医療法人の屋号

医療法人の登記上の名称は「医療法人社団 〇〇会」というのが最も多いです。登記名は〇〇会として、屋号は△△病院とするパターンです。その他にも「医療法人 ◇◇診療所」とか 「医療法人 ☆☆クリニック」とする方法もあります。

しかし、◇◇診療所や☆☆クリニックを法人名とする場合、注意しなければならないことがあります。◇◇診療所や☆☆クリニックですと、1箇所しか経営することができません。ですから将来分院を考えている場合は、〇〇会にしておいた方が良いでしょう。

医療法人 〇〇会 が医療法人の登記名であっても、△△病院という屋号を使うことができます。屋号を◇◇診療所から☆☆クリニックに変更したい場合も、医療法人の登記名が〇〇会であれば、定見変更認可申請だけですみます。

また、標榜できる診療科目は医療法施行令第3条の2で次のように定まっています。

(広告することができる診療科名)第3条の2 法第6条の6第1項に規定する政令で定める診療科名は、次のとおりとする。
1.医業については、次に掲げるとおりとする。
イ 内科
ロ 外科
ハ 内科又は外科と次に定める事項とを厚生労働省令で定めるところにより組み合わせた名称(医学的知見及び社会通念に照らし不合理な組み合わせとなるものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)
(1)頭頸部、胸部、腹部、呼吸器、消化器、循環器、気管食道、肛門、血管、心臓血管、腎臓、脳神経、神経、血液、乳腺、内分泌若しくは代謝又はこれらを構成する人体の部位、器官、臓器若しくは組織若しくはこれら人体の器官、臓器若しくは組織の果たす機能の一部であつて、厚生労働省令で定めるもの
(2)男性、女性、小児若しくは老人又は患者の性別若しくは年齢を示す名称であつて、これらに類するものとして厚生労働省令で定めるもの
(3)整形、形成、美容、心療、薬物療法、透析、移植、光学医療、生殖医療若しくは疼痛緩和又はこれらの分野に属する医学的処置のうち、医学的知見及び社会通念に照らし特定の領域を表す用語として厚生労働省令で定めるもの
(4)感染症、腫瘍、糖尿病若しくはアレルギー疾患又はこれらの疾病若しくは病態に分類される特定の疾病若しくは病態であつて、厚生労働省令で定めるもの
ニ イからハまでに掲げる診療科名のほか、次に掲げるもの
(1)精神科、アレルギー科、リウマチ科、小児科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、臨床検査科又は救急科
(2)(1)に掲げる診療科名とハ(1)から(4)までに定める事項とを厚生労働省令で定めるところにより組み合わせた名称(医学的知見及び社会通念に照らし不合理な組み合わせとなるものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)
2.歯科医業については、次に掲げるとおりとする。
イ 歯科
ロ 歯科と次に定める事項とを厚生労働省令で定めるところにより組み合わせた名称(歯科医学的知見及び社会通念に照らし不合理な組み合わせとなるものとして厚生労働省令で定めるものを除く。)
(1)小児又は患者の年齢を示す名称であつて、これに類するものとして厚生労働省令で定めるもの
(2)矯正若しくは口腔外科又はこれらの分野に属する歯科医学的処置のうち、歯科医学的知見及び社会通念に照らし特定の領域を表す用語として厚生労働省令で定めるもの《追加》平19政009 《改正》平20政0362 前項第1号ニ(1)に掲げる診療科名のうち、次の各号に掲げるものについては、それぞれ当該各号に掲げる診療科名に代えることができる。
1.産婦人科 産科又は婦人科
2.放射線科 放射線診断科又は放射線治療科