超時間術

前回ブログでお金ということに着目した映画の感想を書きましたが、この本は時間という事に着目しています。やる事は沢山あるのに時間がないと感じてしまう理由を紐解き時間汚染に打ち勝つ働き方を提案しています。

運動したいけど仕事がある。とか、勉強しないといけないが眠りたい。とか、貯金をしたいけど欲しいものがある。というのは、ゴール(目標が)コンフリクト(衝突しあった状態)というそうです。このゴールコンフリクトが時間不足の感覚を生み出す最大の原因だそうです。この焦りが時間がないように感じる。つまり、あくまで自分がどう思うかに左右されるというのです。

これらについて実行ベースでの様々なアドバイスが書かれており、時間がないと感じるのは思い込みの部分が多いということでした。それにストレスも多く関わっているとか・・・ストレス解消法まで伝授しています。常日頃から時間がないと感じている方。一度目を通してみてはいかがでしょうか?
「究極の成功とは、自分のやりたいことをするための時間を自分に与えることである」奥が深いですね。

億男

主人公の一男は昼間は図書館司書として働き、夜はパン工業で働いています。家族もありますが、昼も夜も働く理由は兄弟の借金の保証人になり、失踪した兄弟の代わりに払っているからです。妻も子も居ますが謝金返済のため生活が苦しいのです。借金の額は3,000万円一男は娘のバレエ教室を辞めさせるように妻に頼みます。バレエだけは辞めさせない!それから別居が始まります。お金さえ返せば、借金さえなくなれば家族みんなでまた一緒に暮らせると一男は思っています。

娘と一緒におばあちゃんから貰った福引券で福引をします。本当は娘の自転車を狙っていたのですが、宝くじ10枚が当たります。その宝くじが当たります。その額3億円。これで借金が返せて家族と暮らせる。残ったお金はどうやって使えばいいのか?大金を手にしたことない一男には皆目見当がつきません。そこで大学の時の漫研で一緒だった親友九十九が自分が立ち上げた会社を売って大金持ちになっているので使い方を教えてくれるだろうと思い相談します。煌びやかなパーティが行われ、泥酔しているすきに親友は3億円を持って失踪します。なぜお金持ちの九十九が3億円もって失踪したのか一男には分からなく、九十九を探す旅を始めます。九十九を探すうちに九十九とともに会社を興して大金を手にした3人の人と話し九十九の事。そして大金を手にするという事が徐々に分かってきます。

この映画は落語の「芝浜」を知れば全て納得できます。九十九は芝浜の妻の役を演じただけです。お金を扱えない人が大金を手にすることの不幸。お金では得られない幸せがこの世にあるということ。お金に捕らわれた人がいかに多いかということ。お金ということを色々考えさせられる映画でした。私は大金持ちじゃなくて良かったボチボチくらいが丁度よいというのが実感できました。

日税連と税理士会の事業承継支援施策について

最近やたら事業承継税制のブログを書いていますが、何だかんだ言って結局事業承継する人がいなかった場合はどうなるのでしょうか?潰すには勿体ない中小企業は沢山あります。そのような時、活用されるのがM&Aです。つまり会社を売るのです。潰すくらいなら誰かに売った方が、売る側も買う側も従業員にもそして国にもメリットがあります。

さて、売ると決めても買い手はどうやって探すのか?あまり周りには知られずにでも確実に売るにはどうしたら?その辺がM&Aの1番大変なところです。民間のM&A会社もありますが、手数料が最低でも1,000万円位かかり採算面から考慮すると小規模な企業には向きません。それらに考慮し、日本税理士会連合会は全国の税理士ネットワークを利用して「担い手ナビ」を構築しました。

こちらは税理士でないと登録できないので内容は極秘で行われます(税理士には守秘義務があります)全国に対応していて、売りたい企業の登録(会社名以外の情報を登録)し、全国の税理士の顧問先で買いたいという企業がいたらお互いの税理士同志で話を進めるというものです。こちらは今月よりスタートしました。M&Aをしたい法人がありましたら是非顧問税理士にご相談下さい。

