスマホアプリ納付できるようになりました。決済できるスマホアプリは次の6つです。①PayPay ②d払い ③auPAY ④LINEPay ⑤メルペイ ⑥AmazonPay

注意点としては一度の納付の限度額が30万円以下であることです。それと領収書は発行されません。手続きは、国税庁サイトから「スマホアプリ納付の手続」ページに表示されている「国税スマートフォン決済専用サイト」からアクセスして手続きします。e-taxを利用している場合はメッセージボックスに格納される受信通知からアクセスします。スマホアプリ納付手続き(国税庁)

クレジットカード払いと違って決済手数料が不要な点、口座振替手続きと違って事前の手続きが不要な点、などから今後普及するのではないでしょうか?領収書が発行されない点が唯一の問題かもしれません。令和5年4月1日から給与もデジタル払い(〇〇ペイで支払)が出来るようになります。これは急激には進まないと予測されますが、今後どんな世の中になるのでしょうか?デジタル化の波が押し寄せています。

ポイント値引きと消費税

ポイント制度を利用する店舗は多く、ECサイトビジネスなどでもポイント制度を利用する業者が多くなっています。一部ポイントを利用して支払った場合、消費税の扱いはどうなるのでしょうか?ポイントを値引きとしているか。ポイントを現金等価物と捉えるかによって経理のやり方が違います。

例を見てください。左は値引きとしている場合ですが、この場合、消耗品費(お茶)530円(8%)と事務用品費(文房具)539円(10%)/現金 1,069円となります。次にポイントを現金等価物として扱っている場合は、消耗品費(お茶)540円(8%)と事務用品費(文房具)550円/現金 1,069円と雑収入(消費税不課税取引)21円となります。

面倒なのは、購入先によってどちらの方法を採用しているのか見なければならない点です。購入側がつまり経理担当者が1件1件確認しなければならず、例示のようにレシートを貰える場合はまだ良いですが、ECサイトなどで購入した場合、それを判断するのが大変な事例もあるかと思います。来年10月からインボイス制度が始まりますが、ますます面倒になると思います。

事例は購入側の処理ですが、売上側はもっと重大な問題を抱えています。この場合、値引きと捉える場合と現金等価物と捉える場合では、預かり消費税が変わってきます。同じような取引なのに経理処理の仕方で消費税が変わるというのはどうなんでしょう?と思います。システム的にも消費税が安くなる値引きタイプを構築する方が難しいかと思います。そうするとシステム構築にお金をかけられる企業は消費税が安くなって、値引きタイプのシステムを構築できない企業は消費税が高くなります。課税の公平の見地からもそんな税制で良いのか?と思います。電子化=簡単で便利になると良いのですが、電子化=面倒な作業が増えるというのでは電子化も進まないし、時代に逆行しているような気がします。

Web-TAX-TV

何と国税庁が面白い動画を発信しています。それが「Web-TAX-TV」です。年末調整の仕方とか確定申告の仕方とか一般の人に役に立つ動画もありますが、その中でも国税庁の取組紹介の動画が面白いです。「国際的租税回避行為への対応」とか「外国財産を追いかけろ」とかドラマ仕立てになっていて、かつ20分程度にまとめられているので見やすいです。時間がある時に見てみると良いかと思います。国税庁の取組紹介の動画はこちら⇒
https://www.nta.go.jp/publication/webtaxtv/work.html

雑所得改正2

雑所得改正1(2022年9月6日ブログ参照)でお話しましたが、雑所得改正についてはパブリックコメント(この改正について国民から意見を頂戴する行い)を募集していて私も、単に金額基準だけで判断すべきではない。と意見したところですが、パブコメの意見は全国で7059通もの意見があり、パブコメの意見により通達が変更されました。それがこちらです。→雑所得改正(修正版)修正前が見たければ、雑所得改正1のブログに添付してありますのでご覧ください。また、それが載っている国税庁のHPはこちらです→https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/221007/index.htm

ちょっと感動しました。パブコメによって国税庁もちゃんと修正してくれるんだ!という思いです。要は、最初(パブリックコメント募集前)は特に反証が無い限り300万円を超えない場合には業務に係る雑所得として取り扱って差し支えないという。なんとも金額基準で判断するような書き方でした。私は反証を考えて対抗するつもりでしたが、それでもトラブルが起こりやすい例示だと思っていました。

