資格業というもの

資格業は年々厳しくなっていると言われています。今から50年前の税理士の1社当たりの顧問料は女子経理従業員の給与相当額だったと言われています。今は、大きな顧問先でない限りそんな顧問料はもらえませんね。また、弁護士や公認会計士などの花形資格でも今ではノキ弁、イソ弁、浪人会計士という名前まで有名になってしまうほど、誰でも資格さえ取れれば後は明るい未来が待っていますというものでもありません。行政書士などは国家資格でありながら、資格を取っても独立することさえ困難とまで言われています。資格業の未来は明るくないと言われます。そんな中、一人で2~3000万円稼ぐ行政書士2人の話を聞きました。

1人目はバスの運行計画書を作成して役所に提出するのを専門に扱っている行政書士です。バスは道路交通法に則って計画しなければならず法令が変更される度に提出しなくてはならないため、法律も熟知していなくてはできません。各バス会社と契約していますが、提出時期が重なるのが玉に傷だと言っていましたが、何かに特化して専門的にやれば行政書士でも充分稼ぐことができます。

もう一人はどこの国かは忘れましたが英語でも、中国語でも、イタリア語やドイツ語でもない、あまり聞いたことのない言語を扱う国の帰化申請や法令手続を専門に扱う行政書士です。その方はその言語を3年かかって習得し、ほぼ国内のその国の法令手続はその方がやっているようです。マイナーな国の国内居住者はほぼコミュニティが出来ていて、1件やればあとは芋吊式だと言います。やはり外国人の方もその国の言語を話せる方の方が安心できますしね。

行政書士の扱う業種は多岐に渡ります。この2人に言えることは業務を広げず1つの分野に対し、圧倒的に他者を引き離す豊富な知識量を持つことです。それには努力がつきものです。ここまでやられたら、周りの行政書士は畏れ入りました。と頭を下げるしかないと思います。資格業を行う者はある程度の覚悟が必要なんだとつくづく実感しました。