介護事業所等向けの新型コロナウィスル感染症対策のまとめ

なかなか感染が収まらず、7月末から8月にかけてよりは少なくなっているものの油断できない新規感染者が毎日出ています。ただ、8月末までのコロナウィスルによる死亡者数は1,278人です。自殺者は8月だけで1,854人になっていて今年になってから14,974人の人が自殺をしています。自殺者が全てコロナの影響だとは言えませんが、昨年8月の自殺者は13,858人でしたから少なくともコロナの影響もあるのかと推測されます。

コロナウィルスに注意しながらも経済を回していこうという風潮になっている関係から特に病院や介護施設の感染症対策は高い水準で要求されています。厚生労働省は10月に入ってから約半月で3つの感染症対策に関する通知を出しています。そのHPを貼り付けておきます。↓

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/taisakumatome_13635.html

医療系介護系は現在経営も苦しい中、更なる感染症対策に追われていて大変ですが、この情報は頻繁に更新されていますので目を通して感染症対策にお役立て下さい。

マイナポイントと健康保険証

2020年9月1日からマイナポイント制度が始まりました。これはマイナンバーカードとキャッシュレス決算を紐づけることによって、利用金額の25%(1人当たり上限は5,000円)をポイントにてキャッシュバックするというものです。何故こんなことをするのかと申しますと、マイナンバーカードの交付率は2020年8月1日現在で18.2%です。国はマイナンバーカードを普及させたくて苦肉の策としてマイナポイント制度を導入しました。

また、同時に電子決済制度も普及させたいという思惑もあります。このことを何故、医療法人のカテゴリーで書いたのかと申しますとここからが重要です。2021年3月からマイナンバーカードを健康保険証と紐づけようとしているからです。2021年3月からマイナンバーカードを健康保険証として利用できるサービスと言っていますが、これが紐付けば、一個人の不動産、金融、医療が紐付きます。

医師会はマイナンバーカードを医療に紐付けることを反対していましたが、医師会を口説くことは難しいので国民に便利だよと思わせて、改革を進めようとしています。日本人は国民気質的にクローズであまり何から何まで国に把握されることを嫌います。多くの経営者をみてもそうです。ですから正面から同意を貰うことはできないと判断し、国民に便利アピールをして結果的にそうなったとするみたいです。

オンライン資格確認ポータルサイト開設しました

オンライン資格確認(健康保険証の資格確認がオンラインで可能になる制度)が来年3月にスタートしますが、その申請がスタートしました。詳しくは↓をご覧ください。
https://www.iryohokenjyoho-portalsite.jp/
まず、このサイトにアカウントを登録します。8月~9月の間に顔認証付きのカードリーダーを申込します。顔認証付きカードリーダーは無償提供されますので、是非申し込んでください。こちらは診療所や薬局の場合、1台が無償提供されます。

12月までにオンライン資格確認導入に伴うシステムを購入したり改修したりしますが、そのネットワーク環境整備についても、補助の対象となります。補助金の上限は321,000円(事業額の3/4を補助)です。補助金の対象となるのは、資格確認端末の購入・導入費用のほか、レセコンや電子カルテシステム費用、オンライン請求回線の導入や既存回線の増強などです。今後は医療もオンライン化していくと思いますので、無償提供もしくは補助金がもらえる今に導入を検討して下さい。

新型コロナウィスルス感染症対応従事者慰労金-実務

医療法人の事務の皆様は今、新型コロナウィルス感染者対応従事者慰労金の申請で忙しいかと思います。顧問先にこのような時にどうしたら良いかという質問を受けましたのでお応えしました。参考にしていただければと思います。①出向契約をしている場合、出向元の医療機関と出向先の医療機関のどちらで申請すれば良いでしょうか?⇒出向先となります。コロナ慰労金は一人一カ所でしかできません。実際働いている出向先で行ってください。

②代理受領委任状については従業員に直接書いてもらわないといけませんか?⇒自署と書いていなければパソコンでも構いません。申請書(医療分・介護分も含めて)自署とあるのは直接書いてもらい、自署とないのはパソコン入力でも良いです。

