診療報酬改定H30.4

診療報酬改定は2年に一度あり、介護報酬改定は3年に一度ありますが、平成30年は同時改定の年となります。前回オンライン診療が解禁となった旨はお伝えしたので、それ以外の点をお話します。新設されたものとしては、かかりつけ医機能を有する場合の初診機能の評価です。これは大病院の外来の専門化や診療所の外来・訪問診療を強化するためのものです。そして全診療所を対象にして外来の妊婦加算もあります。

在宅診療としては在宅療養支援診療所以外の一般診療所の役割が重要視され24時間体制や在宅医療ニースへの対応に新評価が加わりました。

また、看取り推進のためにガイドラインを踏まえた評価や、特養入居者への訪問診療・訪問看護の評価を適正化するとともに強化しています。

歯科診療所においては初診料・再診料を引上げ、施設基準を新設し、外来環(歯科外来診療循環体制加算)を算定している場合、平成30年10月1日以後は実質+1点となりますが、新施設基準が見届けの施設においては、点数は大幅に下がることになります。ですから歯科診療所は今から10月までの間に新施設基準を見直し新施設基準を満たす旨の届出書を提出する必要があります。

ラプラスの魔女

こちらの映画は2年前に本で読んだものです。そのブログについては、2016年6月5日にカテゴリー映画にて載せてあります。内容はそちらに記載してあるので興味がある方はそちらを見てください。http://hy-tax.com/blog/?p=163
本を読んで大体イメージがついていました。青江教授が櫻井翔さんというのはかなりイメージが異なりましたが、不思議な少女円華に広瀬すずさんや謎の少年謙人の福士蒼汰さんは役のイメージにぴったりでした。

映画の中では硫化水素中毒死した水城の妻がなぜ謙人に協力したのかが謎のまま終わっていましたが、本にはそのことが書かれています。また、謙人が最後に選んだ映画の撮影地として父が購入した廃墟というのが本ではあまりイメージできませんでしたが、画像になるとリアルに分かりました。本と映画を両方みると様々な部分が補完できより一層物語を知ることができます。なかなか楽しめました。

この映画の感想としては、極悪な人が一人出てきます。理想が高すぎて自分の思い通りにいかないとそれを一度リセットして新たにやり直すという考えの持ち主でした。人には誰しも欠点はあるもの。それを受け入れてそれでも愛していくというのが家族だと思うのですが、理想が高いのは良いことですが、高すぎるというのはやはり現実逃避につながるので考えものですね。

税理士業は季節労働者?

毎年今の時期になると思います。税理士は季節労働者なのではないか?と・・・5月って税理士にとってとても忙しい月です。なぜなら世の中3月決算がとても多いからです。どこの会計事務所も法人の決算は3月決算が一番多いのではないでしょうか?私の事務所もそうです。しかも3月決算は大きな病院とか売上規模が大きい企業などもあっててんやわんやです。こんな良い季節の今の時期に気持ちはなんか焦っている感じ・・・でも当事務所では昨日、全部の決算が無事終了しました。ほっとして季節と同様さわやかな気持ちになりました。

なぜ季節労働者ではないかと思うのかというと、大体11月くらいから9月決算・年末調整・法定調書・支払報告書・償却資産税の申告と1月くらいばで細かい仕事でバタバタして、2月3月は本格的な確定申告、4月に溜まってしまった残務を処理しながら5月まで3月決算を行います。6月から10月までは比較的暇なので、その間に事務所内の大掃除をしたり、事業計画を立てたり、セミナー講師などをして過ごします。ですから11月~5月までと6月~10月までは全く違う感じです。

当事務所はクリニックの顧問先も多いので、先日今月は暇で単月度赤字になってしまったという理事長とお話したのですが、そんな時こそ職員研修をやったり内部改革や今後の戦略を練ったりするののチャンスです。あまり忙しいと目先のことをこなすのに精一杯で未来のことを考えられなくなるからです。しかも常に忙しいのも肉体的にも精神的にも辛いですしね。忙しい時も暇な時もないよりある方が良いと思います。じっくりと色々考えられるからです。さぁ夏は何をしましょうかね。

発想の転換が鍵となる

日本の産業はほとんどが成熟産業と化し、飽和状態が続く中、新しい産業を見つけたらそれはそれでブルーオーシャン戦略になり波に乗って拡大させることができますが、そうそう新しい産業は見つかりません。でも、先日あるちょっとした発想の転換をしただけで、凄く儲かるようになった企業を知りました。

1つ目は1枚売り焼肉店、焼肉は通常大皿で何枚も入っていくらという商いです。でもそうすると例えば2人で行った時そう何皿も食べれません。そこで1枚売り190円とか220円とかにすれば色々試せますし、1人でも立ち寄ることができます。しかもカウンター席しかなく店の広さも9坪程度。そうなると家賃もあまりかかってこなく人手もそんなに要らないので利益率が良くなります。

もう一つは、他企業とのコラボしたコーヒーショップです。コーヒーショップは有名どころが数々あるので新参者は入り込む余地が無い感じですが、本屋さんの1階のスペースに入店したり、洋服屋さんの片隅に入店したりして、あえて有名どころや人気ショップと組むことで自社のコーヒーショップの知名度も上げていくというもの。そういった発想の転換ならまだまだありそうですね。

