パーソナルファイナンス




コーポレートファイナンスという言葉はよく聞くと思います。パーソナルファイナンスというのは、なじみは薄いですが、個人資産のファイナンスの事です。

世の中、法人の財務状況や資金繰りには関心があり、あれこれ議論をします。でも個人資産については、密閉されたものであり、シークレット性が高く、あまり公にしません。ですから、ふたを開けてみると、同じ所得で同じような家族構成なのに全然違うことが多々あります。

ファイナンスは得手不得手があり、資産を築く人はわずかな資金からでも少しずつ築きますが、所得に関係なく、無い人は全くないです。こんなに所得があってなんでこんなにもないのかという人も沢山います。浪費家であるということもありますが、なかには証券会社に預けていた金融資産がいつの間にか半分になっていたということもあります。そのような時、証券会社のせいにしても後の祭り。自己責任で片づけられてしまいます。自分の財産は自分で管理するしかないのです。

人は出生から生涯を終えるまで、さまざまな家族構成や環境の中で生きていきます。ライフスタイルによって何が必要で何がいらないのかも変わってきます。たまには自分のライフプランを設計してみませんか?そのような時、この本はきっと手助けしてくれます。

相続手続き

相続税の改正があってから私にも周りの税理士にも相続税の申告が増えたような気がします。でも、いざとなったら何から始めていいのか分からないといった声が多いのも現実です。相続税には提出期限がありますので、1年も何もしないと大変なことになります。大まかな期限と何をすればよいか簡単に説明します。

相続発生したらまず始めにするのは相続人の確認です。通常は配偶者や子供ですが、予想外の子供もいることもありますので、被相続人(亡くなった方)の出生から現在までの登記簿謄本を取得することによって相続人を確定します。

次に遺言書はあるのか。遺産は何があるのか。などをしておおよその相続財産の総額を把握しましょう。もし財産評価が難しいようなら税理士などの専門家に相談しましょう。ここで相談するのは誰が良いかということですが、相続人同士に争いがないなら税理士にしましょう。税理士は財産評価をする専門家です。きっと相続人が有利なように考えてくれます。

そして、相続人は遺産を相続するか。放棄するか。限定承認(相続財産を限度として債務を引き継ぐこと)にするか。を決めます。放棄か限定承認を選択するには3ケ月以内に家庭裁判所で手続きしなければいけません。

それから被相続人の確定申告(準確定申告といいます)をします。通常は翌年3月15日までですが、亡くなった場合には、相続開始の日から4ケ月以内に行います。

ここまできて少し落ち着きます。それから相続人間で遺産分割についての話し合いが行われます(誰が何を相続するかの話し合い)そして遺産分割協議書を作成します。前回税理士に相談しているなら、税理士に聞いてみてください。税務の相談をせずにここまできたなら、行政書士に依頼すると弁護士より安く遺産分割協議書を作成してくれます。

保険金で受取人が決定しているものは、亡くなってすぐに手続きできます。必要書類は保険会社に確認します。その他の相続財産については、遺産分割協議書+α(何を相続するかによる)で名義変更できます。

遺産分割協議書ができれば相続財産を自分名義にすることができますが、相続税が発生するなら、遺産分割協議書通りに相続した相続税の申告書の提出が必要です。被相続人の住所地を所轄する税務署に提出します。提出期限は相続が発生してから10ケ月以内です。

相続税の納税が発生するのに期限後の提出になると加算税や延滞税等がかかってきますので、ご注意ください。

インディペンデンス・ディ:リサージェンス

1996年に公開されたインディペンデンス・ディの続編です。インディペンデンス・ディは私の映画歴史の中で長い間、好きな映画ベスト1に輝き続けた特別な映画です。その後2011年に八日目の蝉がベスト1になるまでの15年もの長い間、私はこの映画が大好きでした。

友人にこの映画を観に行こうよと誘われましたが、この映画は特別な映画だったため、1人で厳粛な気持ちで観に行きました。映画監督も同じだったせいか登場人物もちゃんと大人になって(20年後の設定で)繋がりがあり、続編という感じです。とても少ない可能性の中から少しの希望の光を求めて、命がけで達成しようとする行動力はあの時と同じものでした。皆が熱い気持ちになり何かの目標に向かって行動する。私はこの映画のそういう部分が多分好きだったのです。

1996年当時、私は税理士試験の受験生でした。勉強でくじけそうな気持ちにも何度もなりましたが、この映画を見て、私の夢なんてこの宇宙スケールの大問題に比べたら小さいもので、この映画の中の問題より私の勉強に対する問題の方が遥かに達成しそうな予感がして私にとってこの映画は応援映画だったのかもしれません。

