この映画は、カンヌ国際映画祭でパルムドーム賞を受賞した作品です。
年間40本位映画を観る私ですが、こんな映画は初めてみました。おそらく、これは観る人によって、バラバラな感想を持つと思います。あっ予め言っておきますが、この映画を観ようと思っている方は、他人の感想を読まないで行った方がいいです。ですからこの先は読まないでください。
予告を見たときはある程度のストーリーがあって家族の物語だと思っていました。小さい時はこのような幼少時代を過ごして父を嫌っていたが、大人になって成功して父の本意が理解できた。そんな映画だと思っていました。
ところが、ストーリー的なものはあまりなく、断片的な会話や行動が映し出されます。主人公のジャック(大人になってからはショーン・ペン)は大人になってからの姿は心の叫びみたいなものはあるものの、会話はほとんどありません。また、ジャックの弟が19歳の時に亡くなったのですが、その原因も分かりません。幼少の時嫌いだった父が理解できるようになったといったシーンもありません。そして多少宗教的です。
なので私は私が感じたままのことを書いてみます。最初の30分位ネイチャー映画のようなあまりストーリーはなく、綺麗な絵ハガキのようなシーンが続きます。多分そのシーンは人が生まれるということを地球の一部として捉えているのかなとも思いましたが、正直そのシーンは綺麗とか不思議とか思う前に目に見えない心の奥に支配しているものの象徴のような気がして、とても陰な気分になりました。多分こんな風に感じるのは私だけだと思いますが・・・そして終わってもすっきりとしない。そんな映画でした。この映画は観る人によってかなり感想が違うだろうなと思って、一緒に行った友人に感想を聞いたところ、「最初の30分でボディブローを打たれたが何とか観終わった。難しすぎる・・・」というものでした。私が感じた目に見えない不安のような感想より、友達の感想の方がより多くの人が抱く感想のような気がします。
浴衣10回目です。これで今年は終わりです。この浴衣は中学時代の親友が成人してから手縫いで仕上げてくれた大切な浴衣です。今でも大事に取ってあります。