この本は2020.12.9にブログを書いた「フロム・ミー・トウ・ユー」の続編のような物語です。このシリーズを読んだ時、生まれて初めて大家族っていいなと思ったのです。4世代が暮らす堀田家ですが、それぞれが曲者で味のある人々。それでいて家族全員認め合っています。助け合っていると言っても良いかもしれません。
堀田家の日常を描いた本ですが、前回はそれぞれの登場人物が章ごとに主人公になっていました。いわば自己紹介のような作品でした。今回は主人公は1世代目の東京バンドワゴン(古本屋)3代目店主、勘一の妻サチです。サチは6年前に亡くなっていますが、魂はここにあるようでその魂の言葉で描かれています。それから今回は前回の作品よりも堀田家以外の外部者も多く登場します。それなので一番初めのページに例の登場人物相関図が書かれています。相関図だけでも44人登場しています。
ハードカバーですので1日で読むことはなく何日もかけて読むことになるので途中でこれ誰だっけ?という時にこの相関図は役に立ちました。ちょっとした事件や日常を書いた作品ですが、何故かとても心が温まります。ゴールデンウィークが昨日より始まりましたが、ゴールデンウィークこそ、こんな家族の繋がりを大事にする本を読むのが良いのかもしれません。ちなみにこの本の題名であるオールユーニードイズラブもビートルズの曲ですが、日本語訳は“愛こそ全て”です。