祝祭と予感

この本は以前読んだ「蜂蜜と遠雷」(2018年2月3日のブログ参照)のスピンオフ版です。蜂蜜と遠雷はその後映画化もされて、読んで観て楽しんだ作品です。その時登場した3人の主人公、風間塵、栄伝亜夜、マサル・カルロスの3人は登場しますがその周りの人物に焦点を当てている本です。また、いろんな角度から短編小説で〇〇と△△というカテゴリーを振って書かれています。蜂蜜と遠雷のファンにはたまらないという感じです。ただ、蜂蜜と遠雷を読んでいないと何が何だか分からないかもしれません。

本の後ろの方に番外編としてエッセイも載っています。本の本篇は縦書きでエッセイは横書きなので本篇とは違うのは分かりましたが、エッセイの方は作者目線で書かれていて、蜂蜜と遠雷を書く際の苦労した点なども書かれていました。蜂蜜と遠雷を読んだ時、何故か頭の中に音楽が流れたのは、作者が実際にピアノが弾ける人であったことの他にも本の中の誰に何を弾かせようかと試行錯誤しながら実際に音楽を聴いたり、音楽コンクールを見学したりして頭の中だけではなく、実際に体験して感じて文字として表現したから出来たのでした。こんな裏話も書かれていて何か楽しい本でした。