経営理念 ビジョン 戦略

経営理念は、組織の構成員が共用すべき価値観を明確にしたもので、組織創業の哲学であり、その組織が存在することの意義を社内外の利害関係者に宣言するものです。

ビジョンは、未来に向けて組織の指針となるイメージ・価値・方向性・目標などを言葉で表現したものです。

戦略は、企業レベルの戦略や機能分野ごとの戦略など様々ですが、他社と差別化をする要因のことです。

これらは必要でしょうか?私は多くの経営者を見ていて、またビジネススクールにも通って、両者にかなりの温度差を感じました。大きな企業では経営理念・ビジョン・戦略をホームページで公開したりしていますが、中小法人ではほとんどこのようなことは考えていません。中小法人で必要なのは、日々の資金繰りであり、利益である。そんな絵に描いた餅を掲げて何になるんだと言う経営者もいます。また、ビジネススクールで学ぶ人たちは、これらは起業の原点であり、これらがない法人は存在意義さえないと言い切る人もいます。

この温度差はなんでしょう?おそらく、起業すると日々の現実的な事柄(例えば契約とか期限とか資金繰りなど)が重要になって、ふわふわした目に見えない経営理念などは綺麗ごとにしか見えなくなったりするのでしょう。多くの中小企業の経営者がそうです。日々、生きることに必死なのです。

ではこれらはなくても良いでしょうか?経営理念等はあるとき重要な意味を持つことがあります。組織が迷った時、その方向性を導く指針であるときもあります。組織としてブレずに、誠実な経営をするために時として絶大な威力を発揮します。

組織をお持ちの方は一度立ち止まってじっくり考える時間も必要かもしれません。