今月はLIFEの感想を書こうかと思っていましたが、この映画の印象が強く残ったのでこちらを書くことにしました。湊かなえ氏が書いた小説を映画化したものです。白雪姫のように美しいOLが殺されます。マスコミ関係者である赤星さんは取材を進めます。
その中でツイッターの発言や取材で行ったインタビューなどを通して、加害者が特定されていきます。次第に明らかになる個人情報までがインターネット上の情報として流れます。加害者と言われた人間は追い詰められ自殺しようとまでします。本当は犯人じゃないのに・・・
この映画の斬新さというか新鮮さは同じ真実であっても見る人によって違うということをまざまざと感じたことです。一つの真実があって、Aさんから見るとその事実はこう見えて、Bさんから見るとその事実はこう見えるという具合に、真実は一つなのに感じ方はそれぞれで脳はどちらかというと都合の良いように解釈するのです。
ですから、赤星さんはインタビューをすればするほど、彼女が犯人に違いないと確信してしまい報道までも彼女が犯人かのような報道がされます。インターネット上では疑われた彼女の出身や本名、顔写真まで公開される有様です。
報道の怖さ、情報の怖さ、現在社会の怖さを肌で感じた映画でした。