世界中に様々な国があるが至るところで紛争が起きている。なぜ紛争が起きているのかがこの本を読むとすごく分かります。日本やイギリスのような島国はシーパワーに属し、ロシア、中国、フランス、ドイツなどの大陸にある国はランドパワーに属します。ランドパワーはシーパワーより縄張りの意識が高く他の国からの侵略を恐れています。日本のようなシーパワーの国は海外から攻めづらかったから独立を続けられたのだとか、地政学を考えるとなぜロシアがウクライナを攻めているのかが分かります。アメリカと中国の冷戦や、石油などの物流に必要な海峡は重要だとか、島国でのんきに過ごしていた日本人にとっては目から鱗の事が沢山書かれています。
過去の戦争や紛争なども地政学を理解した上で考えるとなるほどなと思う事もあります。日本から見た地政学、アメリカから見た地政学、ロシアから見た地政学、中国から見た地政学、中東から見た地政学など様々な角度から地政学を見ていてとてもためになりました。政治家になる人は必須の科目だと思います。中東戦争などはなぜアメリカはイスラエルの味方になるのか?などはイスラエルはユダヤ人国家ですが、アメリカはユダヤ系アメリカ人が多数いる(しかも資産家も多い)などとても興味深いことも書かれています。おすすめです。