HARD THINGS




この本は本屋さんでブラブラしていた時に何となく手にして購入した本です。表紙の帯の文章につられて買ってしまいましたが、何しろ読むのに時間がかかってしまいました。特に難しいことが書いてあるわけではないのですが、本の中身が直訳すぎるのか文章に違和感があり読んでいるうちに疲れてしまって途中で読み止める日が何日も続き、読み終えるのに1か月くらいかかってしまいました。

普段本はいっきに読む方なのでいささかダラダラと読みすぎてここに至るまでに忘れたこともあり、ちょっと反省しています。内容としては、1人での起業から始まって一気に大きくするときの注意点のような部分が参考になりました。特に人を雇うとき、人を選択する時、総合的にできる人でトラブルのない無難な人を優先的に雇う傾向にあるけど、そうではなく、欠点はあっても1つに天才的に長けている人を雇った方がよい。とか、確かに人を雇うときはこの組織でやっていけるだろうかとか、顧問先の受けが良いとかで選びがちです。でも、組織を大きくしたいときは、所謂無難な人ではなく、短所があっても良いので長所が天才的に長けている人を雇った方が良いらしいです。目から鱗でした。もそういった人を雇っても逆に優秀な人材が最悪の社員になる場合もあるとかで、結局どうしたら良いの?という感じでした。多分原理原則は色々あるけど、それはどうなるか誰も分からなく結局は経験を通して学んでいくことなのかとも思いました。

あと印象に残ったのは、平時のCEOと戦時のCEOのあり方を書いた部分が印象的です。平時とはある程度ライバルに対し優位性を確保していてその市場が拡大しているような状況をいい、戦時とは会社の存続にかかわる危機が差し迫っている状況をいいます。通常のビジネス書などでCEOのあり方を書いている本は平時のCEOのあり方を書いているものばかりで戦時のCEOのあり方を書いている本はほとんどありません。また、平時と戦時では全く逆なことをしなければならないことが多く存在します。大抵の経営書では部下を公の場で失跡したりするのはタブーとされていますが、戦時の経営では全く逆の経営をする必要があるらしい・・・結構読むのが辛いことも書いてあります。小さな会社を大きくするというのは、急激な変化に対応していくのでいろんな部分にひずみが出るからです。経験した人だから書ける本でした。