FACT FULNESS



本屋で手に取りおおっ!となったので読んでみました。結論から言うとこれは本当に読んだ方が良い本ですね。しかも今の時期にピッタリです。絶対読むべきです!この本は「ファクトフルネス」という表題の他に10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣という副題が付いています。10の思い込みは別の言い方をすると人間が持っている10の本能です。それは、分裂本能、ネガティブ本能、直線本能、恐怖本能、過大視本能、パターン化本能、宿命本能、単純化本能、犯人捜し本能、焦り本能です。

全て読んでみると納得することばかり。ネガティブ本能(世界はどんどん悪くなっているという思い込み)や焦り本能(いますぐ手を打たないと大変なことになるという思い込み)だけでも今すぐに読んでもらいたいくらいです。この原因となっているのはドラマチックすぎる世界の見方が原因であると言っています。世間では悪いニュースの方が広まりやすいという事実に気が付く事。明るい話はあまり人々の興味を引きません。例えばオリンピックで日本人が金メダルと取ったくらいの明るい話は興味を持つけれど、もっと地味な例えば30年前はここの地区では年間約〇〇人の子供が亡くなっていたのに、ここ〇年は1/10以下になりましたなど・・・溺れる子供の数はニュースになるけれど溺れなかった子供が増えることはニュースにならない。メディアとは悪いニュースの方が広まりやすいという事実を前提に物事を自分なりに考えるという事が大事です。

あと、犯人捜し本能にも気を付けたい。何か悪い事が起きたとき、単純明快な理由を見付けたくなる傾向が犯人捜し本能ですが、わたしたちは犯人捜し本能のせいで、個人なり集団なりが実際より影響力があると勘違いしてしまい誰かを責めてしまう。その本能のせいで事実に基づいて本当の世界を見ることができなくなってしまう。誰かを責めることに気持ちが向くと己の学びが止まる。責める相手がみつかると他の理由を見付けようとしなくなるからです。そうなると問題解決が遠のいてしまったり、同じ失敗を繰り返すことになります。誰かが悪いと責めることで複雑な事実から目をそらし、正しいことに力を注げなくなってしまいます。これは本当に注意しなければならないと思います。都内でも外出自粛などの要請が出てきました。この時期こんな本を読んでみたら良いのではないでしょうか?きっと皆さんの生活を守る上で役に立つと思います。