医療法人の事業承継

世間では中小企業も含め事業承継についての問題が多くなっています。55歳以上の経営者にアンケートをとったところ、95.1%以上の人がこの会社(または医療法人)を誰かに承継したいと考えているのに、実際に決まっているのは44%で半分以上は事業を承継する人さえ決まっていないというのが現状です。特に中小企業においてその傾向が高くこのまま放置しておけば日本の企業はどんどんなくなってしまうということで政府も税制が足枷にならないように、様々な事業承継税制を設けています。

実務で使い勝手が悪い部分はどんどん改正し、かなり使いやすくなりました。医療法人についても昨年10月から改正になった新認定医療法人制度は、まさかここまで政府が譲歩しようとは・・・と専門家の間でも話題になりました。そのくらい太っ腹に政府は日本の企業の事業承継を後押ししています。

でもね。それに敏感に反応する経営者はまだまだ少ないのが現状です。私は専門家として定期的にそのような情報を経営者にお伝えしていますが、経営者の方があまり乗り気じゃないというのも多いです。しかも毎回会うたびに言うと社長や理事長に引退を推奨しているのかとも捉えられかねません。私としてはいつまでも納得するまでやってもらっても構わないのです。ただ、何かあった時のために皆が急に慌てないために準備だけしておいて欲しいのです。情報を小出しにしつつそれに興味ありそうな反応が出たら飛びつく作戦を取っていますが、もうそろそろ違う作戦にした方が良いですかね。