将来ホームレスにならないための「勝ち組」思考

MBS(明治ビジネススクール)の先輩にいただきましたので読んでみました。仕事への向き合い方などが書いてありました。10年単位での目標を立てて更に今すべきことは何かを考える。とても共感しました。また、10代、20代、30代、40代、50代、60代の仕事の向き合い方のアドバイスもあり、とても具体的で参考になります。とにかく50代までは一生懸命に働き、60代からは社会貢献や事業承継などを考える必要があると言います。サラリーマンなら年収1,000万円、経営者なら年商1億円を目指せともいい、著者の経験も記載して具体的考え方などが書いてあります。

サラリーマンも年収1,000万円を得ようと思ったらそれなりに努力をしなければハイリターンを得ることはできないし、経営者はさらにハイ覚悟ハイリターンだそうです。会社に文句ばかり言って、できるだけサボって高収入を得ることはできないし、ハイリターンを得る人はもの凄く勉強したり、見えないところで努力をしている人で当たり前ですが、真摯に仕事に向き合っています。簡単にハイリターンを得るのは詐欺行為などがありますが、それは長くは続かずいずれ捕まります。長い間ハイリターンを得るためには周りからの信頼も大事です。結局楽して大金を得ることはできないということです。

努力も必要ですが、覚悟も必要です。若者や今の仕事に迷いがある人にも読んでもらいたい本だと思います。仕事をするすべての人にエールを贈る本でもありました。最後の章では日本の向かうべき道なども書かれていて興味を持ちました。日本は技術立国として、観光立国として、農業立国として世界のリーダーになり得る可能性があると言っています。この本は9年前に発行されたものですが、今年初めて、日本は観光立国として世界一旅行に行きたい国に選ばれました。9年前から予言していたのですね。流石です。

座右の寓話

本屋で手にして気になった本です。寓話(ぐうわ)とは、 比喩 によって人間の生活に馴染みの深いできごとを見せ、それによって諭すことを意図した物語 とあります(Wikipediaより)。この本は77話もの寓話が1ページ(ものによっては2ページ)に記載してあり、それぞれの解説を寓話ごとに記してあります。1話1話完結するので夜寝る前に1つ寓話を読んで寝るというような読み方もできました。また、その性質によって数個ごとのカテゴリーに分類してあるのも読みやすかったです。

第8章に科学技術と社会のかかわりという章にドキッとしたことが載っていました。理念なき科学技術の進歩は「ブレーキもハンドルもなくアクセルしかついていない自動車」のようであり、人間喪失の危機をもたらす。というものです。確かに科学の発展は近代化には欠かせないものであったし、それによって便利な生活を手に入れました。でも人間の力では制御できないくらいの大きな脅威(例えば核)も生み出しています。おそれく開発した人々はこんなつもりで開発したのではないはずです。

寓話はイソップ寓話、仏教寓話、荘子の寓話、イエスのたとえ話、道和などがありますが、ストレートに物を言うより、寓話で話した方が聞き手がこの人は何を言っているのだろうかと考え、より深く物事を考えられるような気がします。ストレートに相手に言った方がいい例もありますが、それだと壁を作って聞いて貰えないこともあります。そのような時に寓話をネタにお話しされるのはどうでしょうか?何かのスピーチにのネタにもなりそうな本でした。

エッセンシャル思考

本屋で偶然目にしました。何故かここ1年くらい、忙しい。儲かっている忙しさではありません。むしろコロナ禍で収入はダウンしています。それなのに毎日毎日何故かやる事がいっぱいで、特に昨年の11月くらいから今年の3月くらいまでは激務で、でもお金にならないという不毛な期間を送っていました。スタッフも同じで週末に働いたり夜中にテレワークしたり、私は管理者としてこれではいけないと思いながらも目の前の忙しさに悩殺されて何もできませんでした。4月になって仕事も落ち着き、何故こんなことになってしまったのかを色々分析し、自分なりに結論を決めてアクションをしたところです。そんな時この本に出合いました。

一気に迷いが消えました。この本を読んで気が付きました。私は元々この本で言うエッセンシャル思考の持ち主でした。ところがスタッフを持って、スタッフの仕事が無くなるのが不安だったことから、いつの間にかこの本でいう非エッセンシャル思考になっていました。その結果、来た仕事は全て受ける。やることが増えすぎて、時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。疲れるばかりですべてが中途半端になる。本当にやるべき事ができなくなる。成功したせいで、自分を成功に導いてくれた方向性を見失ってしまう。このようなパラドックスに陥っている人にうってつけの本です。

そもそも開業とは仕事の選択ややり方を自分の意思で決められるということに最大の魅力があります。それが受け身になって来るもの拒まずで自分は選択しない。そうして、やる事がいっぱいで心も体もむしばまれていく。この本では本当に大事なものに集中し見極める技術を習得して選ぶ力を取り戻しなさいと言っています。私はMBAに行った経験から何としても乗り越えるという事ばかりに集中して本質的に大事なものを見失いかけていました。乗り越えるばかりではなく手放す勇気も時には必要ということです。この本を読み終えた時、頭の中にあったモヤモヤがすーっと消えていくのを感じました。そんなモヤモヤを持った人におすすめの本です。

