フロム・ミー・トゥ・ユー

東京バンドワゴンという古本屋を代々経営している堀田家の物語です。4世代に渡る大家族の物語です。一番上の世代は勘一さんという今も古本屋で働いている3代目の店主しかいません。二番目の世代も勘一さんの子供である我南人という伝説のロッカーしかいませんが、三番目の世代になると我南人と亡くなった妻秋実の子供が2人、母親が不明な子供が1人います。四番目の世代はまだ子供ですが、それぞれ1人+2人+1人の合計4人が居ます。全部で11人の大家族です。

正妻の子供でない子が普通の兄弟のように暮らして育ったり、3番目の世代の一人は未婚の母を選択したり、何やら騒がしい家族ですが、それを自然に受け入れて生活しています。それぞれが個性があり上の世代になればなるほど熱血系で面白い家族です。一番最初のページに家系図が書いてあるのであぁ今、この人の話なのねと確認しながら読み進める事ができます。

余談ですが、題名の「フロム・ミー・トゥ・ユー」はビートルズの名曲ですが、和訳を見ると正にこの堀田家の家族の想いです。無条件の愛で溢れた家族です。普通でないことも愛があるから受け入れている家族の話です。なんか大家族っていいなぁと思える本でした。