民法改正(配偶者居住権)

配偶者に対する民法が40年ぶりに改正されます。現在においては様々な家族の在り方があって1人の人が何回か結婚することも増えてきました。そこで、相続財産が家などしかないと、後妻が住んでいるにもかかわらず、前妻の子供である相続人が家を処分して法定相続分通りに遺産を相続したいなどと言い出したりします。そうなると後妻は住んでいる家を出ていかなくてはならないといったトラブルが発生してしまいます。そこで今回、「配偶者短期居住権」と「配偶者居住権」が新設されます。

まず、配偶者短期居住権は、遺産分割が終了するまでの期間(相続開始の日から6カ月を経過する日と居住建物の所得者が確定した日のいずれか遅い日まで)、配偶者はそのまま無償で居住建物に住むことができる権利です。この権利は相続開始があった場合もれなく発生する権利となります。

もう一つは、配偶者居住権です。こちらは長期の居住権で居住建物を終身無償で使用・収益できる権利となります。こちらは次のいずれかの要件に該当する場合に取得することができます。①遺産分割において、配偶者が配偶者居住権を取得したとき。②配偶者に、配偶者居住権が遺贈されたとき。③被相続人と配偶者間に、配偶者居住権を取得させる死因贈与契約があるとき。
配偶者居住権は登記することができるので赤の他人の第三者にも対抗できます。配偶者居住権は配偶者短期居住権と違い財産的価値に相当する価額が相続税の評価対象となります。②と③の違いを聞かれますが、②は遺贈なので遺言書により記載されます。ですから配偶者の意思は関係ありませんが、③は死んだらあげるよという夫と妻の契約なので、あげる側ももらう側も同意の上成り立ちます。

かがみの孤城

ゴールデンウィークに読み終えました。2017年本屋大賞受賞作品です。私は本屋大賞には一目置いています。直木賞や芥川賞のように読んで落ち込んだり考え込んだりする本がないからです。様々な理由で同じ中学校に行けなくなった子供たち(いわゆる引籠りの子もいます)7人が自宅の鏡に引き込まれお城にやってきます。そこには自分の個室がありそれぞれが自由な空間。通常なら学校に行っている日本時間の朝9時から夕方5時までこの不思議な城に入れます。来年の3月までに願いの部屋に入る鍵を探して願いを1つ、1人だけ叶えることができるという特権があります。願いが叶った時点でこのお城は閉鎖されますが、鍵が見つからなくても来年の3月30日に閉鎖されます。

本を読み進めているとあれ?これいつの時代の話?とか時間の感覚とかあれ?と思うことも描かれています。でも当初の設定が設定なので気にせず読み進めていると最後の章でビックリするような展開になります。そうか。あの不思議な感覚はそういうことだったのか・・・そんなことならもっと注意深く読めば良かったと後悔します。そんな本です。終わり方も現実の世界での次の展開が想像できるような良い終わり方です。不登校になる理由は人それぞれ、それを理解している大人ってあまりいません。唯一ズバリ理解していたあの人が実は〇〇さんだった。知り合う前から知り合いだったという温かい気持ちで読み終えます。流石本屋大賞!という作品です。

事業承継税制1

平成30年税制改正の大きな目玉は何といっても「事業承継税制」です。今日本の中小企業の経営者は、高齢化が進み何らかの形で自分の会社を誰かに引き継ぎたいと考えていますが、子供の問題だったり税制の問題だったりしてうまく引き継ぎができなくなっています。2017年に団塊の世代が70歳代になったことにより「2017年問題」として話題になりました。中小企業のほとんどが70歳過ぎても社長を続けていて、20年前には経営者年齢の山は47歳でしたが、今は66歳になっています。2020年までに新たに70歳に達する経営者は約31万人います。最大の問題は後継者不在です。50歳代で後継者が決まっていないのは約75%ですが、60歳代でも54%、70代でも44%、80歳以上でも3分の1が後継者不在になっています。このままでは日本の多くの中小企業が潰れます。会社が無くなるということは税収も少なくなり雇用もなくなりGNPも減少します。これは国家のためにも国民のためにも大惨事なのです。

そこで今回、事業承継税制の抜本的改革が行われました。昨年10月に医療法人の事業承継税制である認定医療法人制度もびっくりするくらい画期的でしたたが、中小企業を対象にした今回の事業承継税制はそれ以上に画期的で大盤振る舞いの制度です。自社株を後継者に譲る場合通常何らかの税金がかかってきますが、事業が上手く引き継げて雇用を維持してくれたら無税にするよ!(実際には要件を満たしてくれたら無税にするので納税猶予といいます)という制度です。これは期限が決まっていて平成30年4月1日から平成35年3月31日までに事業承継計画を都道府県知事に提出して認定を受ける必要があります。今までも事業承継税制はありましたが、全株式対象ではなく総株式数の3分の2までで税金の猶予はその80%でした。ですから100%全て経営者が持っていたとしても100%×2/3×80%の53.3%しか納税猶予されなかったのが100%納税猶予となります。また後継者は1人でしたが今回の改正で最大3人の後継者が選べるようになりました。雇用確保維持要件などもゆるくなりかなり使いやすくなりました。中小企業の経営者様には是非活用していただきたい税制です。次回の税務のカテゴリーで内容を詳しく説明します。