流浪の月

まだ、始まったばかりのこの映画を観ました。これは2020年に本屋大賞を受賞した本を映画化したものです。本も読んだので2020年5月6日に感想をブログにも書いています。私の本の感想を読んで映画を観た人は全く別の作品かと思ってしまうと思います。私も映画を観て、えっそういうことではないのでは?と思ってしまいました。確かに形式的な事は合っています。でも映画向けなのか暴力や性癖などがクローズアップされ過ぎていて、本にあった精神的な結びつきの部分の表現が足りない気がしました。

本の中では文と更紗の気持ちに感情移入できて二人とも幸せになってほしいと心から思いましたが、映画では愛を超えた結びつきという部分が欠落していて性癖やトラウマを埋める相手のように描かれているのが何ともやりきれなかったです。主役の2人の演技に問題があったわけではないところが何ともモヤモヤしました。本の中では素敵な二人だっただけにとても残念でした。この映画が新たな人間としての関係性を討論できる映画になるのでは?と期待していただけに残念です。