この映画を見て2011年でベスト1に輝いた八日目の蝉を超えてしまったらどうしよう!と多少ドキドキしながら観ましたが、それはありませんでした。それはこれが前作に比べて見劣りするとかそういうことではありません。前作並みに良い映画でした。でも、私自身が変わってしまった。早く言うと年を取ってしまいました。今はそんな映画よりもっと、泥臭いそして人間臭い現実味のある映画が好きです。これが大人になることかな・・・と20年の歴史を感じずにはいれない映画でした。

銀行との付き合い方

経営をしていると、大きな設備をする場合や仕入れがメインとなる事業などはどうしても銀行との付き合い方を考えないといけません。よく銀行は必要でないときに借りてくれと言い、必要なときに貸してくれないといいます。それもまんざら嘘でもありません。では、どのように銀行と付き合えば良いのでしょうか?

資金繰りの大切さは以前お話ししました。仕入れが経常的にある事業の場合には経営状態が良い時に一度借りておきましょう。どこの銀行でもそうですが、1番初めに貸すときが一番審査が厳しいのです。近い将来大きな設備投資をする予定の時もそうです。一度運転資金等を借りておいて実績を作り、近い将来の大きな設備資金を借りるのです。

私の顧問先の大きな設備をする法人は、お金を借りられる銀行を2行持っています。それにより銀行がお互い意識して比較的安い金利で貸してもらえています。お金が必要になってから考えるのではなく、お金が必要になりそうなタイミングの少し前に1度借りておくと大きな設備資金が必要なとき借りやすくなります。是非おためしあれ・・・

医療法人の分割

平成28年9月1日より医療法人の分割ができるようになります。医療法人については以前から合併(2つ以上の医療法人が1つになること)は出来ましたが、分割(1つの医療法人が2つ以上に分かれること)はできませんでした。

それが今年9月よりできるようになります。ただし、分割ができるのは持分の定めのない医療法人のみで、持分の定めがなくても厳しい審査を経てなった社会医療法人や特定医療法人はできません。分割には、新設分割と吸収分割があります。(下記、添付図参照)

医療法人制度も半世紀以上経過して当初は医師3人以上が理事にならなくてはならず、友人などと医療法人を設立したものです。その後1人医療法人制度ができましたが、親の代では友人同士・仲間意識が高い者同士でも子供の代になって上手くいくとは限りません。そのような場合、分割した方が精神的ストレスを抱えずに医療経営ができる場合もあります。是非、顧問税理士等に相談してみて下さい。
医療法人分割.pdf

介護支援取組助成金改正

2016年5月20日のブログで「介護支援取組助成金」のお話をしました。実際に介護休暇を取らなくても制度を作るだけで助成金がもらえるお得な助成金だと紹介しました。やはり、お得過ぎたのか大盤振る舞いと感じられたのか。今回改正になりました。要件は3つだった(2016.5.20カテゴリーFPを参照)のですが、さらに要件が2点追加になりました。
○介護関係制度の設計・見直し
○働き方改革
具体的には添付資料をご覧ください。もともと制度設計に対しての助成金だったのですが、働き方改革では3か月経過後一定水準以上の実績を求めています。ちょっと取りにくくなりました。まぁ、出た当初は太っ腹すぎると思っていたので、この程度の厳しさは普通ですが・・・
なお、この改正は6月24日からになります。それまでに申請した人はラッキーですね。
介護支援取組助成金 改正.pdf
介護支援取組助成金 詳細.pdf

回光返照

「かいこうへんしょう」または「えこうへんしょう」と読みます。
物事に対して、私たちの意識は外に向きがちです。人の評価を気にしたり、世の中のせいにしてみたり、外にばかり心や目がいってしまうのです。外に追い求めようとする心を自分の内側に向けて本来の自分を照らすことを、回光返照といいます。

外に向かって求める心は決して悪いものではありませんが、本来の自分を見失わないように、純粋な自分と向き合い、自分が曇ったり汚れたりしていないか。自分が大事にしたいこと。自分がやりたいことは何か。それを見つめなおすことも大事です。

チルチルミチルは青い鳥を探し回っていましたが、結局家の鳥かごの中にいました。今抱えている問題や悩みももしかしたら、自分の心の問題なのかもしれません。暑くなってきました。たまにはぼーっとこんなことを考えるものいいのかもしれません。