③非常勤医師については何カ所かの医療機関で業務を行っていますがどうすればよいでしょうか?⇒一人1か所でしか慰労金はもらえません。従って、その医師がコロナ重点病院で勤務なら20万円もらえるのでその病院で貰いその他の病院では申請しません。非常勤医師ですべて5万円対象なら、その非常勤医師に意思確認して1か所を選択してもらう必要があります。慰労金の対象は月10日以上勤務ですが、当医療法人だけではなく他でも働いている日数を合計して対象になるか否かを判定できます。ただし、介護事業などでその施設が見届けの有料老人ホームなどの職員は対象外となります。

医療・介護従事者コロナ慰労金

コロナウィルスがなかなか終息せず、医療現場・介護現場でも疲弊しつつあります。この度そんな医療従事者への支援として慰労金が支給されることになりました。慰労金以外にも下記のような支援がありますので該当医療機関は手続きお願いします。↓
コロナ支援(医療)
マスク等の医療物資の配布の他、おそらく全医療機関に対象になるのが7ページ目の「新型コロナウィルス感染症対応従事者慰労金交付事業」です。医療従事者に最低でも一人5万円支給されます。まず、医療機関が申請をして入金されたら医療従事者に支払います。これは非課税所得となりますので、給与と一緒に支給する時は課税にならないよう、また年末調整や社会保険の算定の基礎にならないよう注意して支給作業する必要があります。

顧問先からの質問で役員である医師についても支給対象か?という質問をいただきましたが、役員であっても医療従事者なので支給対象になります。ただし、非常勤役員で病院などに勤務していない場合は対象外となります。その他、病院や診療所ではなく、介護施設で働いているスタッフは対象にならないのか?という質問もいただきました。介護職員については、また、別の制度があり、制度内容は同じ(最低5万円支給)ですが、別申請で都道府県に申請します。名称も「新型コロナウィルス感染症緊急包括支援交付金(介護分)」という名称になります。詳しくはこちらをご覧下さい↓
慰労金(介護)

持続化給付金

現在コロナ関係で様々な融資や補助金・助成金が出ています。その中でも一番手続きが簡単な割に額が大きいのが「持続化給付金」です。ご存じの通り2019年に比べ2020年のいずれか1か月が昨年の同じ月より売上が50%以上減少した場合、法人なら最高200万円、個人事業なら最高100万円出るものです。対象者は資本金10億円以上の大企業以外であればほとんどの法人が対象になります。補助金は医療法人や一般社団法人は対象外とされることが多い中、医療法人や農業法人、NPO法人、合同会社、合資会社、一般社団法人なんでもOKです。ただし、持ち分の定めのない医療法人や一般社団法人は元々資本金(出資金)という概念がないので、従業員が2,000人以下であれば対象となります。

その他の要件としては2019年以前から事業をしていて、今後も事業を継続する予定であることです。ですから今年の4月に設立したけれど、コロナの影響で全く売り上げがないという場合や、この給付金を貰ったら退職金をもらって会社を解散するという場合は対象になりません。似ている名前で持続化補助金というのもありますが、これはまた別の補助金です。ややこしい名前ばかりです。持続化給付金については☟こちらのサイトを見てください。
https://www.jizokuka-kyufu.jp/
このサイトから直接申し込みできます。

ページは行ってすぐに電子申請操作ガイドを動画で見ることができます。それを一度見てから申請するとまごつかず申請できるかと思います。動画を見ると分かりますが、法人であれば法人番号が必要ですし、個人であれば本人確認書類が必要です。確定申告書の必要ページや通帳のコピーも必要だったりするので、あらかじめ見て準備をしてから申請すると良いかと思います。個人的にはかなり頑張ってサイトを作ったなと思います。過去にない分かりやすさです。申請代行に2万円~5万円取る税理士もいるようですが、こんなに簡単なのですから是非ご自分でやることをお勧めします。

電話・オンライン診療に対応していますか?

