損益分岐点


損益分岐点(金額)とは、費用と収益が同額となる。つまり、利益がゼロとなる費用と収益の額をいいます。

例えば、売上高が売価1,000円×500個=500,000円で、変動費(売上高に連動してかかる費用)が単価400円×500個=200,000円で、固定費(売上等にかかわらず定期的にかかる費用)が150,000円とした場合、

変動費÷売上高が200,000÷500,000=0.4となります。従って、150,000÷(1-0.4)となり、250,000円が損益分岐点金額となります。つまり、250,000円を超えるの売上があれば黒字となり、それ以下の売上しかなければ赤字となるという金額です。

SP -野望篇-

SPとはSecurity Policeの略で要人の警護にあたる警察官のことをいいます。
要人を守ることを第一の仕事と考え、危害を加える人を捕まえることが主の仕事ではないようです。時には身を楯にして要人を守る。そんな仕事のようです。

SPの仕事は医療法人で働く方たち(医師・看護師・コメディカルの方々)と似ていると思いました。共通点は誰かの役に立ちたい。などの奉仕の気持ちが強い人たちの集団であるという点です。
誰かの役に立ちたいと思う気持ちは、キャリア形成において或る意味のモチベーションの向上に役立つようです。

映画の方は尾形(堤真一)と井上(岡田准一)のお互いに「この国を良くしたい」と思う気持ちの結論は同じなのに、手段が違うという葛藤を描いた映画でした。尾形は何としても井上を仲間に入れたいが井上はそんな尾形に不信感を抱きます。

お互いにこの国を良くしたいと思っている結論は同じでプロセスが違う。結論重視の世の中でプロセスが如何に重要かを改めて考えさせられた映画でした。

税理士試験 理論の覚え方2

今日は、具体的にどうやって理論を覚えたのかのお話をしようと思います。
勉強を始めたころ覚え方が分からなくて、何かに書いたり、つぶやいたり、色々な方法を試しました。書いて覚えるのは覚えた感があり、しばらくその方法でやりましたが、肩こりがひどく右手の親指がしびれてきました。この方法では体がもたないと思いました。

そこで、書かないで覚える方法にしました。用意するものは、理論サブノートから覚えようと思った1つの理論の縮小コピーを1枚と小型のカセットレコーダー(倍速で聞けるもの)です。

隙間時間はこのコピーを持ち歩き、どこでもこれをひたすら覚えます。通勤中の電車の中は特に有意義な時間でした。一通り覚えたと思ったところで、カセットレコーダーに何も見ない状態で録音します。確認作業はカセットの3倍速モードで聞いて確認します。

最近、カセットレコーダーの生産中止が発表されました。録音機は色々なものが多数ありましたが、聞く時3倍速で聞けて、途中で中断しても、どこからまた始めるかわかるカセットレコーダーは今でも有効でないかと思います。しかも小型で持ち歩きができるものが便利です。

録音するときは迷ったりするので、時間がかかりますが、聞く時は理論サブノートで確かめながら聞くので3倍速位のスピードが調度よいのです。

最初は1週間に1問しか回せない週もありましたが、試験の直前ですと、一日で25問から30問位回せるようになります。おそらくこれは書かないからで、書いていたら、1日5問も書けば、肩こりがひどくなって勉強をやる気さえなくなるような気がします。

書かないで覚えて心配なのは漢字です。特に「物」「者」「もの」は全て音読では「もの」です。その違いをちゃんと覚えるため、「物」は「ブツ」と発音し、「者」は「シャ」と発音し、「もの」は「モノ」と発音しました。こうすることによって漢字の違いも間違えませんでした。

