トッカン特別国税徴収官

この本は税理士として読んでおかないと!と思い読んでみました。税理士は税務署の税務調査員や特別国税調査官はなじみがありますが、特別国税徴収官はあまりなじみがなかったです。調査員や調査官は税務調査をする仕事ですが、徴収官は税金の滞納をしている人から税金を徴収する仕事です。税金は改正が頻繁にあるので内容が少し古い部分もありましたが小説として楽しめる本でした。

当事務所の顧問先は税金を滞納している事業所がないので知らなかったのですが、結構な割合で税金を払わない人がいるらしいです。でもそれには理由があって、本当に資金繰りが苦しくて払わない人や、国の政策に納得いかなくて払わない人など色々です。納税者の言い分、徴収側の言い分も色々あります。

我が国の憲法において定められた納税の義務について色々考えさせられました。どうしても払わない場合は財産の差し押さえをしますが、最低限の生活ができる程度の金品や事業に必要な財産などは差し押さえできません。小説なので調査官がやるような事もやっていましたが、若手女性徴収官が奮闘する様子が面白かったです。