猿の惑星:新世紀(ライジング)

初代猿の惑星は再放送にて見ました。前作の猿の惑星:創世記(ジェネシス)は映画館で観ましたが、何よりも今回の新世紀(ライジング)は一番楽しめました。予想以上の作品です。

舞台は2020年代の地球。猿インフルエンザが蔓延し人類の90%が死滅していました。それでも生きながらえた人類はサンフランシスコに小さな町を作って暮らしています。ある時町の電気が足りなくなり森にあるダムの修理に行きます。そこで人間とエイプ(猿)は鉢合わせてしまい、びっくりした人間はエイプを銃で撃ってしまいます。銃の音を聞きつけ仲間のエルプたちが大勢来ます。人間5~6人はすぐに周りをエイプで囲まれますが、そこにシーザー(主人公の猿:幼い時に人間に育てられた)が現れて二度と森に立ち入るなと言って人間を解放します。

エイプの中には人間に囚われ化学実験につかわれて、人間に対し嫌悪感を持つものも居ます。いわゆる内部の思想の相違が人間と関わったことにより露わになります。反逆心が高まり一番弟子のコバはシーザーを撃ちます。シーザーを銃で撃って失脚させたコバはシーザー亡き後の支配者となりますが、仲間であっても従わないものは殺します。シーザー派のエイプは牢屋に入れられます。シーザー殺しも銃があったということで人間の仕業に仕立て上げ人間の町に戦争を仕掛けに行きます。

殺されたと思われたシーザーですが、瀕死の状態でしたが人間が見つけ看病して復活します。人間の中にもエイプ(猿)と共存していこうとする人々と猿の強靭な肉体と知能におびえ殺そうとするものもいます。つまり、どちらの世界にも共存派と攻撃派がいるのです。

攻撃派が取った行動が相手側に全体の裏切りとして映ります。何ともやり切れない感じです。。シーザーの息子も人間でいう中二症状のような反抗期があり攻撃派に付きそうになったり、猿の世界も人間の世界に似ています。

ある時シーザーが言います。「エイプ(猿)は人間より上だと思っていた。(何故ならエイプはエイプを殺さないから)でも、エイプは人間並みに成り下がってしまった(何故ならエイプなのにエイプを殺すようになったから)」という言葉が特に印象的でした。この映画の人間と猿の世界は、どこかの国と国にも置き換えられると思います。何故人間は人間を殺すのでしょう。何とも考えさせられる映画でした。