デットエクイティスワップ

デットエクイティスワップ(DES)とは、Ded(債務)とEquity(株式)をSwap(交換)することをいいます。債務である借入金を株式化すると言えば分かりやすいと思います。

例えば、債務超過に陥った企業に対し、借入金を有する金融機関が債務免除をしたとします。金融機関は借入金全額について丸々損をします(貸倒損失)企業側は債務を免除してもらったので、(借方)借入金 ○○○/(貸方)債務免除益 ○○○という仕訳が生じます。債務免除益は収益になるので、有税(税金の対象となるという意味です)となります。

では、この借入金についてDESした場合はどうでしょうか。借入金が減って、株式となるので、会社側の仕訳は(借方)借入金○○○/(貸方)資本金○○○となります。

企業側にとっては、債務超過が解消され財務状態がすこぶる良くなります(自己資本比率の上昇)また、金融機関は債務免除にしていたら、丸々大損だったのが、株式に変換されたので、利益が出るようになったら配当を受取れますし、株式の時価が上昇すれば、株式を売却して利ザヤを稼ぐこともできます。

この方法はしばし中小企業の役員借入金についても応用されています。社長や理事長はご自身の法人が経営不振に陥った時しばし身銭を切って法人に貸付けます。しかも無利子で貸したりします。どうせ返ってこないのならと財務状態を良くするためにDESが利用されることもあるようです。