ギフト 僕がきみに残せるもの

アメリカンフットボールのスターであるスティ―ヴ・グリーソン氏は、ある日ALS(筋委縮性側策硬化症)を宣告されます。直後に妻の妊娠が発覚します。生まれてくる子に自分は何が残せるのか?と思い我が子にビデオダイヤリーを撮り始めます。ALSは、筋肉の萎縮と筋力低下をきたしていき人口呼吸器をつけない限り3年から5年で死亡する病気です。完治することのない難病で原因も特定されていません。

はじめノンフィクション映画だと思ってみていました。でも見続けているとちょっと様子が違います。マッチョだった主人公がみるみる痩せていき別人のようになっていきます。しゃべれなくなるのは演技できても風貌がこんなに違ってくるのは??と疑問が湧き、これは本人がビデオ撮影した本物の記録なんだと気が付きます。凄い映画です。というか映画ではありませんね。これは・・・記録です。記録の部分的なものをこうやって一部見せているという感じ・・・

何が凄いかというと、アメリカンフットボールのスターだったという光の部分と、病気が進行してくると(治るものが病気だと定義した場合、これは病気ではありませんね。だから〇〇症というのかもしれませんが)排便も一人でできなくなります。すべての筋肉が萎縮するのですから・・・そういった影の部分もすべて映し出しているのです。父親との葛藤や、息子への愛情、妻の愛情や妻の苦悩まで・・・包み隠さずというのはこういうことなのかもしれません。

生きるということの大切さ。生きるという事の現実をまざまざと突きつけられるそんな映画(記録)でした。