かぐや姫の物語

童話かぐや姫は知らない人はいないと思います。でもはっきり覚えていますか?

私の記憶だと、おじいさんとおばあさんが山に住んでいてあるとき、おじいさんが竹やぶで光る竹を見つけて切ってみると中に可愛い女の子がいて、家に連れて帰り大事に育て美しく成長するも、ある時月に帰ってしまうという話の程度しか覚えていません。

映画のポスターの副題は「姫が犯した罪と罰」です。何とも斬新で興味深いサブタイトルでしょう。かぐや姫は実は月で大罪を犯し、地球に島流しにあって無事刑期を終えて帰って行く話なのかと妄想してしまいました。

ところがその妄想もむなしく何故地球に着たのかは分からずじまいで、なんだこのサブタイトルは・・・という感じです。

私の記憶にない、おじいさんたちに拾われてから月に戻るまでが丁寧に描かれています。サブタイトルのようなブラックなイメージは全くありません。

まだ、公開されたばかりなので内容は言いませんが、観終わった後の感想としては、(映画に直接関係ないかもしれないけど)日本は四季がありその四季を感じられるこの国に生まれたのは幸せだなぁと思ったこと。幸せとは生活の豊かさではなく、心の豊かさなのだと思ったこと。そして、過去の悲しい出来事や苦しかった出来事でさえ、幸せを感じる要素なんだと思ったこと。もっと分かりやすい言葉でいうと、辛い思いや悲しい思いがあるからこそ、幸せだという思いが倍増するということ。当たり前で平凡な生き方の中に実は幸せは潜んでいてそれに気付ける感受性があれば、きっと幸せなんだと思ったこと。

まぁ私の感想はかなりレアケースだと思います。。この映画は1人で観に行きましたが、右隣の若いおねえさんも一人、左隣の若いおにいちゃんも一人で観に来ていました。そして二人とも泣いていました。

話の内容も童話だし、特にこれといった謎のようなものもない映画ですが、何故か不思議な感覚の映画でした。コーチングを受けているような・・・この映画を見て私みたいに映画とは直接関係ないことを感じたりする人も多いのではと思います。ほんわりした気持ちになれる映画でした。