戦略

企業の製品は通常、「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」という製品ライフサイクルを辿ります。
衰退期に入ったあとはその製品について撤退するか。新たなイノベーションを加えて製品を導入するかの選択が迫られます。そのとき戦略を練らないとならないが、基本戦略には下記の3つがあります。

マイケル・ポーターが類型化する3つの戦略

1.差別化戦略
商品やサービスにおいて他社と差別して特異性をアピールする戦略のこと。このとき単に他と違うことをアピールしてもダメで顧客がそれを価値と感じる差異でなければならない。また、得意分野で差別化するのがポイントである。

2.コスト・リーダーシップ戦略
同業他社より圧倒的にコスト削減を図って低価額を実現し、優位に立つ戦略のこと。このとき利益が縮小するのを承知で低価額を実現するのはコスト・リーダーシップ戦略ではない。

3.集中戦略
上記2つの戦略をある限定セグメントや地域などに限定して行う戦略のこと。

上記の基本となるのが、差別化戦略とコスト・リーダーシップ戦略ですが、この2つの戦略を同時に行うことは通常できないといわれています。ところがこれを一緒に実現してしまうのがブルー・オーシャン戦略です。

ブルー・オーシャン(青い海)というのは、いまだ手のつけられてない青い海(つまり市場)のことで、競争が行われない市場を創造することです。具体的にいうとこれまでの基本要素に①新たに付け加える ②新たに増やす ③今までより減らす ④思い切って取り除く、事をします。

<例>10分1,000円で有名なQBハウス
これまでの理容では、「シャンプー、髭そり、ホットタオル、トリートメント、そしてマッサージや飲み物のサービス」をすることによって、付加価値を高めることを戦略としてきました。ところが、QBハウスはそれらの付加価値をすべて取り除いて、カットだけをすることによってコストを下げ、事業に成功しています。

ここで、今までより減らしたり、取り除いたことは、様々なサービスであったり、担当制であったり、価額でした。また、付け加えたり、増やしたことは待ち時間の減少であったり、時間的ストレスの減少、エアーウォッシャーシステムの導入などです。

このように、いままであった通常の戦略と逆の戦略を行うことにより、これが他社との差別化となり、事業が成功する例は沢山あります。