令和2年厚生労働省税制改正要望

毎年12月には翌年度の税制改正大綱が出て何もない限りは翌年の3月に国会を通って可決されます。税制改正大綱が出される前に各省庁から要望書が出されます。厚生労働省が医療に関することについて出された要望書で気になるものがありました。

現在、認定医療法人制度(認定医療法人については2017.10.14のブログをご覧ください)が進行中ですが、持分あり医療法人から持分なし医療法人の基金拠出型医療法人に移行する際、出資持分をそのまま基金に拠出しようとすると、剰余金部分がみなし配当課税される制度となっております。ですから含み益があまりにも大きい医療法人については、一度出資持分を放棄してから新たに少額を拠出したりしています。(拠出額の方がみなし配当の税金より安いから)お金を受け取ったわけでもないのに税金を払うという何とも言い難い制度なので、厚生労働省は「基金が拠出されるまでの間、みなし配当課税を納税猶予する特例措置」を要望したのです。現在は出資を拠出に変えただけでみなし配当がされるのですが、実際に基金を拠出(つまり払戻し)した時まで納税を猶予してくれというお願いです。これが通れば今よりもっと基金拠出型への移行がしやすくなりますね。

もう1つ気になる要望は上記持分なし医療法人の移行は3年間の時限措置でした。現在進行形ですので令和2年9月30日までの制度です。これを3年間延長してくれという要望です。現在、認定医療法人への移行は厚生労働省が予想していたよりかなり少ないです。また、株式会社でも時限措置の事業承継税制が進行中です。これが通れば株式会社の事業承継税制も延長されるのではないでしょうか?12月の税制改正大綱で考慮されるか注目されます。
厚生労働省の税制改正要望はこちら↓
令和2年度税制改正要望(厚生労働省)みなし配当の納税猶予については5ページ、制度延長については3ページに載っています。