傲慢と善良

辻村深月氏の小説を映画化したものです。小説は読んでいませんが、細部の細かいこころの感じ方や揺れ動くこころなど見事に表現していました。誰もが結婚適齢期にここに出てくる誰かと似た感情を抱くのではないでしょうか?本の題名である「傲慢と善良」は誰のこころにも両方存在するもので、これにはとても共感しました。人は傲慢であり、善良でもある。とても意を得た表現です。

疲れた時にぼーっと見る映画ではなく、ぼーっと見ていると繊細なこころを見逃し、何だかあまり面白くない映画だと感じるかもしれません。繊細なこころの動きを逃さないように見るとこの映画の良さが伝わってきます。人が持っている繊細な感情を理解できれば面白い映画だと思います。特に誰のこころにもある傲慢さと善良さを考えるのには問題提起という意味でとても良い映画でした。