エッセンシャル思考

本屋で偶然目にしました。何故かここ1年くらい、忙しい。儲かっている忙しさではありません。むしろコロナ禍で収入はダウンしています。それなのに毎日毎日何故かやる事がいっぱいで、特に昨年の11月くらいから今年の3月くらいまでは激務で、でもお金にならないという不毛な期間を送っていました。スタッフも同じで週末に働いたり夜中にテレワークしたり、私は管理者としてこれではいけないと思いながらも目の前の忙しさに悩殺されて何もできませんでした。4月になって仕事も落ち着き、何故こんなことになってしまったのかを色々分析し、自分なりに結論を決めてアクションをしたところです。そんな時この本に出合いました。

一気に迷いが消えました。この本を読んで気が付きました。私は元々この本で言うエッセンシャル思考の持ち主でした。ところがスタッフを持って、スタッフの仕事が無くなるのが不安だったことから、いつの間にかこの本でいう非エッセンシャル思考になっていました。その結果、来た仕事は全て受ける。やることが増えすぎて、時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。疲れるばかりですべてが中途半端になる。本当にやるべき事ができなくなる。成功したせいで、自分を成功に導いてくれた方向性を見失ってしまう。このようなパラドックスに陥っている人にうってつけの本です。

そもそも開業とは仕事の選択ややり方を自分の意思で決められるということに最大の魅力があります。それが受け身になって来るもの拒まずで自分は選択しない。そうして、やる事がいっぱいで心も体もむしばまれていく。この本では本当に大事なものに集中し見極める技術を習得して選ぶ力を取り戻しなさいと言っています。私はMBAに行った経験から何としても乗り越えるという事ばかりに集中して本質的に大事なものを見失いかけていました。乗り越えるばかりではなく手放す勇気も時には必要ということです。この本を読み終えた時、頭の中にあったモヤモヤがすーっと消えていくのを感じました。そんなモヤモヤを持った人におすすめの本です。