国税庁の年末調整

10月10日に国税庁が「令和5年分 年末調整控除申告書作成用ソフトウェア」をリリースしたと知ったので、私が代表の一般社団法人で試してみようと思いました。国税庁の触れ込みでは、生命保険控除証明書等を保険会社からデータ紐づけして入力しなくても簡単に年末調整ができるとの事でした。さぁて、ソフトをインストールしようと思ったらパソコン用とスマホ用があります。パソコン用は兎も角、スマホ用って情報保護の観点からどうなの?と疑問をもったのでパソコン用(Windows版)をインストールすることにしました。パソコン用はWindows以外にもMacintosh版もありました。マニュアルもホームページに載っていたのですぐできました。ただ、すでにインストールしてあってバージョンアップする場合には、古いのをアンインストールしなくてはいけないようで面倒だなと思いました。

使い勝手は通常の年末調整ソフトより素人向けに作られているので専門家からすると使いづらいです。また、保険料控除証明書などが紐づけられるのが良いと思いましたが、実際は保険会社毎に手間がかかりやり方も保険会社毎に違うので、そこで挫折しました。うーむ。これはなかなか厳しいぞというのが感想です。最初の登録が面倒なので家族経営などの場合は最初の年は大変ですが、次の年からは便利になりそうです。でも、保険料控除証明書の電子紐づけなどは従業員本人にやってもらわないといけないので、ITリテラシーが低い世代は無理そうです。どういうケースがこのソフトを使うと便利なのかと考えた場合、自社で年末調整をしている会社で経理が毎年年末調整のために徹夜しているような会社です。そんな場合は会社で説明会を開いて従業員各々で電子データを取得してもらい提出するというにするもの良いかと思いますが、従業員にとっては今まで紙を付けるだけで良かったのに電子データを取得するのに時間がかかるとは思います。いずれにせよ面倒くさいのです。誰が面倒くさくなるのかの違いのような気がします。