ひもとロープ

今日は読んだ本というより一家に一冊あると便利な本を紹介します。この本凄いです。ひもの結び方としては、ほどけない結び方やヨットなどを固定する結び方、釣り糸の結び方などを想像すると思います。それは勿論書いてありますが、それ以外にも三角形の荷造りの結び方やロープ梯子の作り方など日常生活に役に立つ結び方が満載です。

すいかの結び方、瓶を同時に2つ結ぶ方法、電線同士を接続させる。丸太でテーブルを作る。水引の作り方などは芸術的で感動すら覚えます。この1冊があれば紐に関することは安心と思える本です。是非お勧めします。

今月は確定申告後も1月決算で忙しく本を読む時間すらなかったのであると便利な1冊を紹介しました。写真の背景の桜は昨日近所で咲いたものです。ほぼ満開でした。雨も降らなかったし、こんなに週末にドンピシャで開花をむかえる桜が見る事ができて幸せでした。

守之節

東京税理士会の調査研究部の先輩からこんな本を頂きましたのでさっそく読んでみました。山本守之税理士の伝記のような本でした。山本守之先生は税理士業界でかなり有名で税理士であれば誰もが知っている人物です。昭和一桁生まれで、かなり大変な幼少期を過ごしていました。親も身体が弱く色々な仕事をしていました。山本先生が高校を卒業した時は不景気で就職先がなく、たまたま新聞に「税務補助職員募集」がありこの試験に合格し初任給4,000円で税務講習所(現在の税務大学校)に入ったのです。そこで1年間勉強し税務職員になります。税務署のOBは簿記3級程度の特別試験を受けると税理士になれるのですが、山本先生は敢えて困難な道を選択し21歳の時から一般国家試験に挑戦して5年間で5科目合格して税理士になっています。

税理士として開業後に税理士試験の受験指導をしたり業務を業務を拡大したりしながら税理士としての道を歩んでいました。税理士になってからの世の中の流れや消費税の変遷などにも触れ、税理士は学者じゃないから理論的な事ばかりでなく、いかに実務というのに理論的思考を当てはめていくかなど学者にはできない実務をやっている税理士だからこそ分かる観点にとても共感しました。特に消費税や税理士法については深い考察をされていてとても参考になります。講師や大学の客員教授などもやっていましたが自分は学者ではなく、実務家だと言っています。

後半には税務の各論にも触れていて、過去に税務に絡んだ裁判になった事例を挙げて、それについても考察しています。租税法律主義ですから正しく法律を理解することも大事ですが、ただ単に法形式によって判断するのではなく、取引の事実や実態をしっかりみて判断することが大事だと言っています。通達という法解釈が必ずしも正しいとは限らなく、税理士は実務家として実務・実態に即した法解釈が大事なのです。これからも正義とは何か。事実とは何かということに向き合って税理士をやっていこうと深く思わせてくれた本でした。

学問のすすめ

ご存知、福沢諭吉氏の「学問のすすめ」です。大昔に一度読んだはずですがすっかり忘れていました。この本を読むと当時の時代背景がとてもよく分かります。例えば、外国のものが輸入され出して、何でも西洋かぶれしだした時代であったとか、女性は男性よりも一歩引いた立場でいるのが尊いとされていた時代であったとか。そんなのが当たり前の時代であっても、福沢諭吉氏は外国かぶれして何でも外国のものが良くて日本製が劣っていると思い込むのは間違っていると唱え、男女の違いは力の強さだけでそれで男性の方が偉いというのはおかしいと言っています。間違っている事は間違っていると言える人でしたので、当時反発にもあったようですが、それでも自分が信じ思っていることを貫いています。

勿論この頃の常識は今の非常識になっている事柄も多く存在し、時代や思考というのは少しずつ変化していくものというのが実感できます。それでも周りの思考や慣習に疑問をもって自分の視点で正しく物事を判断するという事が、この頃においても現在においても大事なのだと感じました。古くても良いものはその時代に合ったやり方で残していくことも大事だと思いました。この写真に写っているブックカバーは古くからの京都での室町時代に生まれた襖に使用する紗紙を使ってブックカバーを制作しています。襖用の紙なので、とても丈夫で使い込むうちに手馴染みが良くなって独特の風合いが生まれるらしいです。ちょっと布っぽい紙でとても気に入っています。

税金についても書かれていて、人間社会は誰もがやりたい放題にやっていたら(例えば力の強い人が物を盗んだりしていたら)社会が成り立ちません。なのでルールを作り人民が平穏に生活できるように国にその業務を委託しています。その委託費が税金なのです。個人個人が各々そのような委託費を払うより国民全員がその委託費を分けて支払うのが税金であり、みんなで払うから各々で支払うより格安に済んでいるという文章を読んだ時は目からうろこでした。税理士として税金をこのような視点で見るというのが新鮮だったし、また妙に納得してしまいました。やはり、名を遺した人のいう事は為になります。正しい目を持って生きていきたいと強く感じた本でした。