コロナウィルス感染拡大により、4月20日より電話・オンライン診療が始まりました。今まではオンライン診療は再診のみでしたが、初診から電話やオンラインで診療できるという画期的な制度です。詳しくは⇒https://www.mhlw.go.jp/content/000621247.pdfこちらは時限的・特例的措置なのでコロナウィルスが収束したら今まで通り再診のみで、かつ、慢性疾患のみになるかもしれません。

ただ、一部処方できない薬(麻薬や向精神薬など)もありますし、実際にやる側としたら、再診の場合は良いが初診のときの本人確認の方法はどうすればよいのか?とか処方箋の取り扱いの不安などもあるかと思います。詳細は上記リンクに細かく記載されていますのでご参考までに・・・

電話診療の場合には特に新たな設備等は最小限ですみますが、顔などを見てより症状が把握できるオンライン診療の場合、設備等に多少手間がかかります。しかし将来はオンライン診療もメインとなってくるので今からやっておくというのも良いかもしれません。まずは電話診療から初めて徐々にオンライン診療に移行していくというのが一番スムーズかもしれません。

外国人患者対応

オリンピックどうなるのでしょうね?開催も1年延長にした方が良いというトランプ大統領の発言も気になりますね。外国人が日本国内で医療機関に受診する場合の規定などは、病院やクリニックにありますか?外国人旅行者などは日本の保険証を持っていないから自費診療(保険でいうと10割診療)で良いのか?と思っている方もいると思いますが、外国人旅行者への医療費請求は診療報酬規程に縛られません。医療機関の自由裁量になります。日本人が保険証を忘れた時は10割診療ですが、外国人の場合、文化や宗教などの違い(例えば輸血をできない)や言葉の壁によって、通常日本人より多く手間がかかることが予想されるからです。

事前準備としては、報酬規程を整備しておく。これについては厚生労働省が出している「外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル」や、「訪日外国人の診療価格算定方法マニュアル」や、日本政府観光局の「訪日外国人の診療価格算定方法マニュアル」が役に立つと思います。それと、外国人は手持ち日本円を持ち合わせていない場合が多いのでキャッシュレス決済を取り入れるか否かの検討。検査や治療前に医療費の概算を患者に提示するなどの配慮も必要かと思われます。オリンピックもどうなるか分かりませんが、このような準備をすることはいずれ必要になりますのでこの機会にご検討下さい。厚生労働省マニュアルhttps://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000501085.pdf
外国人診療価格算定マニュアル

高齢者の住宅の現状

医療法人の経営は10年前よりかなりきつくなっています。特に病院は人手不足と診療報酬の減額で赤字経営も多く、利益が2%出ればかなり優秀です。ただ、高齢者は増える一方。高齢者になれば病気やけがをするリスクも高くなります。国は病院ではなく在宅で介護をすることを推奨していて様々な高齢者住宅の提供があります。

このたび国土交通省が「高齢期の居住の場とサービス付き高齢者向け住宅の現状に関する調査報告」を発表しました。それがこちらとなります。⇒高齢者住宅の現状PDFで36ページの大作で無料で見れるのが有難い産物です。

高齢者住宅にはどんな種類があるのか?どのくらいの施設が今あるのか?年齢による地域別人口推移なども載っていて、今後の医療法人の経営にも熟読すれば役に立ちそうです。高齢者住宅は医療法人でなくても経営はできますが、医療法人グループが行えば入居者にとっていざという時に安心ですよね。是非ご検討下さい。

健康保険オンライン資格確認制度

あと1年、令和3年3月からオンライン資格確認制度が始まります。これはマイナンバーカードや健康保険証により、オンラインにて資格情報を確認する仕組みです。患者本人の同意を得て他の医療法人で診療した薬剤情報や特定検診情報の閲覧ができるようになります。これによって、患者と医師や薬剤師の間で正確な情報が共有でき、業務の効率化や適切な診療・投薬が期待できると言われています。

これは各医療機関の任意で導入は義務ではありません。医療制度にマイナンバーを紐付けることを医師会は猛反対してきました。ただこう言った形で導入されます。マイナンバーカードのICチップを利用するため医療機関が患者のマイナンバーを取り扱うことはありませんし、支払基金・国保中央会から医療機関に資格情報等が提供されますが支払基金・国保中央会が医療機関のレセコン等の診療情報等を閲覧することはできない仕組みです。

オンライン資格確認と特定検診情報の閲覧は令和3年3月から、薬剤情報の閲覧は令和3年10月から始まります。さぁ医療機関としてどうしますか?この制度に参加しますか?しませんか?今から検討する必要があります。