書く感覚を忘れないために、たまに書いたりもしました。できるだけ早く、少しでもましに文字が見えるように、縦幅の2/3位の文字の大きさで書くことにしました。色々試しましたが、あまり大きいと紙を見た時隙間がなく、ごちゃごちゃと見え、しかも一文字一文字が大きいので線が長くなり、時間的にも勿体ないですし、あまり小さすぎると見にくいので、ちょっと上に隙間ができる位の下の線から2/3位の大きさが一番綺麗に見えます。インクも筆圧ができるだけかからないゲルインクのものにしました。理論はゲルインクで計算は通常のボールペンにしました。ゲルインクは右利きの人には良いですが、左利きの人には向かないようです。このようにして理論を覚えました。

次回は理論を覚える際のモチベーションの維持についてお話しようと思います。

資金係数(終価係数)


6つの資金係数があります。この数値を知るとライフプランに関するほとんどの計算ができるようになります。

終価係数・・・現在の額から将来の額を求めるときに使用します。
現価係数・・・将来の額から現在の額を求めるときに使用します。
年金終価係数・・・毎年の積立額から将来の額を求めるときに使用します。
年金現価係数・・・将来の年金額から現在の額を求めるときに使用します。
減債基金係数・・・将来の額から毎年の積立額を求めるときに使用します。
資本回収係数・・・現在の額から年金額を求めるときや、借入金から年間返済額を求めるときに使用します。

資本回収係数については9月2日のブログ(カテゴリーFP)で紹介しました。年金現価係数については10月27日のブログ(カテゴリーFP)で紹介しました。今回は最も理解しやすい終価係数について説明します。

例えば、100万円を年2%の年複利運用すると5年後にはいくらになるか?という場合です。

100万円×1.104=1,104,000円となります。
これは一番理解しやすい係数ですね。

医療法人の設立1

個人で病院や診療所を経営する場合、確定申告の事業所得として納税をすることになります。個人で経営する場合、所得税では課税総所得金額(所得控除をした後の金額)が195万円以下の5%から1,800万円以上の40%までの超過累進課税制度(5%・10%・20%・23%・33%・40%)が採用されています。住民税は一律10%です。つまり、所得が少ないと15%(所得税5%+住民税10%)の税率ですが、所得が多くなると50%(所得税40%+住民税10%)の税率が課されることになります。

このような事から節税目的で医療法人化するケースもあります。法人税の税率は18%(年800万円以下の部分)でそれを超えると30%です。法人都道府県民税は地方によって多少違うものの17.3%(例:23区内都道府県民税相当額5%・市町村民税相当額12.3%)であり、法人税額が1,000万円を超える法人については20.7%(23区内都道府県民税相当額6%・市長村民税相当額14.7%)です。その他に事業税が課税されますが、社会保険診療報酬(国保・社保等)は事業税法上非課税なので、株式会社等に比べ事業税は圧倒的に少なくなります。

そう考えるとあまり所得が大きくない時は個人経営が有利で、ある程度所得が大きくなってきたら法人経営が有利ということになります。

ただ、税金の有利不利だけで法人設立をすると危険です。私の顧問先では、納税的には法人化した方が有利ですが、敢えて法人化しないという顧問先もいます。

法人化すると有利な事は信用力が高まるとか、組織力が高まるというメリットもありますが、都道府県の監視が高まるとか税務申告が自分でできなくなるなどというデメリットも生じます。

私が一番メリットだと感じていることは事業の承継の時です。個人事業ですと、院長が逝去した場合、子供に事業を引き継ぐとき、一回廃業の手続きをして新たに開業の手続きをしなければなりません。その間タイムラグが生じ、診療が出来ない時期が生じます。そして医療事業に係る資産について全て相続税の対象となり、事業自体を続けるのが難しくなる場合があります。それに比し、法人化しておくと理事長・院長交代の手続きだけで済みタイムラグがなく、スムーズに事業承継することができます。また、相続税についても、法人の資産については、個人の相続税の対象になりません。持分の定めのない社団医療法人ですと、基金については、当初出資基金だけが課税対象となり、含み益については課税されませんが、持分の定めのある社団医療法人ですと含み益も考慮した出資持ち分について課税されます。現在の医療法では持分の定めのある社団医療法人の設立はできませんので、今後、医療法人設立を目指す方はこの心配はありません。

