ピンクとグレー


何気に本屋で手にした本です。私は昔からピンクとグレーの組み合わせが大好きです。ピンクだけだとやり過ぎ感がありますが、落ち着いたグレーを差すことことで何とも上品な組み合わせになります。中身も見ずにタイトルを見て購入しました。本の表紙のデザインも素敵です。

内容は子供のころからの友人であった仲の良い男の子2人が成長して高校生になった頃、2人が街で雑誌のモデルにスカウトされ、その後、雑誌のモデルや撮影のエキストラのアルバイトをします。ある日2人のうち1人がプロデューサーの目に留まり、あれよあれよという間に売れっ子になるというもの。主人公は売れない方の1人です。売れっ子になった”ごっち”は売れない親友”りばちゃん”にも有名になってもらおうと、できるだけ仕事を一緒にできるように手回ししたりします。でも、りばちゃんは実力で有名になりたいのでその手回しを全て断ります。2人の間に溝ができ離れていきます。同じ環境に生きていたのに1人は超有名人になり1人は無名のまま・・・本を読む限りごっちは誠実で友人の成長も手助けして応援しています。2人で大物になろう!と・・・でもりばちゃんは、そんな手助けいらないと拒否します。これって男の嫉妬でしょうか?

ごっちは名声を手に入れお金も手に入れ、欲しいものは全て手に入れます。でも、その作られた芸能人という仮面に心は病んでいくのです。ごっちは自殺します。死後どうするかをりばちゃんに託して・・・りばちゃんはどうしたか。。。そんな本です。

お金や名声を手にしても幸福感を得られるとは限らないのです。それが良く分かる本でした。お金持ちになりたい!と言う人が居るけど、身に余るお金は逆に人を不幸にするような気がします。人生を振り返った時、お金持ちになった時より若いとき苦労した頃の想い出の方が輝いて見えるのは、やはりお金より気持ちの方が重要だからじゃないでしょうか?