郵便局の業務

先日どうしても郵便局の本局でないとできない業務があり豊島郵便局に行ってきました。窓口はとても混んでいて27人待ち。そしてその処理も30分くらいかかるので合計1時間近く郵便局に居ました。そこでいつも行っている小さい郵便局にないサービスを色々発見しました。

まず、物販。スペースが広いので色々なものが売っていました。雷門や東京タワーの形をした定型外葉書の販売。オリジナル付箋や限定文房具。お米やランドセルの通信販売まであります。東京2020大会寄付金付き年賀はがきも販売していました。その中でも一番目を引いたのは「郵便局のみまもりサービス」。

大きく分けて見守り訪問サービス(月額2,500円)と見守り電話サービス(固定電話月額980円、携帯電話月額1,180円)があります。訪問サービスの方は1カ月に1度郵便局の社員などが利用者宅に直接訪問し、生活状況など7項目+選べる3項目を確認できます。報告もメールでしてもらえます。電話サービスの方は毎日決まった時間に自動音声が電話をして体調などを聞きその回答を依頼者にメールします。もしものときには、オプション(月800円)で駆けつけサービスも付けることができ、セコムやアルソックの職員が駆けつけます(1回5,000円)一人暮らしのお年寄りが最近は増えています。このサービスは時代に合った良いシステムですね。

セミナー講師

先週は2日間セミナー講師の仕事を行いました。今年はこれで終了です。1つはある業種特有の会計科目の解説や決算業務の話。ケーススタディもやりました。もう1つは今年初めて行うもので、税務や事業承継の話です。

私は大学院時代は戦略会計のゼミに入っていたので、会計は事後的行為ではなく、戦略的に事業に落とし込んでこそ価値があるものと思っていますが、その思いが受講生に届いたかどうかは計り知れません。

また、税務はその時代の行政や施策によって左右されそれを知らないだけで損をしてしまったりします。基礎的な知識があるのとないのでは雲泥の差なのでその点も伝えたつもりです。会計は経営の羅針盤なので是非習得していただきたいです。

事業承継税制の背景

我が国の中小企業は平成11年には483万社でした。ところが年々減少し、15年後の平成26年には380万社になっております。この15年間で約100万社もの中小企業がなくなりました。また、平成7年には経営者年齢のボリュームゾーンは47才でしたが、平成27年には経営者年齢のボリュームゾーンは66才になっております。これは20年前の経営者がそのまま当時のボリュームゾーンがそのままスライドした形になっています。

今後10年間に代表取締役が70才以上になるのが254万社あり、そのうち半分が後継者が決まっていないというのが現状です。そうしますと、2025年には650万人の雇用が失われることになり、GNPが22億円減少します。しかも利益が出ていて有能な会社でも後継者がいないという状態です。

そこで国が立ち上がりました。650万人の雇用が失われGNPが22億円も減少したら大変だ!と・・・いわば政府が後継者をなかなか決めない中小企業に痺れを切らして、今回の太っ腹税制が誕生したのです。確かに今の経営者は生涯現役を目指す方も多く、後継者をはっきり決めるということは自分が立ち退くということを前提に決めるので腰が重いというのも事実です。この税制ができたおかげで税理士としても後継者問題の話がしやすくなりました。

10月からの診療報酬改定

歯科診療は唾液や血液に触れる機会が多いため、院内感染が心配です。そこで院内感染防止対策に関する方針が打ち出されました。院内感染防止対策に十分な体制が整備されていることや、十分な機器が有ること。また院内感染防止対策の研修を受けていることなどが、新たな施設基準として制定され、かつ、年に1回院内感染防止対策の実施状況等を地方厚生(支)局長に報告している場合、初診も再診も3点(30円)加点されます。この届出をしないと、初診だと-8点(△80円)再診だと-4点(△40円)減らされます。

参照:診療報酬改定歯科H30

詳しくは添付ファイルの14ページから19ページをご覧ください。
最近税務でもそうですが、届出を行うとメリットがあって届出を行わないとメリットが享受できないということが頻繁にあるような気がします。きちんとしているところだけにご褒美をあげるという政策でしょうか?今後は益々早めの情報の入手と対策が必要となってきそうです。