それがパブコメ後には、取引を記録した帳簿書類の保存がない場合には業務に係る雑所得に該当する。となったのです。これを別な読み方をすると、300万円以下であってもちゃんと取引記録を帳簿書類として保存している場合には事業所得として申告しても良いよということです。事業所得として計上するからにはちゃんと取引記録を帳簿書類として保存しているでしょ。とも読めます。私だけではなく多くの税理士や国民が同じような意見をしていたから反映されたのだと思います。個々の力は微力でもみんなで団結すれば何とかなるものですね。

雑所得改正1

雑所得の改正が行われそうです。「事業所得」と「業務に係る雑所得」は違いが不明瞭だからです。でも税務上の差異ははっきりしていて、事業所得の場合、損益通算ができます。つまり、給与所得がある人が事業所得もあって、事業所得が赤字の場合、給与所得から事業所得の赤字を控除して税金の計算ができます。その他事業所得で青色申告の場合、更に様々な税金特典があります。業務に係る雑所得は令和2年の確定申告から雑所得の区分に新たに加えられた区分で令和元年までの確定申告書には雑所得の区分は①公的年金等と②その他しかありませんでした。それが令和2年から雑所得の区分は①公的年金等②業務③その他になりました。

税法上取扱にかなりの差異がある事業所得と業務に係る雑所得ですが、同じような所得でも事業所得とすれば税務上かなり特になり、業務に係る雑所得とすれば赤字でも損益通算できないという大きな違いがあります。規模も大きくない副業を事業所得として申告して給与所得として損益通算するという事例も多くなってきたようで、改正が行われそうです。改正案の内容は下記の通り→雑所得改正これで問題になるのは、フリマアプリでのプレミアム販売、フリマアプリを使った反復同製品の販売や、給与所得がある人の副業のような事業所得ではないでしょうか。

まず、フリマアプリでの販売は通常家庭にあった不用品の売却が主なものなので購入価格よりかなり低い価格で売買されています。これは問題ないかと思います。ところが買った価格よりもかなり高い価格での販売(いわゆるプレミアム商品)の売買は要注意です。生活に通常必要な資産の譲渡は非課税ですが、その非課税から除外されそうです。また、フリマアプリですが、実際には決まったものをどこからか仕入れて複数販売している事例もあります。これは元々課税対象ですが、実際には申告をしていない人も多いのではないでしょうか。

次に、会社員が副業するのも多くなってきました。節税対策として副業分を事業所得として申告し赤字にして本業の給与所得と損益通算するというのが危険になるということです。ただ、ここでの改正で危険だと思うのが300万円判定です。収入が300万円ないと反証のない限り業務にかかる雑所得と取り扱って差し支えないとあります。そこで300万円以上でないから雑所得にしなければならないと考えるの早計です。年間300万円なくてもそれが副業でなく細々とやっている事業なら事業所得として扱えますし、例え給与所得があったとしても退職後の事業のために会社員時代から起業するのもあり得るからです。ですから単に300万円判定とするのではなく、実情を加味して事業所得として申告することもできるのでその辺は要注意です。今回、改正案について意見を言える機会(パブリックコメント募集)が与えられたので、金額判定(300万円基準)で単に判定するのは断固として反対!の意思を伝えました。

インボイス制度その2(買い手の視点)

インボイス制度は売り手からの考察の他に買い手としての考察もしなければなりません。まず、売り手としての考察をして、自分の会社(事業)がインボイス発行会社である適格請求書発行事業者になった場合、買い手としての考察もしなければなりません。売り手としての考察をして、そのまま免税事業者を維持して適格請求書発行事業者にならなかった場合は、次のステップである買い手の視点の考察はしなくても構いません。ただし、自社が消費税について簡易課税を選択している場合は必要ありません。消費税原則課税の時は次のステップに進みます。

買い手の視点としてまずやらなければならないのは、登録先の登録番号を集める事です。取引先が発行するインボイスの保存は消費税の仕入税額控除をするための要件となるため、仕入先が適格請求書発行事業者になったかどうか?を確認しなければなりません。その場合、登録番号(13桁)と登録日を記録・保存しておきましょう。国税庁が「適格請求書発行事業者公表サイト」https://www.invoice-kohyo.nta.go.jp/でも、適格請求書発行事業者の氏名又は名称、登録番号、登録年月日(登録取消、失効年月日)、法人については本店又は主たる事業所在地が確認できます。

では、仕入先が適格請求書発行事業者で無い場合はどうなるのでしょうか?仕入先が適格請求書発行事業者で無い場合、消費税の仕入税額控除ができないことになります。ただし、経過措置があって令和5年9月末日までは免税事業者からの課税仕入れも全額控除できます。令和5年10月~令和8年9月末までの3年間については80%控除できます。令和8年10月~令和11年9月末までの3年間については50%控除できます。令和11年10月以降は控除できなくなります。インボイス制度は複雑なので顧問税理士と早めに打ち合わせして下さい。