後継者が育ち、自分の事業を任せられる状態になった時は、法人化の検討も必要かもしれません。

ニーチェの言葉


ニーチェはドイツの哲学者(1844~1900)です。
いくつもの名言があるなか特に気になった何点かを紹介します。

多くの人の判断に惑わされない。
仕組みや道理のごくはっきりしたもの、あるいは説明が簡単にできる事柄を、人々は軽く扱う傾向にある。その反対に、説明が尽くされていないもの、曖昧さや不明瞭さが残る事柄を、人々は重要なものだと受取る傾向がある。もちろん本当は、何が重要で何がそうでないかは、こうゆう心理が左右する判断とは別のところにある。だから、人々の気持ちの動きにまどわされて、何が重要であるかをまちがって判断しないようにしよう。「人間的な、あまりに人間的な」

理想や夢を捨てない
理想を捨てるな。自分の魂のなかにいる英雄を捨てるな。誰でも高みを目指している。理想や夢を持っている。それが過去のことだったと、青春の頃だったと、なつかしむようになってはいけない。今でも自分を高くすることをあきらめてはならない。いつのまにか理想や夢を捨ててしまったりすると、理想や夢を口にする他人や若者を潮笑する心根を持つようになってしまう。心がそねみや嫉妬だけに染まり、濁ってしまう。向上する力や克己心もまた、一緒に捨てられてしまう。よく生きるために、自分を侮辱しないためにも、理想や夢を決して捨ててはならない。「ツァラトゥストラはかく語りき」

賢さは顔と体に表れる
賢明に考える習慣を持つと、そのうちに顔が賢そうな輝きに満ちてくる。表情ばかりか、体の見た目も賢そうになってくるのだ。たとえば、他人から見て動作や姿勢のあり方にシャープな感じが出てくる。どのような精神を持つかによって、人間の外観も変わるのだ。元気な人が活発に歩くように、悲しみと失意を秘めた人がとぼとぼと歩くように。「人間的な、あまりに人間的な」

仕事はよいことだ
職業はわたしたちの生活の背骨になる。背骨がなければ、人は生きていけない。仕事にたずさわることは、わたしたちを悪から遠ざける。くだらない妄想を抱くことを忘れさせる。そして、こころよい疲れと報酬まで与えてくれる。「人間的な、あまりに人間的な」

この中で特に好きな名言は、「理想や夢を捨てない」です。常に今日の自分より明日の自分・・・明日の自分より10年後の自分が素敵になっていることをイメージしながら生きていきたいです。

生命保険契約や損害保険契約等に基づく年金に係る判例

相続又は贈与等に係る生命保険契約や損害保険契約等に基づく年金の税務上の取扱いが、最高裁判所の判決により変更になりました。

以前は遺族の方が年金として受取る生命保険契約等については、一度相続税が課税され、さらに年金として受取る時に、所得税(雑所得)として年金収入金額から保険料等を差し引いた金額が課税されていました。

今後はまず、各年の年金収入金額を所得税の課税部分(雑所得)と非課税部分(相続税の課税対象となった部分)に分けて、課税部分のみ年金収入金額から保険料等を差し引いた金額が雑所得として課税されます。

では、過去の年金についてはどうなるのでしょうか?これについては、平成17年分から平成21年分までの納め過ぎとなっている所得税が還付されます。これについては黙っていても貰えるものではなく、確定申告をしている年については、更正の請求という手続きをし、確定申告をしていない年については、自ら確定申告(還付申告)をする必要があります。

詳しくは、国税庁のホームページ http://www.nta.go.jp の「保険年金の所得金額の計算のためのシステム」で計算をすることができます。更正の請求書や確定申告書の様式もダウンロードすることができます。