資格より大切なもの

カテゴリー資格を見てくれる読者が多いことを承知でお話します。私は何個かの資格を有し、それを効果的に使ってきました。何かの勉強をして、それがある程度の能力に達したことを証明してくれるのが資格です。でも資格だけじゃダメなのです。

例えば、顧客に有効な相続・事業承継のアドバイスを求められたとします。一番効果的で節税になる方法をです。税理士として一番納税額が安くなるアドバイスをする。これでいいのでしょうか?遺族の誰に何を残すかは重要な事です。本人の想いというものが必ず存在します。節税より何よりそのことが重要です。その想いを汲んだうえで、言い方を変えればその想いを逸脱しない範囲内でベストな方法を考える。または、相手が知らない可能性を示唆して色々な選択肢があるということを知らせる。ということが重要です。

人は何だかんだ言っても節税より残された人が幸せになることを願っています。ですから、時には資格から得た知識より、相手の心を汲み取る能力の方が大事な時もあります。でも、そればかりだと詐欺師のコンサルタントのようになってしまいます。

要は、実力も兼ね備えた上で想いも汲み取る力が必要です。そのためには日々勉強です。常にバージョンアップをしなければいけません。資格を取ったものの課せられた使命です。一生勉強です。その覚悟がなければ資格を取る意味もないのです。