毎年行われている全国の税理士が集まって研修をする公開研(公開研究討論会)が10月18日福岡のホテルオークラで行われました。全国から税理士が900人くらい参加します。今回のテーマは「税はいかにあるべきか~格差から税の正義を考える~」「税務コンプライアンスを考える~納税者のためにできること~」「消費税制の未来へ提言~EUのVAT、ニュージーランドのGST、消費税の比較を通じて~」の3テーマでした。1つ目と2つ目についてはどちらかというと倫理的で哲学的な研究テーマでした。
3つ目のテーマについては、EUのVAT(日本でいう消費税)やニュージーランドのGST(日本でいう消費税)を紹介し、日本の消費税と比較して論じていました。VATは世界に先駆けて1954年に導入されました。ニュージーランドのGSTは日本と同時期に導入されましたが、単一税率で課税ベースが広く非課税項目が少ない日本よりシンプルです。日本は8%と10%で複数税率ですし、非課税項目も多い、簡易課税はあるものの内容は全然簡易ではなく難解、原則課税はもっと複雑と極めて難解な税金になっています。シンプルが一番ですが、日本人特有の機密さが裏目に出ているような気がします。全体を通じて税金はどうあるべきかを考えさせられました。