インボイス制度その1(売り手の視点)

インボイス制度は来年の10月から始まりますが、インボイス発行業者となるための適格請求書発行事業者の登録はもう始まっています。とりあえず、来年の3月31日までに登録申請書を提出すればスタートの10月1日から適格請求書発行事業者になることができます。インボイスの事は耳にするけど、当社は適格請求書発行事業者になるべきなのかならなくて良いのか、なった方がいいのか、ならない方がいいのか分からないという質問をよく耳にします。

まず、自分の会社が消費税の課税事業者なのか否か、また顧客はどのような方達なのかによって変わってきます。自分の会社が消費税の課税事業者で課税売上が5,000万円以上ある場合、適格請求書発行事業者にならないメリットはないので繁忙期をさけて出来るだけ早めに適格請求書発行事業者になっておきましょう。売上の取引先が会社などの場合で自分の会社が消費税課税事業者の場合も適格請求書発行事業者になった方が良いかと思います。売上の取引先が個人の場合、例えば美容院などのBtoCである場合は適格請求書発行事業者になる必要はありません。BtoBで自分の会社が課税売上1000万円前後か消費税免税事業者の場合は、検討が必要になります。

自分の会社が適格請求書発行事業者にならないと取引先が消費税を全額仕入税額控除できなくなります。(ただし、インボイス開始後3年間は80%、その後3年は50%控除できます)適格請求書発行事業者になるという事は、消費税課税事業者になることなので、そのメリットとデメリットを早めに把握して、どうするかを検討しなくてはならなくなります。免税事業者が適格請求書発行事業者になり課税事業者となる場合は助成金などの制度もありますので早めに顧問税理士に相談した方が良いかと思います。

印紙税の非課税および軽減措置

令和4年度税制改正により印紙税の軽減措置が延長されています。具体的には不動産の譲渡契約書や建設工事請負契約書が2024年3月31日まで軽減されています。また、新型コロナウィルス感染症等により経営に影響を受けた事業者に特別貸付を行う場合の消費貸借契約書も2023年3月31日まで非課税となっています。そして学生の学資資金の貸付けに係る消費貸借契約書も2025年3月31日まで非課税となっています。当事務所にも印紙税の本がありますが、上記は時限立法の法律なので本とは違います。しばらくは下記を参考に判断して下さい。↓
印紙税額(R4.4現在)

相続登記における登録免許税

相続により土地を取得した人が相続登記を行わず死亡した場合には、令和4年3月31日までは登録免許税を課さないというものがありましたが、こちらが税制改正により令和7年3月31日まで3年間延長されました。

また、不動産価額が100万円以下の土地にかかる登記についても、不動産免許税の免税金額は10万円から100万円に引き上げられたことから、以前は市街化区域外の土地に限られていましたが、今後は市街化区域内の土地も免税対象とされました。

詳しくは下記の法務省のホームページで説明しています。このキャラクターのキツネはトウキツネというらしいです。
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html

退職所得の受給に関する申告書

2022年4月より「退職所得の受給に関する申告書」の形式が変更になっています。それがこちらです。↓
2022.4退職所得の受給に関する申告書
退職所得の受給に関する申告書は長い間同じ様式でしたが、今年の1月と4月に改正があったので用紙も変わりました。1月に改正があったのは勤続年数が5年以下の従業員の退職金について退職所得控除額を控除しても300万円以上ある場合には、その超える部分には1/2課税ではなく全額課税になります。

そもそも退職所得控除額は20年以下の勤務の場合、1年当たり40万円ですから勤続年数が5年だと40万円×5=200万円までの退職金については税金がかかりません。この控除後の金額が300万円以上あるということは最低でも500万円を超える退職金を5年しか勤務していない人にあげるというものです。ちょっとおかしいですよね。これが公務員の天下りでよく行われていました。給与は安く年金をあまり減らされないようにして、退職金をガボっともらい、また天下る。税金を上手く利用したやり方です。それはちょっと違うだろうということで改正されました。

4月改正は確定拠出年金法の改正が2022年4月から施行されまして、老齢給付金の受給開始時期が70歳から75歳に延長されたのでそれに合わせてこちらも改正されました。確定拠出年金は受取りに関して一時金か年金かいずれかが選択できます。年金として受け取る場合は雑所得ですが、一時金として受け取る場合、退職所得になります。その関係で退職所得の受給に関する申告書も変わりました。前回は民法(18歳以上成人)の改正で税法が変わった点をお話しましたが、今回は確定拠出年金法の改正で税法が変わりました。