ボヘミアン・ラプソディ

伝説のバンドQueenの物語です。Queen黄金期に私はまだ子供でQueenの良さが分かる年齢に達していなかったのでQueenの印象は何か悪そうな怖い感じがしていました。すっかり大人になりすぎてしまいこの映画を観ました。ボーカルのフレディ・マーキュリーを中心に描かれていますが、地元のライブ会場から始まって世界のQueenになるまでが描かれています。フレディのコンプレックスや心と体の乖離の問題、バッシングや孤独感、様々な感情が表現されていて、それでも音楽への情熱は熱いままです。

この映画には多くの名曲が収録されていますが、全て聞いたことがある名曲ばかり。しかも全部雰囲気が違って、しっとり落ち着いたものもあればオペラ的なもの、ロックの中のロックという感じのもの、観客一体となって歌えるもの、圧倒されます。これはメンバー全員が作詞作曲を行い、かつ、様々な楽器をこなすマルチタスクの集団だからです。改めてQueenとはダイナミックな器の大きい(映画の中の言葉を用いれば想定外の)バンドだったのだとつくづく思いました。

ボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなって27年経ちます。それでも今Queenの曲を聞いて古さを感じるどころか新しささえ感じるのは何故でしょうか?最後20分くらいコンサートの模様が描かれていますが、途中不覚にも涙しました。音楽の力そしてQueenの曲の持つエネルギーに圧倒された映画です。この映画は観ないと損だと思えるほどの映画でした。