税理士試験を経験して得たこと

税理士試験は真夏の暑い日に年1回行われます。これが駄目だと、また暑い夏に向けて勉強です。税理士試験勉強から得たことは知識はもちろんですが、1番大きいのが精神力です。もっと分かりやすく言うと、負けない気持ちです。

税理士試験の最後の科目に合格した時勤めていた税理士法人では、いきなり某金融系の不動産会社数社の税務担当にさせられ、今までの中小企業とは格段にレベルの高い質問を受け、こんなところの担当を果たしてできるだろうか。と悩んだ時もありました。その時、所長が言ったのです「君は難しい試験を何個もクリアしている。君には能力があるということだ。始めは戸惑うだろうが、分からない時は、その件については持ちかえって書面でご回答しますと言えばいいんだよ。そして調べて回答すれば、そのうち誠意が伝わるよ。」と・・・

私はそれを実行しました。そのうち、調べなくてもその場で回答できるまでになったのです。ですから、その経験は今でも貴重だったと思っています。

世の中には仕事からしか得られない経験というものがあります。その時、負けずに誠実に仕事をこなすという経験をしました。

それ以来ちょっとやそっとでは、負けない気持ちが育ちました。他人にも大らかな気持ちで接することができるようになりました。辛くて大変な経験は時として人の精神を大きく成長させるものだと思います。