論語と算盤

今年ラストの本は「論語と算盤」です。ラストの本に相応しい内容だったかと思います。渋沢栄一氏が生きた時代は、日本では武士道という倫理観はあったものの質素倹約が良いとされ、商人の地位は低く、お金儲けは悪しき行為とされていた時代です。そんな激動の時代にどう日本の産業を発展させたのかを知りたくてこの本を読みました。

渋沢氏は政治の道に入ったものの、わが国を発展させるには商業の発展しかないと確信し、株式会社の設立をはじめ日本の産業の基礎を作った人物です。政治を捨て商業の道に進んだ時、国を捨て金儲けに走るのかと詰る人もいたとの事ですが、そんな小さな野望ではなく、日本全体を見て日本発展のためには避けては通れないと自らこの道を進んだのです。青年の頃からこの国の発展のために尽力し、常に希望を持って生きていた人でした。

実業家であると共に精神は政治家だったと思います。論語を学びの柱として様々な事業を発展していきました。算盤は商業発展の礎ですが、論語を生かして商業を発展させるという手法でした。その考えは以前読んだ(2015.1.9ブログ参照)稲盛和夫氏「生き方」の考え方に似ています。今では当たり前のWinWin手法を今から140年以上前から取り入れていたとは感服しました。この本を書いたのも70歳過ぎてからで、91歳まで求め有れば事業の相談などをしていてこれぞ正に生涯現役を貫きました。あまりにも凄い生き方に今年最後の本として最適でした。

今年もブログを読んでいただきありがとうございました。来年もよろしくお願いします。良いお年をお迎えくださいませ。

最強の心理学

ちょっとブラックな香りのする表題ですが、中身は至って真面目な内容でした。これを読んで心理学ってマーケティング手法の一部に活用されているのだと改めて思いました。「フレーミング効果」や「バンドワゴン効果」「認知の不調和」「サンクコストの呪縛作用」など、マーケティングでも使われる手法が多数書いてあります。

ビジネススクールに通っていたときに、マーケティング初学者だった私はすぐにマーケティングの楽しさに目覚めましたが、この本にもそんな楽しさがありました。しかも難しい用語ではなく、とても具体的な事例で説明しているので、とても分かりやすい本でした。45の心理術について書かれています。特にビジネスに関連する部分は面白かったです。

男女の感じ方の違いなども触れ、的を射る内容にちょっと笑ってしまいました。男性側の底流にある男尊女卑の風潮を逆手に取るやり方などはやるなぁと思ってしまいました。税理士などはどうしても男性の割合が多いのですが、男性社会で働く管理職の女性などにもとても参考になる内容だと思います。

きみはなぜ働くか。

私は長いこと働いていますが、税理士になって21年、40年が社会人としての人生だとしたら、社会で言えば中堅です。社会人後半に突入しつつある段階でなぜ働くのか?という事を身近に感じたくてこの本を手にしました。

結論から言えば、この本は私のような中堅に向けた本ではなく、どちらかというと新卒というか社会人になってまだ浅い人に向けた応援メッセージのような本でした。そう言えば税理士になりたての頃は、頑張ろうという気合と重い責任の仕事に押しつぶされそうになりながら、自分の力のなさに落胆したりしながら仕事をしていたのを思い出しました。それでもお客さんのありがとうと言う言葉を聞くと嬉しくなったり、様々な感情の中で仕事をしていました。

独立してからはスタッフの事をお客様の事以上に考えなければならなくなったりもして、まだまだ色々頑張らないといけません。それでも自分は今後どのように税理士として生きていくかというのも考える時期にもきています。初心忘るべからずを思いだすきっかけになった本でした。後半戦に突入した仕事人生、過渡期にきている税理士の仕事についても、まだまだ色々考えなくてはなりません。もう少し頑張ってみます。

マリカの永い夜・バリ夢日記

この本は2本の小説から成り立っています。1本は「マリカの永い夜」マリカという多重人格の少女とその専属女性医師の物語。マリカの別人格は何人かいてそれぞれ役割があったけれど、10年かけてマリカの中に統合していきました。最後に残った少年の人格のオレンジと一緒に女性医師がバリ島に旅に行く話です。オレンジは以前からバリ島に行きたがっていました。その旅を通して、マリカがマリカだけになるまでの旅の物語です。

多重人格の本は何本も読んだことがあります。その多くは辛い事からの逃避。つまり生きるための防衛反応でした。この本もそうでしたが、私は多重人格者を見た事はありませんが、こんなに本が出ている以上世の中には結構な数の多重人格者がいるのだと思います。専属女性医師ジュンコ先生の目線で書かれた医師としてだけではなく、半分身内のように長期間診ている優しい物語でした。

もう一つの物語は「バリ夢日記」です。これは吉本ばなな氏が小説を書くための取材としてバリ島を旅した時の物語。吉本ばなな氏の他にも写真家、コーディネーター通訳、画家、編集者、吉本ばななの事務所スタッフで旅をします。小説を書くのって大変なんだなと思う内容でした。(旅はかなり楽しんでいましたが・・・)こういった小説は読んだことないので為になりました。この本は表紙だけではなく、本の途中で絵や写真が散りばめられており、それを観るのも楽しかったです。