月曜の朝、ぼくたちは




表紙の絵が可愛くて思わず買ってしまった本です。登場人物は29歳~31歳のアラサ―世代です。三流大学を卒業してそれぞれの人生を歩んでいる同級生です。小さな人材派遣会社で働いていて未だ独身の里中。銀行員になり周りの一流大学出身者に負けずと頑張っているがどこか同級生たちを見下している既婚者の北沢。肝臓がんになり余生間もない妻も子供もいるゼミ長だった来生。未だフリーターでバイトを転々としているがいつか起業したいと心で思っている独身の亀田。夢だった飲食店を開店した既婚者の八木。結婚して子供をもうけ地方のスーパーで働いている野原。そして紅一点の新名栞は出版社で結婚もしないでバリバリと働いている。そんな人々が周りにもまれながらも自分なりに精一杯(精一杯じゃない人もいますが)生きています。

本の中の言葉を借りるなら「みんな、”まだまだ”と”そこそこ”の間でもがいているやつらばかり」のお話しです。なんか懐かしくなりました。そういえば私も私の周りの同世代の人たちもアラサ―時代は、そんな感じでもがいていた気がします。”まだまだ”と”そこそこ”の間で・・・大学の時は横一列だったのがこの位の年齢から少しずつ差が出ています。アラサ―時代4年間位を描いていますが、4年後にはちょっと。人によってはだいぶ変わっています。4年前と全く変わっていない人もいます。

特に新名栞は唯一女性のせいかとても感情移入してしまいました。特に仕事の面で・・・なんだかとても懐かしい気持ちになれた本でした。